この日は、道内猛吹雪で、JRも飛行機も運休したりと、すごい状態でした。そんな中集まれた人は、限られていますがたくさんの人が集まっていたことから関心の高さが伺われました。
最高裁での判決の時に傍聴したのですが、そのときは、全く違う雰囲気。あのときは、全く言ってる意味がわからなかったのですが、今回は、具体的な争点となる事柄について、色々と話をしていました。
原告の方の意見陳述のときは、涙が出てきました。本当につらい思いをして頑張ってきた患者さん方が思い出されて、早くすべての肝炎患者の救済に向けた解決が実現して欲しいと思わずにはいられませんでした。
傍聴席は70席あったと言うことですがほとんど埋まっていましたし、その後の弁護士会館での集会も会場がほぼ埋まっていました。
父子感染やgenotype Aの証明を国は求めているようですが、現在の感染経路としてそこしかもうないという意味で学会では取り上げているような数少ない例を、今回の訴訟に当てはめようとするのは、明らかに時間稼ぎだと思えました。また、感染しても症状無く治っている人はもっとたくさんいるわけで、慢性化する率はきわめて低いはずなんです。証明が出来ないのが悲しい現実ですが。。。
そして、死亡診断書で肝がんとなっている原告の根拠まで示せとは、医者の診断書では客観性がないと言われているようでとても憤りを感じました。訴訟の慰謝料は、肝がんの程度で分けるものではないはずなのに、肝がんという診断が確かであるという根拠に医師の死亡診断書は十分ではないかと思いました。生きている方はカルテの調査は通院していれば可能ですが、死亡後5年以上たつような場合は、あきらかに無理難題を言っているということになると思いました。
医原病として感染したと思われるすべてのウイルス肝炎患者が、声を上げることが国の対策を早めることにつながるのだと痛切に感じます。訴訟では、ほんの一握りの人しか救われないのです。患者さん各々が、証拠が無くても医原病であるとしか言えない国の感染状況を国に認めてもらうよう、大きな動きを作っていきましょう。
報告集会では、福岡、東京、大阪、新潟の弁護士さんも応援に駆けつけているというのも全国展開を早めてくれそうで。1月22日は東京で全国のB型肝炎原告団が組織されると言うことでした。
札幌での次回の裁判は、2月20日金午後3時からです。わたしも外来のあと駆けつけたいと思います。
肝炎ウイルス患者救済支援キャンペーンは、1月12日月に札幌駅前で街頭署名を行う予定です。是非注目してください。
スライドは、裁判の時に弁護団が作った資料で、福岡の先生が作ってくれたものと言っていました。とてもよく勉強していてwかりやすかったです。このスライドでは、ジェノタイプのAがいかに少ないかが示されています。これを原告の人たちに自分でお金を出して調べさせようと国はしています。保険のきかない高額な検査です。臨床医でも意味がないと思うようなレベルのものをそれもほとんどいないような人を見つけるために調べろというなら国がお金を負担して調べるべきでしょうとさえ思いました。こういうとき原告が立証するという裁判の仕組みの矛盾を感じます。
法的に専門知識がほとんどないので、見当違いの発言等有りましたらご指摘頂ければ幸いです。