俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

変態

2015-09-24 10:27:31 | Weblog
 私にとって、カエルになりたくないオタマジャクシという寓話は悩みの種だった。2008年の2月15日に「カエルになった夢」という記事を書いたがこれは本当に見た夢だ。私は散文的人間であり物語を作る詩人的能力を欠いている。それほど寝ても醒めても気になっていた。勿論これは大人になりたくない少女の象徴だ。少女のままでいたい少女が幼い心でどれほど苦しんでいるのかを考えれば居たたまれない気分になった。
 私は高校時代に新聞記事を読んで摂食障害について初めて知った。少女にのみ起こる神経性拒食症という奇病を知って驚いた。咄嗟に2種類の患者をイメージした。生命体を食べることに罪悪感を覚える心優しい少女と、大人の肉体を不潔と感じる潔癖な少女だ。どちらの少女にも魅力を感じた。
 最近、心境の変化が生じた。私自身が老人になりつつあるからだ。誰だって老化したくない。この気持ちは大人になりたくない少女と同じようなものではないだろうか。
 非現実的な例え話だが、犬に転生した人は絶望するだろうか。私なら犬として精一杯生きようとする。鎖に繋がれた番犬であっても生きることを楽しめる。飼い主が散歩に誘ってくれれば尻尾を振って大喜びするだろう。永遠に続く無よりは犬に転生するほうがずっと好ましい。
 成人が老人に転生しても生きたいと思うように、少女も大人の女性に転生すると考えればどうだろうか。そもそも大人の女性を醜いと思うのは彼女の主観に過ぎない。大半の人は大人の女性を美しいと感じる。カエルでさえオタマジャクシではなく大人のカエルに性的魅力を感じる。
 人は同世代の異性を美しいと感じる。身近な存在であることも一因だろうが、それほど主観的なものだということだ。小学生にとって20歳はオバちゃんと思えるかも知れないが30歳にとっては違う。大人の男性に少女嗜好があるのはロリータ・コンプレックス(所謂ロリコン)の語源となった小説「ロリータ」の作者の出身地のロシアと、AKBなどのジャリタレが蔓延る日本だけではないだろうか。カエルは変態するが児童ポルノも少女性愛も変態趣味だろう。
 女性の性的魅力のピークがいつであるかの意見は様々だ。ジャリタレのファンもいれば30代のグラビアアイドルや40代の熟女好きもいる。見掛けの好みは人様々だろうが、精神的成熟度も考えれば30歳前後がピークだと私は考える。
 少女性愛を、大人の女性に相手にされない男の歪んだ性欲と決め付けることは乱暴過ぎる。大人の女性に魅力を感じないからこそ付き合いたいと思わない人も少なくなかろう。少女性愛者を劣等者だとは思わないが、良い趣味ではなかろう。

癌の感染

2015-09-24 09:42:23 | Weblog
 癌は感染症ではない。それにも拘わらず感染し得る。それは医原病であり抗癌剤の拡散によって起こされる。
 抗癌剤の毒性は強い。中には発癌性のあるものまで使われている。この抗癌剤が体内で充分に分解されずに排泄される。だから癌そのものではなく抗癌剤が感染する。排泄物だけではなく唾液や血や汗などの分泌物にも抗癌剤の成分が含まれる。当然、食器やタオルなどによって感染することもあり得る。
 医師は抗癌剤に触れることさえ嫌がり、手に付けば即刻、石鹸で水洗いをするそうだ。こんな危険物が患者を通じてバラ撒かれている。合成保存料や煙草や排気ガスなど問題にならないほど危険なのではないだろうか。
 これは意外な盲点だろう。癌は感染症ではないから患者が隔離されることは無いが、薬の筈の抗癌剤が有害物として拡散すれば感染症のように広がる。薬害の被害者になるのは患者本人だけではない。
 抗癌剤の毒性が強いのは典型的な「毒を以て毒を制す」薬だからだ。細菌のような侵入者であれば抗生物質などによって退治できる。しかし癌細胞は外部からの侵入者ではなく自分の細胞が変異したものだ。だからこれを退治するためには、癌細胞だけではなく正常細胞まで攻撃せざるを得ない。抗癌剤は健康な人を病人に変えるほど有害だ。癌細胞が丈夫であれば正常細胞ばかりが破壊される。細胞と細胞の我慢比べになる。
 これは殺虫剤(農薬)の役割と似ている。害虫を殺すためには有毒物を散布する必要がある。虫にも人にも有害な毒物が使われている。できるだけ人間に対する有害性が低い物が選ばれてはいるが、人間に無害な物であれば一部の虫しか駆除できないから、様々な虫に対応するためにある程度有害な毒物を使用せざるを得ない。抗癌剤とは癌細胞を殺すために使われる細胞破壊薬であり、必ず正常細胞にも悪影響を及ぼす。残留農薬に神経質になる人がなぜ抗癌剤による汚染には無頓着なのだろうか。
 抗癌剤を使用中の患者から分泌される化学物は感染症患者の吐瀉物に近い有害物なのではないだろうか。感染症とは違って癌の潜伏期間は長い。そのために因果性が気付かれにくいが、抗癌剤が毒物であることは誰もが認めることだ。看護する人は毒物の危険に晒されているがこの危険性を指摘する人は殆んどいない。薬は総て毒性を持つが抗癌剤の毒性は桁違いだ。癌が感染しなくても抗癌剤が感染毒となり得る。