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【週刊】企業理念 Vol.270 任天堂さまから学ぶ
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経営の先輩達が悩みぬいて確立した企業理念をいろいろな
視点から読み解き、企業理念育成・経営のヒントを学びます。
----------------------------【今号の所感】------------------------------
”企業理念を掲げない”という理念を持った会社。
いつも、新しいものを出していかないと生き残れない娯楽業界。
だから、
固定概念を掲げないというしっかりとした理念を持っているのだろう。
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最近、NINTENDO 3DSのコマーシャルが目に付きます。
発売開始日は、2011・2・26(土)とのこと。
i-Pad発売開始日のような盛り上がりを演出できるだろうか?
今週は、任天堂さまの有価証券報告書から学ばせていただきます。
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◆任天堂の企業理念
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( 任天堂は企業理念を掲げていない )
(出所:http://www.nintendo.co.jp/corporate/index.html 2011/01/10)
(参考:http://blog.goo.ne.jp/mission_statement/e/1739c5ee8efe88f9ffecac8ee9edbb69)
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◆有価証券報告書からの学び
参考・出所:第70期有価証券報告書 平成21年4月1日~平成23年3月31日
http://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2010/security_q1003.pdf
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【業績等の概要】
●ゲーム市場は、当期に市場全体を牽引する新型ハードウェアの発売が
なかったこと、一部のソフトウェアが販売本数を大きく伸ばす一方で
ソフトウェア全体の販売が落ち込んだこと等から低迷が続いた。
●売上高は1兆4,343億円(前年比22.0%減、海外売上高比率84.1%)、
営業利益は3,565億円(前年比35.8%減)、
経常利益は3,643億円(前年比18.8%減)、
当期純利益は2,286億円(前年比18.1%減)。
●「Wii」の当期の全世界販売台数は2,053万台、累計販売台数は7,093万台。
これは、据置型ハードウェアとして最高の累計販売台数。
●様々なスポーツを体験できる「Wii Sports Resort」を全世界で1,614万本、
毎日の健康管理をサポートするフィットネスソフト「Wii Fit Plus」
を全世界で1,265万本。
【対処すべき課題】
●携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」シリーズでは、「所有者の生活を豊か
にするマシン」となることで、「一家に一台」にとどまらず「一人に一台」
という究極の目標に向かって、さらに普及を推し進めている。
●据置型ゲーム機「Wii」では、「Wiiのある新しい生活」を提案し、
リビングルームにおけるコミュニケーションを促進することで、
「取り巻く人々を笑顔にするマシン」となることを目指している。
●常に新しい驚きを求められる厳しい業界だが、強力なソフト開発陣を社内に
持つプラットフォームホルダーとしての強みを活かすことで、
今後の業容の拡大及び収益の増大に努めている。
【事業等のリスク】
●海外での売上割合は80%を超えており、そのほとんどを現地通貨で取引し、
また、提出会社は多額の外貨建資産も保有しているため、
為替レート変動の影響を強く受ける。
●事業は、幅広い娯楽の中の一分野であり、他の様々な娯楽の趨勢による影響を受ける。 他の娯楽へのユーザーの志向が強くなると、ゲーム市場が縮小する可能性がある。
●ゲーム業界における製品は、ライフサイクルが比較的短く、嗜好性や季節性の強いも の。
【研究開発活動】
●当連結会計年度におけるグループの研究開発費は、454億円。
●ハードウェアの研究開発においては、半導体メモリ等の記憶媒体、液晶等の
表示装置、電子部品等の研究開発活動及びインターフェイス技術、無線通信
並びにネットワーク技術、セキュリティ技術等、様々な技術のホームエンターテイン メント分野への応用可能性について研究開発活動を行っている。
●ソフトウェアの研究開発においては、ソフトウェアを効率よく開発するための
開発環境をはじめとして、ハードウェアの機能を十分に活かした商品企画、映像・
音響・シナリオ等のゲームデザイン、プログラム開発等の分野に注力している。
●部品調達・製造工程においては、生産協力会社との連携、協力のもと、新しい
試験方法や新技術を使った部品の量産化に加え、グリーン調達や関連法規に適応
するための研究やノウハウの蓄積も行っている。
●新製品として、裸眼で3D映像によりゲームが楽しめるほか、「ニンテンドーDSi」
を含む「ニンテンドーDS」シリーズ用ソフトも楽しめる互換機能を有した
新型ゲーム機「ニンテンドー3DS」を、対応ソフトウェアも併せて開発を進めている。
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◆今号の所感
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”企業理念を掲げない”という理念を持った会社。
いつも、新しいものを出していかないと生き残れない娯楽業界。
だから、
固定概念を掲げないというしっかりとした理念を持っているのだろう。
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◆豆計算:任天堂の研究開発費売上高比率
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(連結: 単位 百万円)
研究開発費 \45,471/前年度 \422,211(前年度比7.8%増)
売上高 \1,434,365/前年度 \1,838,622(前年度比22.0%減)
よって、
研究開発費売上高比率は、3.2% /前年度 2.3%(前年度比 39.1%増)
参考:http://www.nikkei4946.com/today/0810/07.html
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◆参考資料・書籍
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□任天堂 “驚き”を生む方程式
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4532314631?ie=UTF8&tag=marue-22
□Philosophy of NINTENDO
http://www.geocities.co.jp/Playtown/4007/phy00.html#inyo
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*株式会社等の敬称は省略させて頂いております。
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