ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

1982年7月24日付 ビルボード 全米 Top40 The Human League - Don't You Want Me

2018-07-25 22:30:23 | 1982年ビルボードTop40
1982年7月24日付ビルボード All American Top40、4位から上がって初めての1位はSurvivorの"Eye of the Tiger"。Survivor、セカンドアルバムからのシングル"Poor Man's Son"が1981年に33位を記録、この曲で2曲目のTop40ヒットでついにNo.1獲得です。この曲、もちろん有名ですが、シルベスター・スタローンの『ロッキー3』の主題歌です。

2位は前週と変わらずこれで4週目の2位となりました、TOTOの"Rosanna"。デビューシングルの"Hold The Line"が1978年に5位を記録、それ以来彼ら2曲目のTop5ヒットで、Top3ヒットは初めてです。
3位も前週と変わらず、これで3週目、John Cougarの"Hurts So Good "。John Cougar、この時点までの最高のヒットが1981年に最高位17位を記録した"Ain't Ever Done With The Night"ですので初めての大ヒットでTop3入りです。
4位は6位からアップ、Fleetwood Macの"Hold Me"。Fleetwood Mac、80年代に入ってからはソロ活動が目立ち、グループのヒットとしては随分久しぶり、Top5ヒットとなるとなんと1977年7月に最高位4位を記録した"Don't Stop"以来となります。
5位は前週と変わらず、Dazz Bandの"Let It Whip"。Dazz Bandですが、R&Bチャートでは数曲のヒットがありましたが、レギュラーチャートでは初めてのヒットで唯一のTop40ヒットでTop5に入る大ヒットになりました。

この週ついに3週間の1位から落ちてしまいましたが、初めての大ヒット、The Human Leagueの"Don't You Want Me"。邦題は「愛の残り火」。
年間チャートはなんと6位の年度を代表するヒットになりました。

The Human League、ブリティッシュ・ニューウエイブバンドと言いましょうか、シンセサイザーポップグループ。
出身のイギリスではヒット曲がありましたが、アメリカでは初めてのヒット、もちろん初めてのNo.1ヒットです。
バンドは1977年にボーカル&キーボードのフィル・オーキーを中心に結成。
1980年代に入ってから2人の女性ボーカリストJoanne CatherallとSusan Ann Sulleyが加入。とくにイギリスを中心に大人気バンドになります。

"Don't You Want Me"ですが、バンドメンバーのJo CallisとPhilip Oakey、Philip Adrian Wrightの3人の共作。
1981年にイギリスで火が付き1位を獲得、翌年にアメリカでも人気が出てついに1位を獲得、3週連続1位を獲得する大ヒットになりました。


今週 先週 song / artist
1 4 EYE OF THE TIGER / SURVIVOR
2 2 ROSANNA / TOTO
3 3 HURTS SO GOOD / JOHN COUGAR
4 6 HOLD ME / FLEETWOOD MAC
5 5 LET IT WHIP / DAZZ BAND
6 11 ABRACADABRA / STEVE MILLER BAND
7 1 DON'T YOU WANT ME / HUMAN LEAGUE
8 8 TAINTED LOVE / SOFT CELL
9 9 ONLY THE LONELY / MOTELS
10 12 KEEP THE FIRE BURNIN' / REO SPEEDWAGON
11 15 HARD TO SAY I'M SORRY / CHICAGO
12 7 LOVE'S BEEN A LITTLE HARD ON ME / JUICE NEWTON
13 13 DO I DO / STEVIE WONDER
14 16 EVEN THE NIGHTS ARE BETTER / AIR SUPPLY
15 10 CAUGHT UP IN YOU / 38 SPECIAL
16 20 WASTED ON THE WAY / CROSBY STILLS & NASH
17 14 ANY DAY NOW / RONNIE MILSAP
18 18 TAKE ME DOWN / ALABAMA
19 19 STILL THEY RIDE / JOURNEY
20 22 PERSONALLY / KARLA BONOFF
21 21 WHAT KIND OF FOOL AM I / RICK SPRINGFIELD
22 32 VACATION / GO GO'S
23 31 TAKE IT AWAY / PAUL MCCARTNEY
24 26 EARLY IN THE MORNING / GAP BAND
25 25 GOING TO A GO-GO / ROLLING STONES
26 30 YOU SHOULD HEAR HOW SHE TALKS ABOUT YOU / MELISSA MANCHESTER
27 36 LOVE IS IN CONTROL / DONNA SUMMER
28 17 PLAY THE GAME TONIGHT / KANSAS
29 44 LOVE WILL TURN YOU AROUND / KENNY ROGERS
30 35 OUT OF WORK / GARY "U.S." BONDS
31 33 HOOKED ON SWING (MEDLEY) / LARRY ELGART & HIS MANHATTAN SWING BAND
32 34 IF THE LOVE FITS WEAR IT / LESLIE PEARL
33 43 AMERICAN MUSIC / POINTER SISTERS
34 37 KIDS IN AMERICA / KIM WILDE
35 38 I FOUND SOMEBODY / GLENN FREY
36 41 PAPERPLATE / GENESIS
37 39 NICE GIRLS / EYE TO EYE
38 40 LOVE PLUS ONE / HAIRCUT ONE HUNDRED
39 42 YOUR IMAGINATION / DARYL HALL & JOHN OATES
40 45 THINK I'M IN LOVE / EDDIE MONEY

