<前編からの続き>
【酒ストーリーは突然に】
店長登場後もやたら営業終了時間をその店長へ確認する彼女を尻目に「閉店まで付き合わされたら敵わん」と脱出チャンスをさらに強く虎視眈々と狙っていたオレ。
最悪、ここが終わってもすぐ近くに明け方までやっている居酒屋もあるから付き合わされるおそれもあったという恐怖。
「まあ店長には脱出の確認も取れているし、会計も終わっているからな。」
本当にブチギレ寸前まで来ていたオレは、次の帰るコールで咎められても無視して帰るつもりだった。
知人にまで有名であろう筋金入りの酒癖が悪い中年女性に、延々オレはひっ捕まえられていたわけだからな。
そこで悪がらみされていた店長が、他の会計客が登場したことで(店長が)彼女からうまく逃げたんだ。
その一瞬を狙って勇気をもってオレも、
「マジでもう帰りますんで。どうも諸々ごちそうさまでした。ありがとうございました。」
と手荷物を持ってグッと席を立ったら、
「あ、そう。はーい。」
と言いながら右手をひらひらと振る彼女。
案外意外な結末に拍子抜けした。
そこへ会計処理をしていた店長に、
「店長、うまく平和的に脱出出来ました。お世話になりました!」
と店長へ逃げるように声をかけて店を出たんだったな。
【ホテルまで徒歩5分】
そうはいっても気が気じゃないオレ。
後を付けられていないか気にしながらホテルに逃げ帰る。
「こんな時間までなにやってんだよ、オレ」
と頭を掻きながら、ホテルのエントランスに立って振り返る。
「よし、いないな。」
時計を見ると午前0時ちょうどを表示していた。
「そっか、今まで最悪の誕生日前夜を過ごしていたんだんだな。明日は切り替えられるかなぁ。」
ドッと疲れが出てきたが、吐き気こそないものの気持ち悪さが戻らない状態が続く中、部屋に戻ったという。
【朝を迎えるオレ】
結局昨晩は、日本酒換算でいえば軽く1升は飲んだハズだったのだけど、奇跡的に二日酔いもなく、朝を迎えることができた。
しかし、その代償は大きく、寝ては覚めての浅い眠りが延々と続き、いつしか起床時間になったという表現が正しい。
ゆえにロクに寝ていないというわけだ。
しかも朝食はバイキングだったが、さんざん食べ慣れたメニューだったこともあって、そこそこ食べたらチェックアウトの時間ぎりぎりまで爆睡していたという。
【お昼はまたあのお店】
改めて例の懇意のラーメン屋に行くのだけど、開店前にしっかり並んでいたのに子連れの夫婦に割り込まれたりして気分は萎え萎えになる。
マナーのなっていない神奈川から来たであろうその親子連れに対して咎める気力もなく、そののちにスッと入店。
結果的には昨日に引き続いて都合2杯目のラーメン食したことにより、目的の一つ「第三の目標」を達成。
そうなれば、気分が悪くてもキチッと切り替えていよいよ高山を発つだけだ。
目的はあと一つ、今日という誕生日にファーストクラス席で過ごすこと。
ここ高山からは高速バスで名古屋に向かい、新幹線で羽田を目指すという流れになる。
このルートは、かなりの割高ルートになってしまうのだけど、あくまで第三の目的(ラーメン)のため。
これはこれで時間を買う意味でやむを得ない選択だったんだわ。
人とのつながりに関しては、お金では換えられないからね。
(前にもご紹介した”麵屋とと”の袋めん。実は友好のしるしとしてご主人から頂いてしまったものなのよ。ご家族の方はその光景を苦々しく見ていたかもしれないがwww_オレが高山で一番おいしいと自信をもっておススメできるラーメン屋さんをこうして紹介できることは、いろんな意味で嬉しいのだ。ぜひ皆さんも高山に行ったら、まずこちらのラーメンを食していただきたいです。)
<次編へ続く>
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