Olive☆。.:*:・'゜

つれづれなるままに・・・雑感を

「ぼくの大切なともだち」

2008-12-07 14:51:35 | 映画
母を誘って「最高の人生の見つけ方」と2本立てで11月22日に観ました。

仕事だけが生きがいで周囲から疎まれている美術商フランソワ。
オークションで狙っていた紀元前5世紀に作られたギリシャの壷を落札し、上機嫌で
自分の誕生日パーティーに出かけます。そこで顧客の葬儀で参列者が少なかった話を
したところ、その場に居合わせた全員に「君の葬儀には誰もこないよ」って強烈な一言が
返って来て愕然。大ショックを受け、でも現実を受け入れられないフランソワは10日
以内に親友を連れてくるという賭けをします。賭けの対価は落札したばかりの高価な
ギリシャの壷。

自信満々の彼はなりふり構わず友達を探すのでしたが、結果は散々
ふとしたきっかけで知り合ったタクシー運転手のブリュノに友達作りのノウハウを学ぼう
とします。親しみやすく誰とも仲良くなれるブリュノですが、実は昔、親友に裏切られた
苦い過去から心が開けず 本当の友達がいません。クイズ番組に出場することを心の支え
に日々を送っているのでした。人それぞれにいろんな孤独を抱えているものですよね。

人を信じずに無意識に周囲を傷つけているフランソワと人を信じすぎて傷ついてしまった
ブリュノ。中年男の探しに仕事のパートナーや娘、壷にまつわるエピソードなどをうまく
絡ませ、時に皮肉をぴりっと利かせたハートウォーミングで作品でした。
私は大好きな本のひとつ「星の王子さま」のキツネの一節が使われたシーンが気に
入っています。

パトリス・ルコント監督作品は「イヴォンヌの香り」以来、久しぶりです。
彼が作るコメディは辛口で、観終わった後 自分に立ち返って「自分はどうなんだろう?」と
考えることが多くて ためになりました。主演はダニエル・オートゥイユ。
出演作品は「愛と宿命の泉」、「王妃マルゴ」、「メルシィ!人生」を映画館で観ました。
今回も利己的なフランソワを好演していて、ブリュノの指導の下、感じのいい人になるため
に一生懸命練習に勤しむ姿が笑えました。友情ってやっぱりお金で買えないものなんだ
なあって、改めて感じました。ブリュノが教える3つのぽんと「笑顔」と「感じのよさ」
と「誠実さ」。調子いいだけ、要領がいいだけなのに 親切だの感じがいいだのと好感度
が高い人もいますから、実社会では見極めが難しいです

コメディ好きな方には「メルシィ!人生」です。あと10年くらい前の作品ですが
「奇人たちの晩餐会」もかなり。今度ハリウッドでリメイクされるらしいです。
コメント
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