ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

チェリー材の引出チェストの制作 その1

2014年09月02日 | 木工
杉材の食器棚を納品してきました。



上の台と下の台は分割してあり、そのまま運んで現場で組みました。
置き場に神棚があって、その下に入るように寸法を測って作ったのですが、
置いてみると、なんと入らない!

神棚の板の前縁が下がっていました。
少しそこを削らせていただいて、無事に納品完了。







こちらは少し前に作ったものですが、




ウォールナットのテーブルです。


甲板は四枚剥ぎで、長さが185cmあります。
幅も長さも、用意した材にほぼぴったりで、素晴らしく歩留まりのいい仕事となりました。





足はこんな感じです。
幕板は長方形ですが、足が四方に放射状についています。

この工作は結構面倒くさいものです。




組み立て風景はこんな感じ。






さて、これからチェリー材で引出チェストを作ります。

チェリーとは、もちろんサクラのことですが、こう呼ぶ場合はアメリカ合州国産のサクラ材のことを指します。





このように幅の決まった板でやってきます。
長さは3m位のものが多く、長いので材料取りにはいいのですが、けっこうシラタが多い。

この材をよくよく検分して、限られた材を使いながらできるだけきれいなものを作れるように考えます。
この作業は答えのないパズルのようなものです。
できるもの品質を決める大切な工程です。





このようのな姿に切り刻み、また接着して必要な幅の板を作り、家具になっていきます。
板の色や木目がなるべく揃うように気を使います。
長い部材や、よく目立つところによい材を使います。

もっとあまると思ったのに、今回買った分をほとんど使ってしまいました。
この仕事はちょっと赤字かも。





これは引出に使う桐です。
こちらも結構材を使います。

洋風の引出ですが、引出は桐。
和魂洋才?