紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

紫草(ムラサキ)育苗、要注意

2016-12-30 19:32:07 | 紫草の栽培

 「水分補給過多による発育不全」
 植物に取って水分補給は欠かせないが、程度が不明である。
 鉢やポットで育苗中の苗に、どの程度の水分補給したら良いのだろう。
 紫草はその点、かなり気を使う必要がある。




水分補給過多で生育が遅れた苗、気付くのが遅かった。
 生育不良は別の原因も考えられるが、水分過多は紛れもない。




 水抜きの為に赤玉土大粒を入れる。
 気温差で水分が多いと表面が濡れて見える事がある。
 そんな時には赤玉土の大粒を入れて置くと水分を吸収してくれる。




 培土に因り保水力に違いがある。
 それ故、異なる培土を使った場合には育苗ポットへの給水は一様にできない。
 表面に赤玉土の細粒を敷いておくと乾燥具合が判るが、給水は急ぐ必要は無い。
 どちらかと云うと乾燥には強い。表面が乾いてもわずかな湿気で生育する。
 
 気温が低くて、陽当たりもなく、水分過多の場合は致命的となる。



 一晩で伸びた根である。育苗ポットへ伏せる。
 種だから、播くと云っても良いのだが、これは根なので根が下になるようにポットへ・・・。
 気を付けないと根が地上に伸びて来たりするのである。 


    「むらさきを こきすぎしひび みちずれに」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紫草(日本ムラサキ)正月の発芽へ

2016-12-28 19:32:32 | 紫草の栽培

 「紫草の発芽に密やかな試み!」
 
1年間を通して毎月、日本ムラサキの発芽を楽しんで来た。
 新年元旦に発芽する種を準備して、年の暮れとなった。




 12/1〜21 冷温保存 3週間。
 パック内にて5日目、発根種 6粒を確認。
 12/28 セルポットへ発根種を伏せる。
 元旦発芽には頃合いである。


    「はたせるか かうんとだうん おめでとう」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紫草(日本ムラサキ)の2年目の怪

2016-12-10 19:35:39 | 紫草の栽培

 「2年目の紫草の現実」
 紫草は宿根草である。
 黄色く枯れた茎の根元、地中に来年の芽が既に準備されている。
 しかし、休眠期から目覚めた芽は、種から発芽した芽とは些か様相を異にする。
 また、旺盛な生育状況は紫根の太さに応じていると思われる。

 この、前年の紫根からの養分補給を受けるかの如き生育状況は何故であろうか。
 種の継続保存上の意味を持っていると考えて良いのだが・・・・。
 
 翌春の芽は複数で、株から数本の茎立ちを見ることが出来る。



 2015年4/9 新芽の生育状況である。この時期に紫根を収穫すべきだった。



2015年5/1 前年度の様な清楚な姿は見られない。



6/10 開花するも、アブラムシ被害があって異様な開花姿である。



 紫根を掘り出してみる。異様な紫根に驚きと落胆あるのみ。
 わずかに細根が数条あるのみ。
 新しい紫根の生育結果は見ることは出来なかった。
 反対に白化したり、黒変している。雨期になると、この紫根は腐敗するだけとなる。
 驚きと落胆で種の事は記憶も、記録にもない。
 この種子が鍵であったのだ。

 2016年の紫根収穫は既に終えている。
 この残念な結果を経験しているので、鮮やかな色の紫根の収穫を得ている。

   「つらさゆえ あたままわらず なぞのこし」





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紫根2016収穫

2016-11-20 20:00:18 | 紫草の栽培

 「日本ムラサキの紫根収穫始まる」
 種の収穫も終わり、まだ緑が残る茎だが好天の日を待って紫根を収穫。
 昨年までは紫根掘りと呼んでいたのだが、今年からは紫根取り出しと言った処か。

 所謂、栽培装置なるものを作って栽培したので、随分と楽な作業となった。
 まずは、筒型栽培装置から取り出す。



 筒を開いて取り出した紫根である。
 左端は、タキロンの浪板を筒にしたので用土に、その跡が残っている。
 筒の素材としては充分な耐久性が有り、来年も使える。
 
 周辺に散らかっている白い破片は別の筒素材、ポリカブレダンである。
 筒作りは楽だったが、耐久性で失格。筒の中は保温性としては良かった。
 風化が激しく、筒の上部はポロポロと割れてしまった。




 筒の素材と紫根の生育結果は判然としない。
 他に塩ビのパイプを使用したが、この取り出しは大変だ。
 たまたま転がっていた径7.5cmの細いパイプであった。
 上か下か、どちらからしか取り出せない。
 ここには、未だ並んでいない。




 筒型栽培装置を使えば、狭い庭先でも多くの収穫が可能である。
 紫根に取って土離れが良い事が大事である。用土の工夫が決め手である。
 栽培物は皆、土の良し悪しに掛かっている。
 ひげ根ばかりが生育して主根が育たない株もある。




 筒の長さが45cmである。ほぼ、予定した通りに生育をした株である。
 根の太さは2.0cm前後が多かった。細根を取って、乾燥させる事になる。
 筒型装置は主根が真っ直ぐに生育して、畑で畝を立てて栽培した紫根とは全く様相が異なる。


   「くもなくて しこんがならび あせもなし」



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紫草2016、新種の発芽試験(続2)

2016-11-19 16:30:35 | 紫草の栽培

 「90%を越えた発根率」
 新種の発根率については、改めて驚きの印象が残っている。
 残された未発根の種から更に発根があり、発根率は96%になる。




 残粒から更に浮種より発根、6粒 合計15粒 30%の発根率となった。
 沈下種では3粒が発根、発根率は96%に達する。2粒が残るのみ。




 浮種の発根パック既に1ヶ月半になる。未だにポツリポツリと発根してくる。
 既に緑が見えているが発根の根は痛んでいて生育は難しいだろう。




 9月にセットした被害種の浮種である。
 生育の途中で折れた枝から採取した種の浮種である。
 長い時間を経て発根してきた、良い根である。



 浮種からの発根、更に2個。新種の沈下種は2個を残すのみとなった。


    「ちいさきね ひととせのちに あかきねに」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする