ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

レンジ用のキャビネットの制作 その1

2016年05月17日 | 木工
よい季節です。


川ではカジカガエルが鳴き、晴れると杉林でハルゼミが鳴きます。

雨の湿り気の残る空気にアカシアの花の甘い香りがします。





おが屑をうまく燃やす方法を編み出しました。


木はどんなものでもどんどん燃えると思う方のいるかもしれませんが、
形状によってはなかなか燃えないものです。

特に細かくなったおが屑は燃えにくいものです。




それを、



ストーブに太めのパイプを入れてその上におが屑を詰めます。
ぎゅうぎゅうと押し詰めます。





パイプをそおっと抜きます。



その穴の入り口にマッチで火を着けて扉を閉めます。





煙突効果でふいごで吹いた様にぼうぼうと燃えて、あとはノータッチできれいに燃えてしまいます。

燃えるときに空気の流れがいかに必要かがわかる事象です。







電子レンジを載せるための戸棚を作っています。
材はケンポナシ。

電子レンジ台にしてはちょっと凝ったものです。





こんな図面です。
猫足で、奥行きが60cmほどあります。




今回は特にお客様から仕口の作り方のご要望がありました。





板の横に猫足を付ける、いつもよくやるデザインですが、このようなほぞで接合します。

猫足と板はご覧の様に平らではないので、付けてしまうとホゾを加工するのが困難になります。

猫足の部材、板の部材を別々にホゾの加工をして、導付き面を合わせて接着しました。






天板にも穴をうがちます。

合わせてみればこんな感じ。






ホゾと穴を鑿などを使って調整して仮に合わせてみます。

これを圧着すれば組み立てできるはず。






今回は漆を塗ります。
しかも、途中まで部品塗りします。



部品塗りにする理由は三つ。

奥行きがあるので棚の中が塗りにくい。
裏板が無垢。
綺麗に仕上がる。


裏板を嵌めてから塗ると、板が痩せてきたときに塗れてない白いところが出てきてしまいます。


部品塗りの方が組んでから塗るよりきれいに仕上がります。
入隅の拭き残しなどがないからです。


組んでから鉋をかけて平らにするようなデザインではできない方法です。

塗ってから組み立てるので傷を付けないように気を使うので大変ですけど。









部材が付くところをマスキングします。





扉も部品塗りにして後で組みます。

普通はすべてを作って扉を仕込んでからで塗るんですけど。

組み立てた後に扉を付けるときに少しは削らなければならなくなるとは思います、たぶん。

削ったらしょうがない、また塗ります。







漆を塗り始めました。


このまま4回ほど塗ってから組み立てます。




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