ルーツな日記

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グラミー賞 ノミネート 『Best Traditional R&B Performance』

2017-02-03 21:20:01 | R&B、HIPHOP
JILL SCOTT / WOMAN

さて、グラミー授賞式も近くなってきました。当ブログのグラミー特集もラストスパートです。前回は『Best R&B Performance』部門を取り上げましたが、今回はよりトラディショナルな『Best Traditional R&B Performance』部門です。気になるノミネートは以下の5組。

William Bell / The Three Of Me
BJ The Chicago Kid / Woman's World
Fantasia / Sleeping With The One I Love
Lalah Hathaway / Angel
Jill Scott / Can't Wait


ここは正直、どれが受賞しても文句は言いません。どれも良い曲ですし、歌唱がまた素晴らしい! トラディショナルと言うだけあってどれもソウルフル!!なかなか甲乙付けがたいですが、しいて本命を挙げるとすれば、やはりジル・スコットでしょう!! 昨年は待望の来日公演もありましたし、それがまた古き良きソウル・ミュージックの息吹と、現行R&Bの瑞々しさを兼ね揃えた素晴らしいステージでしたからね。あと最近のトピックとして、映画『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男』に出演したのも印象的でしたね。さて、こちらの曲「Can't Wait」は、彼女の最新アルバム「Woman」からの楽曲。低くグルーヴするベースラインに乗って、艶やかに舞うようなジル・スコットの声が良いですね。今回のアルバムでは多くの曲でアンドレ・ハリスがプロデュースを受け持っています。この人は、メアリー・J. ブライジ、アッシャー、フロエトリー、アンソニー・ハミルトン、ミュージック・ソウルチャイルド、クリス・ブラウン、アリシア・キーズ、ファンテイジア、レイラ・ハサウェイ、などなど、錚々たる人達と仕事を共にしてきているプロデューサー。ジル・スコットも過去に何曲も手掛けていまして、相性は抜群。この曲ももちろん彼のプロデュースで、作曲も彼とジル・スコットの共作となっています。ちなみにこの印象的なベースを弾いてるのは名手ピノ・パラディーノだそうです。




さて対抗は? う〜ん、残りのノミネート4曲を全て対抗としたいぐらいですが…。


まず、初期スタックスを支えた名シンガー、ウィリアム・ベルが古巣スタックスからリリースした曲「The Three Of Me」。メジャーからはおよそ40年振りとなるそうな新作アルバム「This Is Where I Live」からのシングル曲です。ウィリアム・ベルは今回『Best Americana Album』部門にもノミネートされているのですが、この曲「The Three Of Me」も、トラディショナルなソウル・フィーリングと同等にアメリカーナという言葉にも頷ける、土臭く大陸的な大らかさと、ベテランの醸す枯れが滲みるミドル・スロー。良い曲ですね〜。

新進気鋭のBJ・ザ・シカゴ・キッドがスウィートに歌い上げるスロー「Woman's World」は、ジェイムズ・ブラウンの名曲「It's a Man's Man's Man's World」にインスパイアされたという曲。この人の面白いところは、別の曲で『Best R&B Performance』にもノミネートされていること。「R&B」と「Traditional R&B」の二刀流です。

アメリカン・アイドルの優勝者ファンテイジアの「Sleeping With The One I Love」は、デビューから10年を超え、もはやベテランの貫禄すら漂わしてきた歌声が圧巻。この曲はR. ケリーの作&プロデュースで、序盤は何となく「It's a Man's Man's Man's World」を思わす雰囲気だったり。流行ですかね?

そしてロバート・グラスパー、スナーキー・パピー、ケンドリック・ラマー等、先鋭ブラック・ミュージック勢への客演を経て、俄然注目を浴びる歌姫レイラ・ハサウェイ。彼女が歌うアニタ・ベイカーのカヴァー「Angel」は、亡き父ダニー・ハサウェイから受け継いだ深みのある歌声がジャジーに揺れる。『Best R&B Album』部門にノミネートされているライヴ盤「Lalah Hathaway Live」から。



いやはや激戦区。対抗としては、とりあえずウィリアム・ベルに一票かな。





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