2024年も、いよいよ12月を迎えました。
ちょっと気が早いようですが、今年一年を振り返ってみると……
日本のフォーク界における巨人が相次いで世を去るということがありました。
一人は、高石ともやさん。
そして、もう一人は、谷川俊太郎さんです。
ちょうど、ピート・シンフィールド死去という記事を書いたのと同じころのことです。
谷川さんは、ピート・シンフィールドとはまた違った意味で、偉大な詩人でした。フォークソングなどの歌詞でも知られていて、このブログで何度かそれらの歌をとりあげてきました。
とりわけ有名なのは、「死んだ男の残したものは」でしょうか。
この歌は、いろんなアーティストに歌われていますが、高石ともやさんも歌っていました。
死んだ男の残したものは
フォークのレジェンドといえば、小室等さんもこの歌をとりあげています。
小室等さんが50周年ライブをやった際には、谷川俊太郎本人もそのステージに登場して自身の詩を朗読するということがありました。
その音源がYoutubeにあったので、載せておきましょう。
モナ・リザ~いま 生きているということ
高石ともや、谷川俊太郎という二人が今年亡くなったというのは、何か時代の曲がり角というような感じもします。そしてその曲がり角の先に待っているのは、決して明るい未来ではないような……
歌の趣旨とはまた違ってくるでしょうが、死んだ男の残したものは、ということを考えさせられます。
偉大なアーティストたちの残したものを、この国の社会が、文化が、魂において受け継いでいるのかということです。
最近のいろいろなできごとを見ていると、先ほどの動画にもあった「いま生きているということ」の一節が思い起こされます。
かくされた悪を注意深く拒むこと
この歌も、谷川俊太郎さんの詩をもとにしています。
SNSでインプレゾンビが徘徊し、アテンションエコノミーが言論をカオス化させていく世界……谷川俊太郎という詩人のメッセージが今ほど必要とされる時代はないんじゃないでしょうか。