なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

ハナショウブも満開その2~京都府立植物園2024/6上旬(4)

2024-06-23 05:30:27 | 植物

ハナショウブ園、昨日の続きを始める前にハナショウブの分類について少し。
といっても、植物園にあった分類の看板の丸写しですけどね(笑)

昨日は「江戸系」という系統が多かったことにお気づきと思います。
江戸系は、江戸時代に江戸で育成、栽培されてきた品種群です。
主に花菖蒲園で観賞するために改良されてきました。
なので、個々の花は上から見やすいように、平咲きの品種が多いのが特徴だそうです。

では後編スタートです!


最初はこちら。千鳥です。


爽やかな花色ですが、花弁の形は江戸系とは違って複雑です。
これが肥後系。
肥後系は、江戸時代に肥後地方(熊本県)で育成され発達した品種群です。
室内観賞用に発達した系統なので、花が大きく豪華な形状を示すのが特徴です。

大内山(肥後系)


深海の色(肥後系)
これ、ぜったい違うと思う・・・平咲きだし色がブルーではないです。江戸系っぽい。
名札はこうなっていたと思うのですが。でも綺麗ですね。


上総乙女(肥後系)こちらは間違いなく肥後系!ピンクが可愛い垂れ咲きです。


鶯鳳(肥後系・垂れ咲き・六英花)




村祭(長井古種系)


また別の系統の名前が出てきました。
長井系は、山形県長井市の長井あやめ公園で発見された品種群です。
野生のノハナショウブに似た、シンプルな形状を持つ品種が多いことが特徴です。


うん、いいですね!気に入りました~

続いてこちらは青柳(新花・伊勢花容・垂れ咲き・三英花)


残る一つの系統は伊勢系。
こちらは伊勢系ではなく、新しく作出された品種のようですが、伊勢系に似た姿のようです。
ちなみに伊勢系は江戸時代に伊勢松坂地方(三重県)で育成され発達した品種群です。
肥後系同様、室内観賞用に発達した系統で、大きな外花被片が垂れる特徴があります。

続いてとても綺麗な花の品種です。
名札には連城の壁、と書いてありましたが、壁ではなく璧が正解のようです。
江戸系・平咲き・六英花とのことですが、どうも違う・・・


最後は、周鳳の楽です。
こちらは新しく作られた品種だそうですが、すっきりして綺麗ですよね!


ということで、今回のハナショウブ園のご紹介はおしまい。
結構いい時期に行けたようで、ラッキーでした。
でもいつもそうですが、品種がややこしいです。
来年は並べるだけにします・・・


手前にはラクウショウの気根が見えています。面白いコラボですよね。

【撮影:2024/6/8  京都府立植物園】


コメント (14)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ハナショウブも満開その1~... | トップ | ヒメシャラにノカンゾウ、初... »
最新の画像もっと見る

14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます^^ (attsu1)
2024-06-23 07:07:49
花菖蒲、
江戸時代に、色々作られていったんですね。
時代もですが、地方地方で作られ、
当時の人々を楽しませてくれ、現代に繋がっているのを感じさせていただきました。

梅雨時期を楽しませてくれる花菖蒲、
こんなに一面に咲いているタイミングに行けるのは、
普段の行いが良いからですね^^
と言うのも、私も花菖蒲を毎年見に行く薬師池公園、
タイミング悪く、今一だったんです(T_T)
普段の行いかもですね^^;
返信する
おはようございます (shu)
2024-06-23 08:52:55
たくさんのハナショウブですね。
これらのハナショウブの品種は、江戸時代以降に開発されたものですね。
元となる原種(野生種)はノハナショウブ(野花菖蒲、Iris ensata または Iris ensata var. spontanea)です。
昨年、山田池公園を紹介された記事でノハナショウブの写真を拝見しました。なつみかんさんは2016年に津軽半島でご覧になってますね。

京都府立植物園にもノハナショウブがあるのでしょうが、今回出てこなかったのが意外でした。
(六甲高山植物園の記事では拝見しています。)
今の季節、あちこちであやめ祭が開かれ、ハナショウブを観る機会があるのに、原種を観ることは稀です。
原種の保存は植物園の重要な使命です。できれば一般の入園者にも観られるように展示して欲しいものです。
あるいは寒冷地でないと栽培は難しいのでしょうか。
かくいう私もノハナショウブを観たことがありません。
外来種のキショウブはあちこちで観られるのに、昔からあるノハナショウブが観られないのは残念です。
返信する
江戸時代から (ダリアクミコ)
2024-06-23 09:08:11
なつみかんさん
お早う御座います!

アジサイから菖蒲までの府立植物園の花菖蒲園
拝見できとっても嬉しいです
菖蒲は染谷の花菖蒲園とダブリが無いのに種類の多さにビックリしています江戸時代から親しまれていたのですね木道が有り素敵な庭園です。

紫陽花、菖蒲堪能させて頂きました有り難う御座います!

