徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

(BUT WE LIKE IT LOVE)/VA『IT’S ONLY ROCK’N ROLL』

2005-07-30 23:09:57 | Music
先週末福岡へ行ったときに取材先で、「福岡で一番有名なヴォーカリスト」(NOIS/NOIZのマスターtoshiさん)と紹介されて、WALTZ ELEGYの小柳信二さんと挨拶する機会があった。ということで今週は小柳さんの経営しているお店に連絡してCDを手配したりしたのだけれども、とりあえずメジャーで唯一リリースされている音源である、日本人ミュージシャンによるストーンズのトリビュート盤『IT’S ONLY ROCK’N ROLL(BUT WE LIKE IT LOVE)』を購入。この中でWALTZ ELEGYはプロデューサーの栗原務とともブルージィな『ANGIE』を披露している。

<日本が誇るダブ~スカ系のアーティストが多数参加した、ローリング・ストーンズのトリビュート・アルバム>。2003年リリースなのでホントに遅ればせながら、なのだけれどもこれはいいっス。R&Rスタイルを期待すると肩透かしを食らうけれども、どの楽曲もプレイヤーのスタイルに完全に消化されているのは素晴らしい。恐るべしLITTLE CRETURES。

ちなみに、かつてSAS関口和之氏(関口和之&砂山オールスターズ名義)のアルバム『World Hits!? of Southern All Stars』にアレンジャーとして青柳拓次が参加していたけれども、あの中に収録された青柳アレンジ、ヴォーカルLeyonaの『HOTEL PACIFIC』は完全に原曲を超えていた。

甘い囁き/スピードワゴン「あま~い」

2005-07-30 22:11:26 | Books
ぴあのHさんからスピードワゴンのネタ本『あま~い』(ぴあ刊)が送られてきた。

「夫婦」
男 君と結婚してひとつだけ残念な事がある。
女 えっ。

もう一度、君にプロポーズできない事さ。

延々とこんなフレーズが続く。ネタ本だから続く。
これは<日本全国のホストが口説き文句のバイブルとしてパクリまくり! 伝説の「あま~い」言葉集>ということだが、同書のように冗談にしやすい恋愛シーンに限定しなければ、世の中にはもっとぷんぷん匂うような台詞や標語や演説が溢れている。しかもその多くは洒落にならないほど本気だったりする。困ったものだ。本気と冗談のせめぎ合い、本気と冗談の境界線を何度も飛び越えながら、それを笑い飛ばせる大人になりたいものである。

<“愛”なんてものを口する男がどっか頼りなげで嘘くさいのは、普通の男じゃないからです。普通の男は、女を誤魔化すのはフェアじゃないからと思って、騙すぐらいなら黙ってた方がましだと思っているだけなのです。だから、男が真面目な顔して、やさしげに“愛”なんてものを語り始めたら、眉に唾つけるしかないのです。>(橋本治『極楽迄ハ何哩』)

ちなみに同書はツースリーがデザイン担当。イラストはゴロー画伯。