肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

よかったあー 患者さんの経過のおたより 70代女性の話

2010年01月18日 | インターフェロンの少量長期や高齢者治療
地方の方で、医療講演での療養相談を受けた方なのですが、70代でインターフェロンはしない方がいいって言われていた女性の方、地元の先生もなかなか踏み切れない状況にだったので、札幌で入院してインターフェロン(ペグイントロン80μgとレベトール600mg)を導入し、地元の先生に継続をお願いしていました。
半年前に治療が終わって無事ウイルス消失の診断が出来たと、地元の先生からお手紙がありました。

うまく治療が継続で来て何よりでした-。2010.1.15
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ペガシス18μgとコペガス400mg 72週投与成功例

2009年07月22日 | インターフェロンの少量長期や高齢者治療

この患者さんは、長年インターフェロンを繰り返していて、その都度ウイルスは陰性化して、3ヶ月以降に出現すると言うことを繰り返して、ウイルスが消えても期待してショックを受けることの無いように一生懸命高望みはしないでがんばってきたと言っていました。今日の診察で6ヶ月判定がウイルス陰性で、晴れてウイルスが消えたと判定されたよ、おめでとうって話したら、泣き崩れてしばらく声も出なかった、ありがとう、先生のおかげですと言われて、私も涙が出てしまいました。ハイって握手して良かったねと話しました。あきらめないで良かったと、辛かったけどよかったと。これからは、インターフェロンをしていく人している人たちを励ましていく側になってくださいとお願いしました。友の会もいつも参加してくれてみんなに元気をくれる人になってくれると思いました。

スライドは、繰り返し行ったインターフェロンの内容が書いています。ペガシスを何度か行って1年半以上の陰性化が繰り返し出来たにもかかわらず、再度ウイルスがでるってことを繰り返していたので、なんとか併用療法に入れるようにと、血小板を増やす部分的脾動脈塞栓術を行って、コペガスを併用することが出来ました。しかし、好中球の減少が予想以上に強く、ペガシス180μgでは続けられず、18μgつまり10分の1にまで減らして継続したのです。そしたら、ウイルスが消失してくれて、治療後半年のウイルス消失を確認できたというわけなんです。
繰り返し長期にインターフェロンをしていたおかげで、肝臓の中のウイルスが減ってくれて、最後の併用療法で消しきることが出来たのではないかと思っています。繰り返し行っても、ウイルスがでたら元に戻るという説明をされるときがありますが、血液中の量が戻っても肝臓の中の量はそう簡単に戻らないとわたしは思っています。ですから、可能であれば、間隔をあまり空けずに繰り返し行えるなら、チャレンジしてみましょうとがんばっている患者さんがいます。
副作用が辛くて何度か入院したこともありましたが、がんばれてよかったと思った患者さんの1人です。

このスライドは、患者さんが元気づけられる人がいるなら是非情報として提供してくださいと言ってくれたので公開しています。
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08高齢者インターフェロン療法 結果

2007年12月18日 | インターフェロンの少量長期や高齢者治療

少量長期投与を目指し、副作用が少ない投与方法も模索したが、週一回より2週に1回の方が倦怠感の出現が少なく、人生を維持できる傾向があった、投与後3日間が辛いがその後は落ち着く方がほとんどであり、通院も2週に1回であれば継続が可能となることが多いと喜ばれた。

07高齢者のインターフェロン療法 継続 中止について

2007年12月18日 | インターフェロンの少量長期や高齢者治療

検討終了時点での経過ですが、継続をしていた方は3割、うつ(インターフェロンを休むことで自然に改善)や倦怠感で中止は26%、肝がんの出現で13%が中止、この年齢でも、ALTが高値の人には、非常に肝がんのリスクがあることがわかります。

肝がんの発生がこの年代でもあることは、国民病としての対策が急がれるところです。

05高齢者のインターフェロン療法 ウイルス量の変化

2007年12月18日 | インターフェロンの少量長期や高齢者治療

16人の患者さんの経過なので、すべての患者さんに当てはまるものではないことを先に述べておきます。今回の検討では、3分の1の方がウイルス量が減少、消失が二人いました。変化のない方が三分の二を占めていることは、ウイルス消失を狙うにはインターフェロンの量が少ないことから、やむを得ないところがありますが、これだけ少ないインターフェロン量でも、消えたり減少する人がいると言うことは、勇気づけられるデータではあります。

04高齢者インターフェロン療法 経過

2007年12月18日 | インターフェロンの少量長期や高齢者治療

スライドは字が小さくて見ずらくて申し訳ないですが、私の所属していた医療機関が閉院したことに伴い中止した方もいたため、参考として見てください。二人の方がウイルスが消失しています。消失した方はウイルス量が少ない人でした。

閉院での中止をのぞくと半分弱の方が継続可能となっていました。

03高齢者インターフェロン方法

2007年12月18日 | インターフェロンの少量長期や高齢者治療

ペガシスを使用しています。過去の経験から65才までの方であれば副作用がほとんど無かった90マイクログラムを使用することにして、開始。

副作用が出ないようにすることが原則であり、倦怠感や、うつの傾向が少しでもあればすぐ中止休薬とした、インターフェロンでのうつは、ウイルス消失を狙う場合は内服などを調節して乗り切るようにしているが、今回の検討では、少しでも副作用がない状態を維持することが目的であり、中止の原因としてうつもあげているがこれは本当に傾向が出た程度ですぐ戻る段階のものであることを強調しておきます。学会で発表したときうつで中止してるなら、同じではないかと指摘を受けたので、従来のインターフェロン療法での中止するうつのレベルとはほど遠いものであることを理解してスライドを見てください。

01高齢者のインターフェロン療法 少量長期投与について

2007年12月18日 | インターフェロンの少量長期や高齢者治療

先日学会で発表してきた内容です。いろんな、考え方目的がありますが、このときは、トランスアミナーゼの高い患者さんを中心に分析してみました。