ロック探偵のMY GENERATION

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ジョン・レノンのために

2019-04-19 23:06:18 | 音楽批評
最近ツイッターでジョン・レノンのことが話題になってました。

「イマジン」がどうのこうのという内容で、今更な話だなあという感じですが……

このブログではジョン・レノンのことも何度か書いてきたので、ここらでもう一度この話題に触れておくのも悪くないでしょう。

まずは、名曲を一曲。
真心ブラザーズの「拝啓、ジョン・レノン」です。
こんな歌です。


  拝啓、ジョン・レノン
  僕もあなたも大して変わりはしない
  そんな気持ちであなたを見ていたい
  どんな人でも僕と大差はないのさ


こういう見方が大事だと思いますね。
前にも書きましたが、ジョン・レノンという人はちょっとレジェンド化が行きすぎているきらいがあります。
残された記録なんかをみるかぎり、ジョン・レノンという人は、そんな立派な人間じゃありません。まずそこを前提として押さえておかなければいけないでしょう。

そのうえで言いたいのは、そういう人格的な側面をとらえて楽曲の内容を批判するのはナンセンスだということです。

ツイッターのつぶやきをみていると、「バンドのメンバー間で仲たがいしていて世界平和を歌うなんてばかげてる」というような意見が散見されますが、そういう話じゃないでしょう。
バンドのメンバー関係と戦争や平和の話を同列に並べること自体がナンセンスなわけです。
逆に、じゃあ世界平和を訴えるような人は聖者のように品行方正でなければならんのか、という話にもなってきます。
これはU2のPride についての記事でも書きましたが、そんな必要はまったくありません。
人種差別に反対したり、戦争に反対したりするのに、きれいな人間である必要なんてないんです。
いずれみんな、汚い人間です。欲にまみれ、世俗の垢にまみれ、ちょっと汚いことをするかもしれない。周りの人間と喧嘩もするかもしれない。けれど、肌の色で人を差別したりはしない……そういうことでしょう。
今回のジョン・レノン騒動(?)から、私はそんなことを考えました。

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