御陵の森の林縁で見た花の続きです。
ご存知ムラサキカタバミですが、道草散歩で見る花に比べてなんだか綺麗。
ここ御陵の森は年中薄暗く、少し湿っている感じなので、花もしっとり美人になるのでしょうか。
春にはオドリコソウなどが群生する林縁ですが、この時期はさすがに花が少なめ。
そんな中、あちこちで咲いていたのがこちらです。
ご存知ノアザミ(キク科アザミ属)
キク科の中で筒状花だけで出来ている花の代表です。
蕾の外側から開花が始まります。
こちらは満開になった花です。
一つ一つの筒状花から、バンバン花粉が出ています。
この不思議な花には、受粉を成功させるすごい工夫があります。
あちこちで詳しい解説がされているので、ここではごく簡単に。
雄蕊の集合体が筒のようになった葯筒、この中に花粉が入っています。
虫が花の上に載ると、葯筒が下がり、中から花粉が押し出されます。
その時柱頭はまだ開いていないので、自分の花粉では受粉しない仕組みになっています。
自分の花粉が虫などに運ばれてなくなると、柱頭の先が二裂し、受粉できるようになります。
そう、アザミは雄性先熟なんです。
ネットで色々調べていると、興味深い形態写真が色々と出てきます。
葯筒の下に5本の花糸があり、虫の重みでそれがスプリングのように縮んでいる様子はぜひ見てみたいです。
今日の最後はハートの葉です。
蕾が付いていますね。
ヤマノイモ科ですが、さて何でしょうか。
あ、花が咲いている株がありました。
答えは、オニドコロの雄株でした。
これから宇治川沿いでもじゃんじゃん見られると思います。
そうでした。夏はツル王国でしたね~
【撮影:2024/7/5 京都市伏見区】