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なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

日本のユリの花たち~京都府立植物園2024/7中旬(2)

2024-07-23 05:20:50 | 植物

昨日はプロローグということで、華やかな園芸種のユリの花やその他の花をご覧いただきました。
今日は植物生態園や希少植物エリアに咲く国産のユリの花を一挙大公開!
・・・と言うほど沢山見たわけではありませんが、やっぱり植物園といえばこれですよね~

球根ガーデン横から植物生態園に入ると・・・お~咲いています!
この距離感でもすごく濃い芳香!


緑濃い生態園の園路脇に少し重たげに頭を下げて咲いているこちらは、ヤマユリ(紅筋)。
ヤマユリの突然変異なんだそうです。


ヤマユリも豪華ですが、赤い筋が入ることでさらに華やか!
でもこの紅筋という漢字と赤い筋を見ると、ついつい筋肉もりもりを思い浮かべてしまう私です。



ちなみに、最近よくブロ友さん方の投稿でもよく見かけるヤマユリは、京都府では絶滅種。
つまり野生では全く見られなくなりました。
60年ほど前までは「エイザンユリ」というヤマユリが自生していたそうです。
今は、大切に栽培されて残っています。

そのヤマユリは、植物園会館前の鉢に植えられて咲いていました。


植物生態園にもう一種類咲いていたこちらのユリ。
たった1本、名札もありません。




ひょっとして、こちらはサクユリでしょうか。
ヤマユリのそばかすのない突然変異とのことで、伊豆諸島にのみ自生しているそうです。

もう一種類、貴重なユリが咲いています。
植物生態園ではなく、絶滅危惧種園の近くで咲いています。


見ての通り、カノコユリによく似ていますが、柱頭が少し小さくて真っ直ぐっぽいところが違うそう。
徳島、高知、長崎の山中の崖っぷちに下垂して咲くことから、崖百合と名付けられました。
でも崖がなぜタキ?
私はてっきり滝のあるような場所で垂れ下がって咲くので滝ユリかと思っていました。
調べてみると、四国では崖のことを「タキ」というそうです。



京都府立植物園では崖はありませんが、小さい水路に垂れ下がるようにゴチャゴチャと咲いていました。
今年は花付きがいいようです。


植物生態園にはもう1種類、ユリ科ユリ属の花が沢山咲いていました。
こちらだけは、あちこちで繁栄しています。


こちらはオニユリです。
日本では全国で普通に見られ、なんと今年は道草散歩でも花を見つけました。
三倍体なので種はできませんが、葉腋に付くむかごで増えます。
写真には写っていませんが、こちらのオニユリにもちゃんと沢山黒いむかごが付いていました。


なお、山地の草原や、低地の湿原で見られる同じような花は、コオニユリです。
こちらはむかごが付かず、ちゃんと種子を作ります。
近場では見かけることがありません。

生態園には、もう一種類、黄色いオニユリが咲くのですが、タイミングが遅く萎みかけでした。
温室の高山植物室に1本綺麗に咲いていたので、こちらをご覧ください。


こちらはその名もオウゴンオニユリ。
オニユリの変種で、対馬にのみ自生するそうです。

最後は、「私も入れて~」のユリ科さん。ただし、ユリ属ではありません。


こちらはご存知ウバユリ、ウバユリ属です。
花が満開になるころ葉が枯れるので、「葉がない」=「歯がない」=「姥」と言う名前が付いたそう。
でも私が見るウバユリ、どれも立派な葉が残っています。


横から花を見ると、まるで歯のように蕊が見えるのも特徴的。


ふぅ、いかがでしたでしょうか?
案外沢山咲いていましたよ~

【撮影:2024/7/13, 15  京都府立植物園】





コメント (13)
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