脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

北風の中の、カモメ。

2017年01月15日 17時09分48秒 | 雑談
全国的にこの冬最大の寒波だかで、寒さの底辺に居るようだ。各地で大雪、
例年のことながら受験生は大変である。大昔自分の大学受験時代を思い出
していたが、確かに寒かった記憶はあるが、寒さは左程苦ではなかったが、
受験の緊張感というものはヤなものである。私は緊張が大の苦手である。

何も書く気がしないので、思い付きのままにキーを打っている。画像は、
近所の隅田川べりで撮ったもの、鳥はカモメである。東京は雪は降らず、
空気が澄み天気も好いので、散歩がてら映した。カモメも北風に震えてい
たが、ヒト慣れしてるのか、カメラを気にしない奴だった。

夏の青空も好いが、冬の青空も好い。寒空を仰ぎ青の色合いに顔肌が馴染
んでくると、気持ちがサッパリしてくる。身を切るような北風がピューピ
ュー吹いてはいたが、寒さが心地好かった。私は一月生まれのせいか、冬
はどこか懐かしいような、自分のアイデンティティとも重なる気がする。

今だから悠長に冬の寒さを愛でるようなことが書けるが、私は子供時代は
貧困家庭の育ちなので、冬は寒くて辛かった。家には暖房器具さえ満足に
なかったから。いや暖房器具くらい買うカネはあったのだろうが、親や祖
父母は昔の農家の出で、寒さには耐えるのが当たり前という生活態度が身
に染みているヒトたちだった。寒いと夜は、早くに寝てしまうのである。

夜更かしな私は、夜は小さな電気ストーヴひとつで、毛布を被り膝掛けを
したりで、受験勉強をしていた。冬が嫌いなのではない。寒さが少し面倒
で辛かっただけである。また、一戸建ての家だったが風呂がなかったので、
11時過ぎまで机に向かうと、銭湯に出掛けた。銭湯は12時で終了なのだが、
何故かこの時間帯に、地元の同級生たちがよく湯に入りに来た。

家風呂がある友達まで、夜の11時過ぎになると銭湯にやって来た。そんな
社交の時間帯も、今思えば楽しい息抜きだった。貧しかろうが寒かろうが、
友達がいたし、好きな音楽が聴けて好きな本が読めて、欲を挙げれば切り
がないが、人生を楽しむ仕方は、身の程はそれなり弁えつつ心得ていたの
である。

今の自分は、二十歳前後の自分よりも、物質的にも時間的にも恵まれてい
るはずであるが、あの頃の弾むような楽しさは享受し得ていない。勿論、
若くないことはあるが、健康問題とか家庭事情以外にも、「自分を面白く
生きる術」が近年劣化しつつあるように思う。

スマホだのSNSだの、ヒトの作ったゲームだの無くとも、人生を楽しむ
ことは、カネを掛けなくとも可能であるはずだ。自分は若い頃、そうして
生きていたのだから(‥でも仲間だけは、必要かな)。








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