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つれづれなるままに・・・雑感を

ブリューゲル「バベルの塔」展@東京都美術館

2017-05-09 21:16:57 | お出かけ
公式サイト

半休を取って、午後からボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館所蔵「バベルの塔」を
観に行ってきました。
ヒエロニムス・ボスの「放蕩息子」や「聖クリストフォロス」もじっくり鑑賞してきました。
ボスが描いたと推定されている「老女の頭部」という絵が印象に残っています。老女の眼差し、
凛とした雰囲気が13×5cmの小さい絵とは感じさせない存在感を放っていました。

ピーテル・ブリューゲル(父)の原画による版画「金銭の戦い」が気に入って、絵葉書を
買ってしまいました。樽や宝箱や巾着などが擬人化されて、剣や槍を手にお金を巡って
戦っている様子が所狭しと描かれいます。物欲、金欲、貪欲さを戒める教訓画だと思う
のですが、面白みがあります。

2018年1/23(火)~4/1(日)には『画家一族105年の系譜「ブリューゲル展」』が開催される
そうで、こちらの企画も楽しみです。

一昨年10月にボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館行った際にちょうど
「ボスからブリューゲルへ」という企画展をやっていて、プラド美術館にある「乾草車」
などを観たことを書きました。(2016-6-30の記事

その時撮った写真を改めて見たら
「鳥わなのある冬景色」以外にも
「豚小屋に閉じ込められる酔っ払い」
など様々な作品を観ていました


彫版:
Johannes en Lucas van Doetecum
下絵:Pieter Bruegal the Elder
「Soldiers at Rest」1555年










Pieter Bruegal the Elder
「A Pig Has To Go in a Sty」1557年
Private collection









Jan Sanders van Hemessen
「Cutting the Stone」1540年


ボスの「愚者の石の切除」は昨年1月三菱一号館美術館の「プラド展」で観ました。
漏斗を逆さにかぶったインチキ臭い医者が石ではなく花を取り出している絵でした。
ボスの絵から約半世紀後に描かれたヤン・サンデルス・ファン・ヘメッセンの「愚者の石の切除」
では、石が取り出されています。ブリューゲルも同じテーマの作品を制作していますし、当時の
ネーデルランドで流布した寓話なのですね。
描かれている大衆の無知や愚かさ、それらを利用しようとする人たち。あるいはモラルの欠如と
いったことは、その当時のことだけではなく今の時代にも言えるのではと思ったりします。
コメント
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