【わんちゃんの独り言】

毎日の生活の中で見たこと、聞いたこと、感じたこと、思いついたこと等々書き留めています
(コメント大歓迎デス・・・・・)

アサギマダラ

2022-11-24 | 
「こんな小さな体で海の上を飛んだりして旅するって、アサギマダラってスゴイなっと思いました」観た人はみんなそういう感想を抱くでしょうね。

10月15日静岡新聞にアサギマダラが飛来、こちら静岡市葵区に好物のフジバカマの蜜を求めて、優雅に飛び回る光景が見られた。
蝶の生態をじっくり観察したいと地元の方が自宅近くに借りた畑で60株ほどのフジバカマを栽培していらっしゃる。10月上旬に今年初の飛来を確認し、中旬には10匹以上集まった、この場所は静岡市賤機(しずはた)都市山村交流センター「安倍ごころ」近くの高台にある集落の道路沿い。11月上旬まで飛来は続きそうで見学は自由なのでぜひ見に来てほしい、という記事が載りました。
アサギマダラはファンが多い。魅力的な蝶々なんです。
アサギマダラとは、浅黄色をしたまだら模様の蝶という意味でタテハチョウの仲間なんですけど、『別名:旅する蝶』っと言われています。秋には北海道とか本州から南西諸島の方に向かって飛んでいます、沖縄、台湾までいきます。
時には中国大陸まで一世代で南下することがあるらしい。これってすごいことです、一世代で海を渡る今度は逆に春から夏にかけて南から北の方に移動します。寒い時期は南の方に居て、暖かくなってくると北上してくる。移動先で世代交代を繰り返しながらものすごい長い旅をする、世代交代をしながらね。そういう蝶々なんですね。
だいたい春から夏にかけては本州の標高1000m~2000mの涼しい高原地帯で繁殖します。秋になって気温の低下とともに南の方に飛んで行くんですが、この移動距離が実に1000km以上も飛ぶのが居るんですよ。あの蝶の大きさで1000kmとヒトに例えたらどのくらい?ほんとに100倍くらいじゃないかと思うんですよ。ホントにすごい距離なんですよ。途中で海を渡るわけですから、陸続きだったら、どっかの花に止まったり休めますけど、海を渡るときどこで止まったり休んだりするのか、海の上で休むんですよ。波が立ってるとこにふわ~~っと浮いてんの、水の上でゆらゆらゆらゆら揺られながら、休むんですよ。スゴイよね。この渡りのルートっというのは研究者たちによって相当分かってきました。マーキング調査っというのをするんですね。アサギマダラを捕獲して、傷つけないように油性ペンで翅に、いついつ、どこで、だれが、みたいな識別情報を書くんですよ。マジックペンで書かれたアサギマダラも結構飛んでいます。マーキングしたのがね。それが後日違う場所でパッと、とると「あっ、2週間でこれだけ飛んできたんだ」っというのが分かるじゃん。これをマーキング調査、これをやることによって、彼らの行動の過程がわかるわけです。大分今、解明されてきましたね。その時に面白いのは調査のために捕獲するんだけど、白いタオルを振る、そうすると何故か、ほわ~~っと寄って来る。赤いタオルとか黒いタオルだとダメなんですよ、なぜか白いタオルを振ることでグルグル回すとアサギマダラはふわっと近ずいてくるから、そこを捕虫網でパッと、捕獲する。これもなんかおもしろい生態なんだけども、タオルをグルグル回します。
マーキング調査で具体的な事例が幾つか明らかになったんだけど。2009年の9月下旬に岐阜県の下呂市で確認された個体が僅か2週間で200km離れた兵庫県で捕獲されました。
2011年8月に北海道函館で確認されたアサギマダラが2か月後の10月に山口県下関市で捕獲されました。函館から海を渡って山口県の下関まで、さらにそこからまた海を渡りますからね。2か月でね。もっとすごいのは2011年10月に和歌山で放たれたマーキングしたアサギマダラ、12月31日和歌山から2500km離れた香港で見つかってます。完全に海外、外国まで香港まで行ってるんですよ。これが世界第2位の長距離移動の例です。
何で長距離移動をするのか?どうやって海を越えるのか?海を渡る体力をどこに蓄えているのか?見知らぬ土地の方角がどうして分かるのか?渡り鳥は毎年燕は渡って来るから、なんとなくわかるんだけど。蝶は初めての海外。ちゃんと世代交代して帰って来る。まず、アサギマダラは謎だらけなんですけど、何故、渡りをするのか?そこで、暮らしていけばええやんと思うけど、生活に適した温度の幅が狭いといわれていますから、季節ごとに棲む場所を変える必要がある、という説。好みの花の開花時期に合わせて移動している、という説。秋の静岡だとフジバカマ、ヒヨドリバナ、またはアザミ、こういった花によく集まるので咲く時期にちゃんと合わせて旅をしてくるという説。寄生虫から逃れている。とかの理由があるんですけどなんで、旅をするのか?よく分かってないんですよ。どこにそんな体力があるのか?これは成虫になって卵を産めるようになるまで、他の蝶より長くかかるので、繁殖や産卵にエネルギーを使う必要がないので飛ぶことにエネルギーを使うことができる、成虫としての寿命も他の蝶よりもちょっと長い。ひとつ大事な点として、アサギマダラはふわふわふわとあんまり敵を恐れず飛んでいるんだけれども、コレは体に毒を持ってるから幼虫の時に食べるガガイモ科のキジョランの葉っぱとかヒヨドリバナの蜜に毒が含まれててそれを体に採り入れることによって毒が蓄積されるソレを天敵も知ってるから彼らはひらひら飛んでても絶対鳥に襲われないと本能的にわかってるから、だから気にせず長距離を飛ぶことができる。コレは多分事実でしょう。という、いろんな考えられる理由はあるんだけど、とはいえ小さな体で海を越えて何千キロも旅をするという。ホントに謎が多い魅力的な蝶なんで。ぜひ実物を見てほしいですね、見ると感動しますよ。実に魅力的な美しいアサギマダラという蝶のお話でした
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月曜日は>>>クローズアップ生き物、生物や植物、自然、農業などにスポットをあててお送りします。11月7日12:00「アサギマダラ」について。

