牧野日本植物図鑑より(1953)
誤称「ぎんりょそう」
Monotropastrum globsum H.Andres.
山地樹陰に生ずる菌根植物にして高さ凡そ8-12cm 。根は塊を成して集合し褐色を呈し、分枝して脆く、某海藻の態あり。
茎は直立し一株に数本を出す。根を除き全体純白色。葉は鱗状にして多数茎に互生し、下部は相密接す。
夏日茎端に点頭せる一花を着け、花下に苞あり。
花弁三乃至五にして筒様を呈し各片内凹せる篦状成して基部は多少嚢様と成る。十雄蕋花瓣より短く、花絲に毛あり。
子房は卵圓形にして花柱短大、柱頭は菌状を成し、邊縁藍色を呈す。漿果は点頭球形白色後ち茎倒れ漿果は地に委して崩潰し種子を地面に撒布す。
長野県、志賀高原にて