今日は、12月4日。
アフガニスタンで緑化事業を行っていた中村哲さんが亡くなってから3年となりました。
もう3年にもなるか……と思わされます。
思えばコロナ騒動がはじまる前のことで、なんだか遠い昔のことのようにも感じられます。
しかし、ペシャワール会は、中村さんの遺志を継いで現在もアフガンで活動を続けています。
この3年の間にタリバンの復権ということもありましたが……それでも活動は続いているということです。
コロナ禍、タリバンの復権というのも大変なことですが、激動といえば、今年はウクライナ戦争ということもありました。
安全保障に関する考え方にも世界レベルで大きな揺らぎが生じ、本邦でも防衛費の大幅増額や反撃能力の保持といったことが語られています。
しかし、それが本当に安全保障ということになるのか。
私は疑問を感じています。
かねてからいっていることですが、軍事費を増やしてそれで安全が保障されるのなら、こんな楽なことはありません。そうはいかないから歴史上数知れない戦争の悲劇があるわけで……
では、真に平和を望むなら、どうすればいいのか。
その答えの一つが、中村さんの行っていた活動なのではないでしょうか。
決して派手な行動ではありませんが、そうして貧困や憎悪の入り込む隙間をなくしていくことが、結果として紛争をなくすことになるのではないか……
中村哲さんは「一隅を照らす」という言葉を好んでいたといいます。
まさに、彼の活動はそういうことだったでしょう。今この言葉を、あらためてかみしめたいと思います。