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【今回は5作品をイッキ読み!】
今回は評論第十九弾として最近読んだ5作品を勝手に評価したい。
内容は中山七里作品2つ、似鳥鶏作品2つ、柚月裕子作品1つの合計5作品について読書感想文として紹介しよう。
「合理的にあり得ない2 上水流涼子の解明(2023年3月 講談社 ) 柚月裕子 79」
短編連作集。
相変わらずの展開で痛快なんだけど、あれ?こんな感じだったかなぁとちょっと拍子抜け。
余談だけど本作品はドラマ化もされているらしいが、原作は主人公は30代の激烈美人とイケメンである。
そのことを踏まえてご覧いただけたらと思う。
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「育休刑事(2022年8月 角川文庫) 似鳥鶏 88」
育児について男性側の目線で面白おかしい家族と繰り広げる刑事ドラマ。
絶対あり得ない背景があるものの、楽しく最後まで読めることだろう。
最後の大オチは、
「まあそういうことだよねぇ」となるのだけどね、それでもいい作品だった。
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「コミュ障探偵の地味すぎる事件簿(2021年12月 角川文庫) 似鳥鶏 68」
ストーリーテラーが新大学生の主人公の短編連作集。
背景は動物園シリーズと同様に特殊能力集団が彼の周りに集まっていることで事件を解決してくというもの。
ただ道中、コミュ障であることの説明(エピ)がクドく、そして大きく幅を取っているため飽きる一編がある。
なにより最終話だけ大きく舵を切るところが何とも・・・ね。
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「静おばあちゃんにおまかせ(2014年11月 文春文庫) 中山七里 70」
短編連作集。
連作集だが、無駄がなくページ数のわりに読みごたえがあった作品。
なお、直面する事件を追う本線のほか、ヒロインが追う2の線、ストーリーテラーとヒロインの関係性を追う3の線があるので順読み必至。
ちなみに大オチが一番萎える決着だったというのが最大の減点ポイントかも。
道中も中山七里作品としては現実離れしていて・・・ちょっとモヤったかな。
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【今回のMVPは?】
「魔女は甦る( 2013年8月 幻冬舎文庫) 中山七里 92」
この作品にはミステリーが楽しめる要素のすべてが揃っている。
登場人物の少なさ、圧倒的な知識やその描写、想像もつかない犯人像、そして結末。
強いバイオレンス表現があるが、眼をそむけたくなるかならないかギリギリのラインも評価ポイント。
ほぼ個人的には満点作品。
しかし、とあるエピソード表現について「それそこまでいる?」というところがありちょっと減点させてもらったが、これは是非至高のミステリー作品として勧めたい。
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