朝方には大雨洪水警報が解除され、日中は弱雨と予報が出た。
自称、高校野球大ファンの老人夫婦、雨が続きうずうずの連続。弱雨なら藤崎台球場での高校野球も大丈夫だろうと、思い切って応援に出かけた。
地震で大きな被害を受けた藤崎台球場。しばらくは試合もできないだろうといわれていたが、関係者のご努力で、外野席やスタンドの一部は立ち入り禁止となっているものの、どうやら開催にこぎつけた。球場内外、いたるところに張られた立ち入り禁止の黄色いテープ。被災の跡が生々しく感じられる。
何本もあった球場までの道路は1本だけ、狭い駐車場には大会関係者と選手送迎の車以外は止められない。入口までの混雑はお祭り以上。道路脇には倒壊寸前の住宅があり、熊本城の崩れ落ちた石垣なども見える。球場の外野フェンス、外に向かって「がんばろう熊本!がんばれ高校球児!!」の横断幕が張られている。
藤崎台球場の入場料は、今大会は決勝を含めすべて無料だが、球場受付の入口に〝熊本地震の募金箱”が置かれていた。いずれ入場料は払うのだからと、そっと千円札を募金箱に入れた。すると元気な高校生、それも数人の大きな声が「ありがとうございます」と返ってきた。すがすがしい気持ちを逆に若い高校生から戴いた。ご苦労様。ありがとう。
第1試合は、昨年優勝の九学対強豪校でもある八代。今にも雨が降りそうな曇り空の下、午前9時半にサイレンが鳴った。
1回は両チームとも無得点、2回裏に九学の本田選手が見事なホームランをライトスタンドに叩しき込み九学が1点先取、その後、1点差ではあったが6回まで接戦が続いた。7回からは力に勝る九学が猛攻撃、8回までに6点をあげコールドゲーム。点差は開いたが、緊迫した試合に、応援にも自然と熱が入ったことはゆうまでもない。
第2試合は曇り空の下で熊本一と熊本商が対戦。熊本商が初回に3点をあげ、試合もこれで終わるかの思いもしたが、その後熊本一が反撃、大健闘。最後は6対3で熊本商の勝ちとなったが大変面白い試合だった。判官びいきではないが、リードされている熊本一を、終始”うちの奥さま”と一緒に、一所懸命応援した。それにしても、グランドの湿気と高い気温で、熱中症で足がつり、球友に担がれ途中退場した選手が熊本一で2人、熊本商で1人の3人いた。この季節、熱中症対策が大切なことを改めて知った。
2試合の応援を終えるとさすがに疲れた。第3試合は名残惜しいが失礼することとした。