こんな本が出ているそうです。
八木彬夫さんの、『The Beatles 音源徹底分析 上・下』。
ブートレグ音源まで含めて、ビートルズの音源を詳細に分析しているとのこと。
ビートルズの曲を一曲ずつすべて分析した本というのはすでに世の中に存在していて私も読んだことがありますが、ブートレグまで含めてというところがすごいですね。しかも、音楽的にかなりディープな分析をしているようです。
これは興味をひかれますね。
上下巻に分かれていて、上巻は、ビートルズがライブバンドであった時代を、下巻は、ライブ活動をやめて実験的な音作りに取り組んでいた時代について書いているそうです。
この分け方については、なるほどと思わされます。
ロック探偵として、その点について少し私なりに解説をくわえておきましょう。
ビートルズは、それほど長く活動していたわけではありませんが、前半と後半では音楽性が相当に変化していることで知られます。
前半はジョン・レノンが中心で、ライブ・パフォーマンスを重視していましたが、後半はポール・マッカートニーの存在感が増していき、スタジオでの活動に専念するようになりました。逆回転のように、ライブでは再現できないような手法を多用し、レコーディングもパートごとにわかれてやるようになっていきました。前半では、スタジオでみんなで演奏してそれを録音していたんですが、後半では、ドラムはドラムだけ、ベースはベースだけ……というふうにレコーディングして後で重ねるという形になります。多重録音や事後的な加工も施されるようになり、Revolution 9 のような奇妙な作品が生まれる土壌ともなりました。このようなスタイルの一つの到達点と目されているのが、かの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』であり、ビートルズのこのような変化はロックの変遷の反映でもあります。
……というわけで、ビートルズの活動を前半と後半に分けて記述するというのは、理にかなっているわけです。
価格は、上下巻あわせて1万円ぐらいで、決して安いとはいえませんが、しかし興味をそそられます。ビートルズファンの方なら、読んでおいて損はないんじゃないでしょうか。
《追記》
こんなこと書いておいてなんですが、私は実際にこの本を読んではいません。
ではなぜこのような記事を書いているのかというと、ぶっちゃけたところ、著者ご本人から営業(?)の連絡をいただいたからです。
本を出した以上は、できるだけたくさんの人に手にとってもらいたい。その気持ちは、痛いほどわかります。なので、ご紹介させていただきました。
紹介していただきありがとうございました。
拙著は書店には置かれておらず、ネットのみの販売です。
マーケティングの支援はamazonだけなので、こうして営業させていただきました。
これからもよろしくお願いいたします。
私も、自力営業に日々はげんでいる身です。
こちらこそ、よろしくお願いします。