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【週刊】企業理念 Vol.267 シナジーマーケティングさまから学ぶ
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経営の先輩達が悩みぬいて確立した企業理念をいろいろな
視点から読み解き、企業理念育成・経営のヒントを学びます。
----------------------------【今号の所感】------------------------------
「予算とは目標ではなく、経営者の市場に対する約束である」
という言葉に刺激を受けました。
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日経新聞朝刊の社説・春秋(2010/12/24)を読んで、
我が社のこと・・・と捉えた方も何人かいたのではないでしょうか。
今までのやり方では、業績が上がらない時代。
過去の実績から右肩上がりに、
売上高や利益率などの数字をつくり、そして組織改編。
方針は示すが、道は示さず、結果を求め、尻をたたく。
挙句の果てには、
「決意が足りない」、「本気度が足りない」と精神論で攻め立てる。
そういう戦略不在のやり方でも結果が出た時代はよかった。
戦略的に活動している企業がリードしている事実が明らかになり
伝わってきている、今。
本当の意味での戦略プロデューサとその語り部の重要性が
認知される時が来るのではないだろうか。
今週は、3期連続して売上、利益ともに向上を続けている
シナジーマーケティングさまの有価証券報告書から学ばせていただきます。
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◆シナジーマーケティングの企業理念・経営原則
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■企業理念
ITを中心とした高品質サービスの提供を通じて
幸せな情報社会の実現に貢献する。
■経営原則
・クオリティリーダーとして高品質なサービスを提供する。
・社員の成長を支援し、物心両面において社員の豊かな生活の実現を目指す。
・すべてのステークホルダーの高い満足度を実現する。
(出所:http://www.synergy-marketing.co.jp/company/sense.html 2010/12/26)
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◆有価証券報告書からの学び
参考:第5期有価証券報告書 平成21年1月1日~平成21年12月31日
http://www.synergy-marketing.co.jp/IR/finance/securities/pdf/sym_fr_2009.pdf
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【事業の内容】
●企業等が保有する顧客情報資産の管理・運用を実現するための
アプリケーション・ソフトウェアをASP方式にて提供している。
●ASP方式によりソフトウェアをインターネット経由で利用するサービスは、
近年では「SaaS」(Software asa Service)と呼ばれている。
●SaaSは、企業が個別にシステム構築をするのではなく、同じソフトウェア
をインターネット経由で共同利用することにより、大規模な設備投資が
不要になるとともに、導入コスト・導入期間を節約することが可能となる。
●CRM関連の受託業務については、メール配信代行、インターネットを利用した
販促キャンペーンの事務局代行、アンケートの設計から回収・分析の代行等、
当社が蓄積している顧客データ管理ノウハウを活用して、顧客との円滑な
関係構築を目指すクライアントを支援する業務を展開している。
【業績等の概要】
●インターネット関連市場においては、光回線等のブロードバンド化の進展
やコスト削減意識の高まりから、インターネット経由でソフトウェアの
利用が可能なASP・SaaSに高い関心が集まっている。
●売上高は2,169,047千円(前年同期比36.2%増)、営業利益は398,299千円
(前年同期比30.2%増)、経常利益は402,770千円(前年同期比25.1%増)、
当期純利益は216,766千円(前年同期比11.5%増)。
●企業の経費削減のニーズを取り込んだ営業活動を展開し、新たな顧客の開拓に努めた。
【対処すべき課題】
●今後、SaaS市場は市場規模が拡大していくものと予想されるが、
その一方で、競合他社との競争は激しさを増すものと認識している。
●成功事例の創出による新規クライアント獲得の誘発という好循環により、
成長を実現することを事業戦略の根幹としている。
●営業活動を新規クライアントの獲得活動と既存クライアントの取引深耕という
2つの視点で活動を集中していく。
●持続的成長のためには、組織的に人材を育成し、活躍を促すことが重要である
と考えている。
●人材開発室を新たに設置し、特にミドルマネジメント層のマネジメント意識
並びにスキルの強化を重要視しマルチプレーヤー人材・プロフェッショナル
人材の育成のためのフレームの開発とプログラムの実行を行う。
【事業等のリスク】
●従業員数の増加に対して、組織体制の構築が順調に進まなかった場合、
信用、財政状態又は業績に影響を及ぼす可能性がある。
●適切な人材を確保できたとしても、人材の増強や教育等に伴い、
固定費の増加や損益分岐点の上昇を余儀なくされる可能性がある。
●顧客情報の漏洩・破壊等が発生した場合、クライアント企業に対する損害賠償請求
等の可能性があるとともに、信用、財政状態又は業績に影響を及ぼす可能性がある。
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◆今号の所感
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代表取締役 谷井等氏のIRメッセージの中で
「予算とは目標ではなく、経営者の市場に対する約束である」
という言葉が刺激的でした。
http://www.synergy-marketing.co.jp/IR/message/
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◆参考資料・書籍
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□ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4492532706?ie=UTF8&tag=marue-22
□ストーリーテリングが経営を変える―組織変革の新しい鍵
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4495376012?ie=UTF8&tag=marue-22
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*株式会社等の敬称は省略させて頂いております。
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