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14 コメント

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愛は残っていない… (音時)
2018-07-26 07:47:43
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/9498200.html
 この曲は"今こそスターになってるおまえだが、俺がおまえを育ててやったんだ。覚えてねえとは言わせねえぜ"って、背景のコワ~い物語がありましたね。男女の掛け合いのボーカル。とくに女性の方がとても機械的な歌い方をしていたのが物語とピタッと来てましたね。
でも、 ヒューマン・リーグのアルバムを借りてききましたが、ちょっとサウンドが"うつ"な感じで僕には合いませんでした(^▽^;)。
 邦題「愛の残り火」。女性が"I Still Love You"と歌ってますが、それは形式的なセリフ。愛はそこには残っていない…のではないでしょうか。
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よく聴きました (omnibusfan)
2018-07-26 20:35:36
 星船さま こんばんは。
 ヒューマンリーグの「愛の残り火」このころよく聴きましたね。
 1982年7月25日の日曜日、「リクエストコーナー」のオンエア曲録音してから、夜行列車に乗って私の人生で最も長い18泊19日にも及ぶ北海道旅行に出かけました。
 この曲含むリクエストコーナーでのオンエア曲や、フリートウッドマックの「ミラージュ」のカセットを聴きながらの旅でした。あれから36年かあ。(笑)
 ちなみに、7月25日のリクエストコーナーでは、「 IF THE LOVE FITS WEAR IT」とか「 HOOKED ON SWING (MEDLEY)」、「OUT OF WORK」とかかかっていました。
 また、「WASTED ON THE WAY」もオンエアされましたが、当時よく聴きましたね。
 大ヒットした曲も中ヒット曲も思い出に残る曲ばかりです。
 
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大ヒットに (星船)
2018-07-26 20:49:07
音時さんこんばんは。
なーるほど、ちょっと不気味な感じの曲調にぴったりの歌詞なのですね。
この曲も女性ボーカルが入らないともっと暗くなってしまうのでしょう。女性が加入したのは正解で、大ヒットにつながったのかもしれません。
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ウォークマン (星船)
2018-07-26 21:01:52
omnibusfanさんこんばんは。
夜行列車での18泊19日の北海道旅行ですか!凄いですねぇ~!
私もこの当時、大人気だったウォークマンを聴きながら列車一人旅に行きました。せいぜい2泊くらいでしたけれど。
なかなかマニアチックな曲が並んでいますね。"If The Love Fits Wear It Baby"や"Wasted On The Way"は録音してありますのでこの時のFMリクエストコーナー、私も聴いていたのかもしれません。またこのブログでも紹介しますね。
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Nice Girls (omnibusfan)
2018-07-26 23:12:19
 続けて書き込みします。
 この週37位のEye To Eyeの「Nice Girls」、最高位37位の小ヒットでしたが、なぜか印象に残っています。
 You Tubeで検索したら当時のPVも見られました。
 これは初めてでした。(笑)
 そして、41位にはあの名曲が入っていますね。
 何週かあとにはぜひご紹介をリクエスト(笑)
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Eye To Eye (星船)
2018-07-27 23:05:30
omnibusfanさんこんばんは。
全米Top40ファンの私としては、1976年から1985年くらいまでの10年間のTop40エントリー曲のほとんどは覚えているのですが、Eye To Eyeの"Nice Girls"、この曲は忘れていました。録音もしていませんでした。まだまだこういう珍しい曲あるのですね。YouTubeで聴きました。
41位は名曲でした。もちろん紹介しますね。
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ブリテッシュインベーション (hannah)
2018-07-27 23:24:09
星船さん、こんばんは。
70年代後半からのパンク・ニューウェイヴ系、NWOHM系の攻勢でも№1を奪われなかったのですが、ここにきてついにブリテッシュインベーションに1位の座を奪われました。
80年代に入って、A.AntとかIron Madenが人気でしたが、以外にも1位になったのはThe Human Leagueでした。
その後年末にABCがヒットし、いよいよ来年には本格的なブリテッシュインベーションにさらされます。
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ミュージックビデオ (星船)
2018-07-27 23:32:22
hannahさんこんばんは。
ヒット曲にはミュージックビデオが欠かせない時代になったのが80年代、その勢いに乗ってブリティッシュニューウェイヴ系のアーチストの人気が急に上がってきましたが、あとになってから考えると、このThe Human Leagueがこの波の初めての大ヒットでした。それにしてもよく1位になりましたね。その当時のブームがそれだけ大きかったのでしょうか。
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星船さんへ (ミュウ)
2018-07-28 19:51:38
懐かしいですね。
まさに時代を象徴する音とメロディと声ですね。
まさにエレクトロポップに進化したニューウエイブでした。
ディランディランやカジャグーグーの活躍はこの後だったのかな?
この打ち込みサウンドは、この時代だけの独特の空気を感じさせますね。
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時代特有の (星船)
2018-07-29 20:33:13
ミュウさんこんばんは。
この頃のヒットチャートを見直してみましたが、やっぱりブリティッシュニューウェイヴ系の走りは彼らHuman Leagueですね。Duran Duranの"Hungry Like A Wolf"がTop40に入ってきたのがこの年1982年の12月で、その後、ブリティッシュロックの新しい大波が起こります。
この時代特有の音楽ですね。
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