脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

後期高齢者医療制度に思う。

2008年08月11日 19時18分10秒 | 社会時評
この四月から75歳以上を対象に「後期高齢者医療制度」が始まっている。
私の両親はともにこの制度の被保険者であるが、今月に制度の改定があり、
同一世帯に被保険者が2人以上いる場合、年収の合計が520万円未満で
あれば、病院等の窓口負担は一割負担となるそうである。

また、課税所得で145万円未満の個人の場合も、一割負担である。
私の父は、年収では520万以上あるが、課税所得ベースなら該当しそう
である。また母は年金収入のみで百万もないので、一割負担のはずである。
だが、母の保険証には三割負担と記されているのである。

年収520万未満世帯の一割負担の適用を受けるには、役所で申請書を提出
する必要があるらしく、母親の負担も一割負担に書き換えた保険証を発行し
て貰う必要があると思い、午前中、区役所を訪ねてみた。

区役所では、後期高齢者医療の特別相談窓口を設けて対応していた。
私は混雑と順番待ちを予想していたが、ガラ空き状態なので意外だった。
窓口の女性担当者に、父の確定申告書を見せると、母の年金受給データを取
寄せてくれた。やはり「年収」がベースらしく、適用申請は不可であった。

しかし、何故、年収が百万もない母までもが三割負担なのか?と尋ねたら、
世帯中で高い負担割合に揃えるという、納得のいかない仕組みだった。

夫婦でも個々人の所得に応じて負担割合が決まり、個別の保険証が発行され
ているのに、この取り扱いはおかしいではないか、負担の公平さや整合性を
欠いている趣旨の反論をしてみたが、担当の彼女も私の言い分に納得しつつ
本当に済まなそうにお詫びを言ってくれるので、私の方もつい彼女を責めて
しまい、口が過ぎたようで申し訳ありません、となってしまった。

四十歳位の彼女の対応は、接客知らずが多い、公務員にしては見事である。
後期高齢者医療制度では、この取り扱いに不満や文句が多いのだそうだ。
国からの一方的な制度の押し付けを地方に下ろしてくるので、皆さんが声を
上げてくれないと、何も変わりませんというので、現場サイドからも上に
意見を挙げるルートがあれば、是非、お願いします、とだけ言っておいた。

近年の立法政策は、どうも法の仕組みや理念に公正と整合性が欠けている。
業界団体や企業の利害とか、カネ集めばかりが重視され過ぎなのである。

消費税法をひとつを考えても、税率ばかりが論議されるが、計算過程での
仕入れ控除を廃止し、消費税も税金の預かり金として全額納付する仕組み
に改正すれば、消費税増税の問題は解消してしまうはずである。
このような計算技術的な側面は、知らされず争点化しないままなのである。

「居酒屋タクシー」やらマイレージの私用など、瑣末な問題をマスコミ沙汰
にしては、国民の目を逸らせ本質的で根本的な部分を覆い隠している。
マスコミ報道は、大局的には政治的な操作が入り込んでいるものである。
今後益々その傾向は、露骨になって行くような気がする。

それに抗するカウンター・メディアとして、インターネットにはいくらかの
可能性があるのではなかろうか。
メディア論に突入しそうなので、今日はこの辺で‥。






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