BDNF濃度が認知症予防に影響 国内外の研究報告によると、高齢者の認知症の中で最も多くの患者数を占めるのがアルツハイマー病である。現在の日本では、認知症は高齢者人口の約15%を占め、その前駆状態である軽度認知障害(MCI)すなわち認知症予備軍は約13%を占めている。MCIの高齢者の約半数が5年以内にアルツハイマー病に移行することが報告されていることから、鈴木氏は「MCIの段階で予防対策を講じることが極めて重要」と述べた。さらに、「エビデンスの質、科学的根拠のレベルの高さが重要となる中で、これまでの認知症予防の視点での食品研究はほとんどが観察研究だった。今回の試験結果は介入試験からの結果であり、信頼性は高い」と、過去の研究とエビデンスレベルが異なる点を強調し、Journal of the American Medical Directors Association 9月号1)に掲載された研究について解説した。
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1)Suzuki T, et al. J Am Med Dir Assoc. 2019 Sep 24. [Epub ahead of print]
2)Ano Y, et al. PLoS One. 2015 Mar 11. [Epub ahead of print]
3)Kita M, et al. Sci Rep. 2019 Feb 28. [Epub ahead of print]
4)Kim H, et al. PLoS One. 2015 Feb 6. [Epub ahead of print]
株式会社 明治:カマンベールと認知症