中国の国教は儒教だ。これはマルクシズムと共存できる珍しい宗教だ。マルクシズムが科学的社会主義を標榜する宗教であるように、儒教も合理性を装う宗教だ。「論語」に「怪力乱神を語らず」と記されているように、儒教は超自然現象の存在を認めない。しかしその本性は「孝」と「祖法」を極度に重視する懐古主義的な倫理思想だ。結局、超自然の代わりに歴史を理想化して盲信しているに過ぎない。儒教の理想は堯・舜による「徳治」であって法治ではない。儒教を宗教から区別するために最近の中国では「儒学」と呼んでいるらしいが哲学ではない。宗教だ。
儒教とマルクス教という2つの宗教を国教とする中国で他の宗教はどう位置付けられるだろうか。中国史において新興宗教団体こそ最も危険な集団だ。後漢が滅ぶきっかけとなった太平道による黄巾族の乱、元を滅ぼした白蓮教徒による紅巾の乱、清末における太平天国の乱や義和団事変、これらの記憶は中国人の脳に深く刻み込まれている。
13世紀頃まで世界の最先端を走っていた中国文明がなぜ停滞したのかは世界史で最大級の謎であり、私のような門外漢に解ける問題ではなかろうが、敢えて挙げるなら①異民族による支配②競争相手の無い巨大国家③儒教の弊害、ではないだろうか。
日本の江戸時代にも朱子学の悪影響があり、開国を迫られた幕府は祖法を根拠にして拒み続けた。儒教は過去を絶対視して新しい思想を拒絶する。新しい思想や異質な思想を拒絶するのだからチベットの仏教徒やウィグルのムスリム(イスラム教徒)と融和することは不可能だ。
現代中国を覆っているのは合理性の仮面を被った2つの宗教、つまり儒教とマルクス教だ。この教義に背く思想は排斥される。チベット人やウィグル人が迫害されることは必然であり、内紛が続くことは避けられない。思想的に相容れない民族を無理やり支配しようとするのは資源を収奪することだけが目的だからだろう。
ウィグルでは信じられないほど多数の死刑が執行されているらしい。国家機密とされているから推測の域を出ないが、13年に中国全土で2,400人が死刑にされたと言われている。02年には12,000人だったそうだ。文化大革命における死者は更に桁が違うようだ。中国共産党はナチスをも上回る「民族浄化」を企んでいるのではないだろうか。
儒教とマルクス教という2つの宗教を国教とする中国で他の宗教はどう位置付けられるだろうか。中国史において新興宗教団体こそ最も危険な集団だ。後漢が滅ぶきっかけとなった太平道による黄巾族の乱、元を滅ぼした白蓮教徒による紅巾の乱、清末における太平天国の乱や義和団事変、これらの記憶は中国人の脳に深く刻み込まれている。
13世紀頃まで世界の最先端を走っていた中国文明がなぜ停滞したのかは世界史で最大級の謎であり、私のような門外漢に解ける問題ではなかろうが、敢えて挙げるなら①異民族による支配②競争相手の無い巨大国家③儒教の弊害、ではないだろうか。
日本の江戸時代にも朱子学の悪影響があり、開国を迫られた幕府は祖法を根拠にして拒み続けた。儒教は過去を絶対視して新しい思想を拒絶する。新しい思想や異質な思想を拒絶するのだからチベットの仏教徒やウィグルのムスリム(イスラム教徒)と融和することは不可能だ。
現代中国を覆っているのは合理性の仮面を被った2つの宗教、つまり儒教とマルクス教だ。この教義に背く思想は排斥される。チベット人やウィグル人が迫害されることは必然であり、内紛が続くことは避けられない。思想的に相容れない民族を無理やり支配しようとするのは資源を収奪することだけが目的だからだろう。
ウィグルでは信じられないほど多数の死刑が執行されているらしい。国家機密とされているから推測の域を出ないが、13年に中国全土で2,400人が死刑にされたと言われている。02年には12,000人だったそうだ。文化大革命における死者は更に桁が違うようだ。中国共産党はナチスをも上回る「民族浄化」を企んでいるのではないだろうか。