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先日東京で、Robert S.Brown,jrというアメリカの先生の話が聞けると言うことで、外来終わってすぐ飛行機に乗って、ぎりぎりで帝国ホテルに着きました。帝国ホテル初めて行ったのですが、すごいでかいホテルでした。写真のせておきますねー。
さて肝腎の話ですが、最近行われている、インターフェロンに絡んだいろんな研究について、参加している先生でもあったのでとてもおもしろかったです。英語なので同時通訳もついて話してくれるという徹底ぶり、びっくりですが、そのおかげで自分が質問する者通訳してくれて-、色々聞いてくることが出来ました。
IDEAL試験というのが、アメリカでされていたのですが、この中で、ペグイントロンとペガシスの比較が色々されているんです。効果としては、差がないという結論で、各々の薬の特徴が示されているなあと思っていたのですが、リバビリンの量が両者に差があったので、なんでそろえてないのかなあと思っていたら、アメリカのFDAの指示で実験的な量を試すように言われたそうです。最終的には、ペガシスのリバビリン量が多くなっていたのですが、効果に差がなかったと言うことは、不思議でした。
ペガシスは、体重に関係無く投与できる特徴があって、ペグイントロンは体重に合わせて投与することが必要という両者の特徴から副作用のでかたが違うのだなと言うことも勉強になりました。
興味深かったのは、貧血の程度強いほどウイルスが消失する確率が増えているという話でした。
あと、アメリカでは貧血の治療にエポジンという薬が使えます。これは、赤血球を増やす注射の薬なのですが日本ではインターフェロン療法には使えないので、使えるようになると、最初の頃出現する貧血に使ってリバビリンの量を減らさずにしのげるとウイルスが消失しやすくなるというデータが出ていました。今後の課題ですね。
肝硬変へのペグイントロン治療が意味があるかと言うことを検討した試験もやられているのですが、EPIC3って言う試験ですが、3年半の検討では、いい結果が出なかったとして意味がないと言うことになっているのですが、いろんなデータが改善傾向(有意差としてでていないので結論としては言えないレベル)にあったことは興味深かったです。若い方が多く肝癌の出現する時期の患者さんが対象となっていないことが、日本で行われている発癌抑制の期待を得られる患者さんたちでなかった可能性がたかいと言うことでした。それでも門脈圧を下げるという効果は出ていて、線維化が改善する5年以上の期間を待たずに門脈圧が下がると言うことは、インターフェロンの直接の効果なのかもしれないと話していました。
アルブインターフェロンの治験の話がきけました。2週に1回で済むインターフェロンと言うことで期待されているのですが、間質性肺炎の副作用が多く、安全性には疑問が出てきているようです。そのために中止例が多かったこと、効果としては、ペグインターフェロンとあまり差がないことなども、既存の薬以上に期待できるものではない感じがしました。
どんどん新薬が検討されて、安全性がクリアされて出てくれたらと思うのがたくさんありました。 後で第2弾報告します。