ミソーユウの金融不況～減税政策

2009年度の与党税制改正大綱なるものが発表された。
朝日新聞の今日の朝刊から大綱の減税主項目を拾うと、
住宅ローン・証券・自動車・中小企業・海外利益の各項目で
減税の措置が執られるようである。

毎度、御馴染みの業界利益が透けて見えている。
建設、不動産、証券、銀行、自動車等、自民党御用たしの取巻き団体の顔ば
かりが並んで見える。彼らの利害を中心に政策が練られているだけだろう。


朝日新聞の「政策」面から少し記事を抜粋したい。

「家計向けの減税で恩恵を受けるのは、収入や資産が多い富裕層が中心
　だ。
　　住宅ローン減税はローン額が多いほど減税額が大きい。平均的な年
　収の世帯は銀行が融資も厳しくなりつつある。
　証券優遇税制も株式投資をしない人には縁がない。
　給与減で高額商品の購入をあきらめた人には、土地や自動車購入を促
　す減税措置も活用のしようがない。
　また、中小企業対策の一つである法人税軽減も、黒字企業でないと対
　象にならない。」　
　（朝日新聞　２００８年1２月１３日　朝刊「政策　14版」から引用）

ソニーもトヨタもリストラ・大減益の、ミソーユウの世界不況なのだ。
経済界やら業界のことではなく、もっと真剣に国民の生活を考えて貰い
たい。国民に「定額給付金」などを配る前に、何で全国民に向けて、
何に困っているのか、困窮内容についてアンケート調査をして、政策に
盛り込むとか、どうして考えないのだろうか？

私なら、年収一千万以下の人は所得税を向こう二年間非課税にするとか
住宅取得控除等で課税所得がなかったり、少ない人、所得税の非課税者
等には、それに応じた「給付金」を支給する。
消費税は、生鮮食料品につては当面は非課税措置を取るとか、すぐに生
活に密着した考えが、いや、そんな発想しか浮かばないものだ。

愛煙家としては、タバコ増税が見送られたのは幸いであるが、財源の議
論となるとすぐに「タバコを値上げしろ」は課税の公平性に欠けるので
はないか。公平性に欠けるとは、「課税正義」がないということだ。
飲酒運転だって社会問題なのだから、酒税を上げる案だって俎上に乗せ
るべきではないか。

「税制改正大綱」などと物々しいが、毎度の企業寄り、金持ち寄りの
政策案に、うんざりする。
　なんてったって、ミソーユウの世界不況なのだから、いつものヤツは
もうやめて、国民の生活をいかに守るかを真剣に検討して実施して下さ
いよ。吉田茂さんとこの、お坊ちゃま様！