徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

星加さん

2007-06-26 21:53:17 | 漣流 sazanami-ryu
シンコー・ミュージックで星加ルミ子さんの取材。
日本におけるビートルズの代名詞的な編集者。ビートルズといえば星加ルミ子、星加ルミ子と言えばビートルズ。そして60年代のミュージックライフといえば星加ルミ子。そういう人である。65年の歴史的独占取材から帰国した星加さんに、草野さんは編集者としてのデスクワークよりも、メディアに露出することを指示したという。そしてビートルズ来日公演まで1年以上、星加さんはさまざまなメディアでビートルズを語った。星加さんは否定するが、きっと草野さんは日本におけるビートルズのナビゲーターとして「スター編集者・星加ルミ子」を仕立て(育て)上げたのではないかと思うのだが……このへんにも「熱狂の仕掛け人」(@湯川れい子)たる草野昌一の鋭さを感じる。まあ著書を読むと星加さんは、あのビートルズ旋風の中でも自分の感性に忠実で、クールな人なのだけれども。
65年、ロンドン。日本人で初めて星加さんがビートルズを独占取材したとき、30分の約束だった取材時間が3時間以上になっていたという。それに倣ったわけではないが星加さんにも3時間も語っていただいた。まだまだ訊き足りない……。

湯川さん

2007-06-26 21:29:21 | 漣流 sazanami-ryu
月曜日。LB今月号の最後の原稿を何とか校了して、急いで別件もう1本……と思ったが、大方書けたが小ネタが間に合わずPCを持って外苑前に移動。

外苑前で湯川れい子さんの取材。待ち合わせ場所は、上から見る秩父宮ラグビー場の緑が美しい会員制のカフェ。さすが湯川さんだなあ……。やはりポップスに路線変更したミュージックライフに寄稿し始めた60年代初頭からビートルズ来日までの話が興味深い。ジャーナリストたちの、ビジネスマンたちの、そしてファンの、すべての熱気が66年6月に向かっていくようすが目に浮かぶ。草野さんの晩年の評価も湯川さんらしいクールな視点で参考になった。2003年にリリースされた『熱狂の仕掛け人』はもっと音楽ファンに読まれてもいい本だと思う。

取材が終わって近くのカフェで15分ほどで短い原稿をまとめてメール。
その後、プロデューサーのKさんと居酒屋で24時近くまで飲む。Kさんは忘れていたが、旧ヤングジャパンの皆さんの行き着けの酒場だった模様。焼鳥がなかなかスパイシー。

星加ルミ子『ビートルズとカンパイ!わたしの出会ったビートルズ』、『ビートルズ現役時代』漣健児・選『恋詩苑 恋・そのメモリー』『恋詩苑 恋・さまざまなドラマ』『ルーツはシックスティーズ 漣健児のワンダーランド』、『笑ケース ミュージックライフhe said she said 10年史』(以上シンコー・ミュージック)、田辺靖雄・九重佑三子『いっしょ』購入。