しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

晩に食べない晩飯(ばんめし)

2020年06月01日 | 城見小・他校
町の晩飯時間
夏休みに、福山のおじさん(というか従兄弟)の家に遊びに行くと
まだ明るいのに「晩御飯です」。
これがどうも合点がいかないというか、腑に落ちない食事時間だった。
私の家は明るいうちに晩御飯を食べる習慣はなかった。
年中、暗くなった晩に食べるのが晩御飯だった。
近所の子と遊ぶのも、暗くなるまでだった。
農家は明るいうちは仕事、暗くなってきて晩飯。
夏と冬は昼飯と晩飯の食間時間がずいぶん違うが、
今の感覚で計れない。
当時の日本の農村はそれくらい貧しかった。

・・・・

町のスキヤキは牛肉
福山のおじさんの家では、何度かスキヤキを食べた。
スキヤキの肉は牛肉だった。
別の皿に生卵が付いていた。
私の家でもスキヤキをすることはあった。
肉はいつも鶏肉だった。
つまり、飼っているニワトリが卵を産まなくなったら、スキヤキの肉になっていた。
卵を食べることもあった。
それは、熱を出したり病気になった時に限定された。
家で食べる鶏肉のスキヤキは年に二回くらいあった。
鶏肉のスキヤキは子供にとっておおごちそうで美味しかった。
その以前は、
行商人から馬肉を買ってスキヤキにしていたそうだ。両親とも美味しかったと話していた。


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仲買人・物々交換(カエコト)

2020年06月01日 | 暮らし
岡山文庫「岡山の民族」日本文教出版 昭和56年発行 より転記

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仲買人
仲買商ともいう。県内ではトンビといわれている。
井笠地域では
小豆、ササゲ、大豆などの雑穀や、
除虫菊、薄荷、い草、繭、藍などの商品作物の仲買人をニブシという。
麦稈真田の仲買人を真田買いといった。
トンビは生産農家に出かけて買い集め、問屋に納める。
小豆・ササゲ・除虫菊・い草などは相場の変動が激しく、一日ごとに上がったり下がったりした。


物々交換
カエコトをするとか、小麦をうどんに変えてこいとかいう。
製粉所へ小麦をもっていって小麦粉に変えてもらうと、小麦10に対して小麦粉6くらいの割で交換した。
主たる物々交換は、
小麦とうどんやそうめん。
大豆と豆腐、油揚げ。
小豆やササゲと日用品、
菜種と菜種油。

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