余談
MRIの結果で膝の内側の針のような細い骨が
骨折していました。激痛の原因わかってMRI
撮って良かったです。重い物は持てませんが
回復に向かっています。
返信する
季節の花もサイコー! (ヒゲオヤジ)
2024-06-23 17:31:10
なつみかんさん、こんにちは(^-^)/
ようやく入った梅雨も、入ったら入ったで鬱陶しいですね。
まあ豪雨で無ければそこそこ雨が降らないのも困りモノ、暑過ぎずに時々晴れてくれれば良いのですが・・・
所で早々に私のあしかがフラワーパークにコメントをお寄せ頂き有難うございましたm(__)m
まあこちらも植物園と言ってしまえばそうですが、さすがに京都府立植物園、
アジサイ、菖蒲と種類の多さもさることながら、レイアウトも本当に素敵です。
2回に亘る菖蒲のお写真どれも綺麗ですね(^o^)
どれも甲乙付けがたいですが、特に気に入った花で、今日のご投稿では、
最初の千鳥、上総乙女、村祭に白い周鳳の楽、また昨日のご投稿では、
小笹川、田植空、手拍子のアップと全体、それに胡蝶の舞がお写真共々素敵です。
それから21日ご投稿のアジサイ、感想は前回書かせて頂いたので、今回は特に気に入ったお写真として、
ベニガク(紅萼)と美山八重紫のアップ、それに、それにブルーのガクヒメアジサイに、
連弁萼のカラフルで賑やかな中央の花、ホント素敵です。
最後に梅雨空ですが、PCの画面で見るアジサイや菖蒲は季節感が有ってイイですね(*^^)v
返信する
植物園 (ran1005)
2024-06-23 17:34:35
植物園でなければ、こんなに多種の花菖蒲を見られる場所は在りませんネ。
命名されている名と花の対比がそれぞれに解釈出来て楽しそう。
肥後系は、室内観賞用に発達した系統なのですか?
活花や切り花で大輪系の花菖蒲を楽しんだのでしょうか?
八つ橋を配した菖蒲園とはまた違った優雅な味わい方ですネ。
此方は3日前から梅雨入りしました。
今日は一日中雨に降りこめられています。
返信する
地域の名前を冠する分類 (ninbu)
2024-06-23 18:24:08
なつみかんさん、こんばんは。

ハナショウブの系統は江戸系、伊勢系、肥後系、長井系の4タイプ
があるのは、以前に調べて覚えています。

でも、なつみかんさんのように、深海の色(肥後系)の花を見て、
ぜったい江戸系だと言えるほど、違いはよくわかりません。(笑)

でも、今回のなつみかんさんの解説を読んで、各々の系統の特徴や
違いはおぼろげながらわかったような気がします。

ハボタンにも、東京丸葉系、大阪丸葉系、名古屋縮緬系などと、作
出された地名の付く系統があり、地域の名前を冠すると分かり易い
ですね。
返信する
見るだけで十分 (なつみかん)
2024-06-23 20:54:49
attsu1さん、こんばんは。
この季節になると、アジサイやハナショウブの花をみにいきたくなりますが、その一方今年は投稿やめようかな、なんて思います。
そのくせ、実際には頑張って名札の写真を撮り、ちょこっと解説も付けて載せてしまいます。
もう習慣化してますね(笑)

というのも、品種があまりにも沢山あって、とても区別がつくはずもなく、系統も解説がないと分かりません。
来年こそ、見るだけ、並べるだけにしておきます!

薬師池公園って覚えてます。
ハナショウブが綺麗なのですか?
タイミングを合わせるのは難しいですね。
今年は全体的にラッキーでした!
返信する
Unknown (なつみかん)
2024-06-23 21:01:04
shu さん、こんばんは~
気づいたのですが、shuさんのコメントの下に小さく「返信」という文字が。
今回それを利用してお返事しています。
そうしたら、返信があったよ~というお知らせが届くようですね!

さて、今回はshuさんの「原種を育てないのは何事だというお気持ちが伝わってきました。
種々の園芸種もいいですが、やはり原種あってのですものね。
ノハナショウブの自生は、ご指摘いただいたように、津軽半島でしか見たことがありません。
京都府立植物園にもあったかもしれませんが、結構奥行きが合って、向こうの方の品種は確認できませんでした。
次回は、双眼鏡でも持って行く必要がありそうです。
返信する
種類の多さ (なつみかん)
2024-06-23 21:05:06
ダリアクミコ さん、こんばんは。
MRIで検査されたのですね。
何と針のような骨の骨折が原因で激痛が!
回復に向かっておられるとのこと、何よりです。
しっかり治してくださいね。

ハナショウブやアジサイ、私も品種のダブりのなさは感じていました。
バラもそうですが、どれだけ沢山の品種があるねん!と先人たちの努力と執念に頭が下がります。
こうなったら、単なる園芸ではなく、芸術や文化ですね。
返信する
お気に入り (なつみかん)
2024-06-23 21:10:37
ヒゲオヤジ さん、こんばんは。
梅雨に入って、毎日ジメジメした日が続いています。
今週末は豪雨との予報でしたが、当地では降ったりやんだりで、多少のお散歩もでき、助かりました。
それにしても、湿度100%はツラいですね!
これからこんな日が続くようです。
体調管理には注意しないとですね。

さて、拙ブログのアジサイとハナショウブ。
お気に入りの品種をお知らせいただきありがとうございます。
実際にはカンカン照り、雅な八つ橋は立ち入り禁止だったので、絵になりましたが、写真はボロボロでした。
それでもこのくらいのサイズだったら、まあまあ素敵に見えるようで良かったです。
私も千鳥と村祭りはお気に入りです。
どちらかというと、豪奢な花よりも、江戸系のスッキリした平咲きが好みです。
アジサイは、ヒゲオヤジさんと好みが似ていて、ベニガク、ガクヒメアジサイ、美山八重紫、どれもお気に入りです!

じめじめした雨が降るこの時期はおっしゃる通りPCで見るお花見もいいかもですね!
返信する

コメントを投稿