わんちゃんがアサギマダラに会うたんは
アサギマダラ~フジバカマ畑にて~2014-9-28 こちら
SKW水尾の里:フジバカマ畑とアサギマダラ 2018-10-5 こちら

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2 コメント

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海を渡る超(ちょう)能力のアサギマダラ(F3-7) (里山の風)
2022-11-27 14:31:09
フジバカマの花に飛来するアサギマダラの蝶はテレビ・新聞などのニュースとして話題になっています。今回は遠くの静岡新聞や静岡放送からのお便りです。
わんちゃんブログの虫シリーズにも数回紹介されチョウホウ(重宝)されている。私も「植物毒を食べ旅する蝶」と題して最近コメントしました。
NHK番組「ダーウンが来た」の2015年1月11日の放送では「日本縦断2000キロ!!旅するチョウを追え」と題して、その「超能力」の詳細が紹介されています。
その内容は喜界島から大分県姫島に渡り淡路島に渡る記録映像や、その生態、海を渡る飛行術などアサギマダラの「ロマンの旅」が紹介されている。
体重1グラム未満のアサギマダラが1000km以上、海を渡り、春は北に、秋は南になぜ移動するかについては、学者などの研究者でもわかっていないとのことです。
オスの成虫は植物毒(アルカロイド)成分を含むフジバカマ属(ヒヨドリバナ、ヨツバヒヨドリバナなど)を食べるのは、性フェロモン物質(ダナイドン、ダナイドールなど)を獲得するためだと研究報告されている。・・・アザミ、ツワブキ、センダングサ、ビワ、サザンカなど多種類の蜜も食べますよ・・・
幼虫はカガイモ科のキジョラン、イケマ、カモメヅルなどを食草とするようです。
私は函館まで北上するのは、地球温暖化が進んでいる証拠であると妄想しますが、注意して観察する必要があります。・・・将来はナノサイズのロボットをアサギマダラの体内に埋め込み、その行動(超能力)が詳細に解明されると思っています。
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里山の風さん こんばんわ~~ (わんちゃん)
2022-11-28 20:57:46
生きものの行動って、謎がおおいですね。
「なぜ、そうなん?」がいっぱいですね。
『ダーウィンが来た』ダイスキ。
ほぼ欠かさず視聴してますよ~
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