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【週刊】企業理念 Vol.273 美津濃(ミズノ)さまから学ぶ
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経営の先輩達が悩みぬいて確立した企業理念をいろいろな
視点から読み解き、企業理念育成・経営のヒントを学びます。
──────────────【今号の所感】───────────────
消費者の感性に訴えかける商品で差別化を図ろうとしている。
確かに、本田圭佑、岡崎慎司が愛用するスポーツシューズブランドには、
感性を刺激するものがある。
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昨日の深夜に、
アジアカップ決勝 オーストラリア戦でTVに釘付けになっていた
方が多いのではないでしょうか?
延長戦後半4分、長友選手の左サイドのドリブル突破からの折り返し、
そして李選手の鮮やかなダイレクト・ボレーシュート。
つい深夜にも関わらず、こぶしを握り締め
「よっしゃ~~~~~!」 と叫んでいました。
(あの興奮をもう一度 → http://dogatch.jp/sports_event/soccer/ )
先日の韓国戦、深夜でも瞬間最高視聴率は、40.6%だそうですから
昨夜のオーストラリア戦は、さらに高視聴率だったかも・・・・
今週は、アジアカップで活躍した本田選手、岡崎選手が履いていた
サッカーシューズのデザインが気になりましたので、
そのメーカーである美津濃(ミズノ)さまの有価証券報告書から学ばせていただきます。
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◆美津濃の経営理念
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より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する。
(出所:http://www.mizuno.co.jp/csr/management/index.html 2011/01/30)
<ミズノのこころ>
「ええもん作りなはれや」 創業者 水野 利八
(出所:http://www.mizuno.co.jp/kokoro/ 2011/01/30)
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◆有価証券報告書からの学び
参考・出所:第97期有価証券報告書 平成21年4月1日~平成22年3月31日
http://www.mizuno.co.jp/finance/yuukashoukenhoukoku1006/index.htm
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【業績等の概要】
●スポーツ品業界においては、参加するスポーツの分散や、健康志向の高まりから
スポーツのライフスタイルへの定着が進んでいる。
●一昨年より続く世界的な景気の低迷は、買い替え需要を中心に
消費マインドを低下させたが、高機能商品やカスタム・オーダー品は底堅く推移、
機能性を重視した消費動向が見られる。
●経費削減や生産地最適化など徹底したコストダウンを推進するとともに、
グローバル市場を視野においた商品開発を積極的に行っている。
●スポーツ品開発のコンセプトを、パフォーマンスの向上に加え消費者の感性に
訴えることにもウエイトを置き、地域スポーツ大会などを通して
商品を体感できる機会の提供に努めている。
●売上高は、133億3千2百万円減(前年度比8.2%減)の1,487億3百万円
営業利益は、1億2千6百万円減(前年度比4.4%減)の27億8千3百万円、
経常利益は、15億5千4百万円増(前年度比103.6%増)の30億5千4百万円、
当期純損益は、40億1千5百万円増の16億2百万円。
【対処すべき課題】
●ゴルフ事業の再構築
高額商品の買い控えと、過熱する価格競争により、販売は厳しい状況。
このような不透明な経済環境は今後も続くと考え、低成長時代に適応する
利益体質へ向け、グローバル市場を視野に入れた効率的な企画開発、
販売を実現することで付加価値の高い製品やサービスを提供していく。
●中国市場での事業効率化
活発な消費活動が続く中国市場では、海外企業、中国国内企業とも競合の
大型参入が相次ぐ。価格競争が過熱し、販売の低下を招いた。
ブランド力の向上と効率的な販売体制の構築を実現し、収益の改善を目指す。
●パーソナルユーススポーツへの対応強化
ライフスタイルの多様化や健康に対する意識の高まりから、ランニングや
フィットネスのようなパーソナルユーススポーツの分野に対する需要は、
スポーツ品のみならずサービス分野においても堅調。
技術力を背景とした機能的な商品やサービスを提供していくなど、
成長分野の柱として取り組みを強化していく。
●経営理念のもと、下記の長期経営方針に沿って企業価値向上の具現化を図っている。
1.新100年ブランドの創造
2.世界企業ミズノの実現
3.誇りある企業文化の育成
●中長期的に以下のような重点目標を設定し、企業価値を向上させていく。
<海外市場でのシェア向上>
グローバル・ベースでのマーケティングのさらなる推進により、すでに評価の高い技術
や機能性を強く訴求し、専門店チャネルを中心に、欧米をはじめとする海外市場での
売上高の増大と一層のシェア向上を図っていく。
<商品開発力の強化>
ブランド差別化の源泉として、開発への人材と資金の投資を積極的に行う。
また、高い技術力により認知されたシューズや、新素材の開発・採用や機能重視の
高い縫製技術を有するスポーツアパレルの分野はグローバルの市場規模も大きく、
拡販余地が見込まれる。これを最重点攻略分野として成長させていく。
<健康関連事業>
日本国内の少子高齢化に伴いシニア層の人口構成比が増大し、その健康意識が
今後さらに高まると想定されることから、競技スポーツで培った技術・ノウハウで
健康増進需要に応える商品とサービスを提供していく。
【研究開発活動】
●当連結会計年度における研究開発費は20億7千万円、
すべてスポーツ用品販売事業のためのもの。
●サッカーシューズでは、無回転キックを科学したアドバンスドモデル
<WAVE IGNITUS MD(ウエーブ イグニタス エムディー)>を発売し、
IGNITUSシリーズとしてトップからジュニアモデルまで展開している。
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◆今号の所感
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消費者の感性に訴えかける商品で差別化を図ろうとしている。
確かに、本田圭佑、岡崎慎司が愛用するスポーツシューズブランドには、
感性を刺激するものがある。
本田選手 → http://mizunofootball.com/mukaiten/index.html
岡崎選手 → http://o-kyaku.biz/blog/archives/130
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◆参考資料・書籍
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□平成22年(2010年)3月期 決算説明資料
http://www.mizuno.co.jp/finance/setumei/images/100520.pdf
□スポーツ経営学
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4883617157?ie=UTF8&tag=marue-22
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*株式会社等の敬称は省略させて頂いております。
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