なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

2017年9月の伊吹山(その5)

2017-09-15 06:27:03 | みんなの花図鑑
昨日は伊吹山の元気の出る黄色い花特集です^o^

まず一枚目は、低地でも見られる花ですが、伊吹山のお花畑でも沢山みられたアキノキリンソウです。


キク科アキノキリンソウ属。小さい黄色の花をびっしり付けていました。


お次は、「アキノ」のない、ただのキリンソウです。
こちらは5~7月に咲く花とのことですので、この駐車場脇で見た一輪は返り咲きなのでしょう。


地域によっては絶滅危惧種に指定されているそうですが、去年行った津軽半島では海岸沿いの道路わきにびっしりと咲いていました。
参考写真です。


3つ目の黄色はオトギリソウ。こちらも登山道脇に点在していました。
オトギリソウ科オトギリソウ属。


葉の表面に油点がみられるのが特徴です。
全草を乾燥させたものを生薬名で小連翹(しょうれんぎょう)といい、煎じて鎮痛剤、外用で外傷薬として用いるそうです。
「弟切草」という縁起の悪い名前は、薬の秘密を漏らした弟を切り殺した伝説より名付けらました。
そのため、花言葉は「恨み」「秘密」と、やはり縁起の悪い内容になっています。
でも、花は可愛いです^^


4つ目は、皆様ご存知キンミズヒキ
バラ科キンミズヒキ属。低地でもよく見かけますが、山頂にも元気に穂を伸ばしていました。


5つ目、こちらも低地でも最近よく見かけるダイコンソウです。主に山頂に咲いていました。
バラ科ダイコンソウ属で、少し黄葉してきている感じです。


特徴のある実。トゲトゲの先がすこし曲がっています。


最後は、黄色というよりクリーム色ですが、登山道脇でよく見られたミツバベンケイソウです。
ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属。
最初はクリーム色で、寒くなると赤みが増すそうです。


名前の由来は、3枚の葉が輪生することから来ているそうで、確かにそうなっていました。


最後は駆け足になりました。
台風が近づいてきており、三連休とても心配ですが、とりあえず今日も一日元気でがんばりましょう!






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2017年9月の伊吹山(その4)

2017-09-14 06:01:20 | みんなの花図鑑
これまで沢山見られた花、伊吹を代表する花・・・と続けてきました。
4日目は趣向を変えて、伊吹山で目立ったシソ科の花を紹介します。
本当は苦手なんですよね、シソ科^^;
花の形が特徴のある唇形花なので、「シソ科やろな~」というところまでは分かるのですが、そこから先が難しいです。

今回は伊吹山の花図鑑を参考に名前を付けました。
間違っていたらご指摘ください。

その1.イヌトウバナ(トウバナ属)


うーん、これまで紹介した花と比べたら、ちょっと地味ですね。
平地で見かけるトウバナの花はピンク色ですが、このイヌトウバナは白く、萼に沢山毛が生えています。


普通、イヌの名前が付くときは、本家と違って役に立たないときに付けられるようですが、この場合は、「否(いな)」トウバナ(トウバナに似ているがトウバナではない)から付けられたという説明をネットで見つけましたが、真実はわかりません。
私は毛が沢山生えているからイヌに一票入れたいです。

その2.クルマバナ(トウバナ属)


花期が終わりかけていたのか、花が散った車輪状の萼が目立ちました。
よく見ると、ピンクの花が可愛いです。


その3.ヤマハッカ(ヤマハッカ属)


ハッカによく似ていますが、全くの無臭です。咲いている姿は、シソによく似ていて、写真に撮りにくいです。
広々した草原に点在していました。

花のアップ。花冠は4裂しているそうですが、3裂しか見えません^^;


青空バックに・・・


その4. イブキジャコウソウ(イブキジャコウソウ属)
7~8月の花なので見られないと思っていましたが、山頂にたった一輪、咲いていました。ラッキー!
高山に限らず、低地にも咲く花で、庭などにも植えられたりしています。
 

その5.テンニンソウ(テンニンソウ属)
1日目にも紹介しましたが、伊吹山中に咲いていたテンニンソウはシソ科です。


尾状の花序で、蘂が目立つので、シソ科っぽくありませんが、一つ一つの花は唇形花です。
上唇2裂、下唇3裂とのことですが、分かりますか?
花をトリミングして載せますが、私はよく分かりません・・・^^;;


最後に、山頂から琵琶湖を臨む光景を・・・時間は16時頃です。
琵琶湖は凪いだ海にしかみえません。











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2017年9月の伊吹山(その3)

2017-09-13 05:59:37 | みんなの花図鑑
伊吹山の植物、3日目は、今の時期に花の色、形、美しさ、個体数などで目立つ植物を紹介します。
(むっちゃ主観的ですが^^;)

個体数だけで言えば、一日目に紹介したコアカソとテンニンソウが1,2位じゃないかと思いますが、次に多かったのがこのサラシナショウマではないでしょうか。





この試験管ブラシのような、猫のしっぽのような花姿は、一度見たら忘れられません。
キンポウゲ科サラシナショウマ属で、葉に悪臭があるそうです。
葉を水に晒して食用にしたことから、「サラシナ」の名が付いたとWikipediaに書いてありましたが、臭いのに食べたのでしょうか。
花に目を奪われて、においまでは嗅ぎませんでした。

蘂が美しく、雄花と両性花があるそうですが、どれも雄花のように見えます。1枚目の写真は実がなっているので両性花かな?
うーん、今度行ったらしっかり見てきます(この記事を書くために調べるまで知りませんでした)。


山道を挟んで両側のお花畑にサラシナショウマが揺れています。
でも、今から30年前に行った時は、もっとびっくりするくらい咲いていたような気がします。

 

さて、お次に目立ったのがクサボタン(キンポウゲ科センニンソウ属)。
伊吹山ドライブウェイの8合目辺りからでしょうか、山側の道路わきにびっしりと咲いていました。
もちろん、山上のお花畑にも・・・


花は小さいのですが、薄紫の花はくるんとカールしてとても可愛いです。


あまりに密集しているのでどこを撮っていいのか悩みます^^;(左)
青空にもよく似合う。(右)
 

そして花の後がこれ。さすがセンニンソウ属、おひげになっていました^^


本日3つ目、その色と形で目を引いたのがこのシオガマギクです。お花畑のあちこちに点在していました。


ゴマノハグサ科で、花は巴形に付くので分かりやすいです。
意外と背が高くなる個体もあるようです。こちらは、山頂の伊吹山寺の脇に咲いていた花。


本日最後は、おなじみと言っていいでしょうか。シロヨメナです。


野菊の仲間は区別が付きにくいのですが、「伊吹山開花情報」(20円也)にしっかり写真が載っていたので多分そうであろうと判断しました。
野菊が入ると、「秋」らしく見えますね。


これで本日は終了です。
お疲れ様でした~また明日^^/









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2017年9月の伊吹山(その2)

2017-09-12 06:08:14 | みんなの花図鑑
今日は朝から猛烈な雷雨・・・仕事に行けるのか・・・~_~;;

それはともかく、伊吹山特集二日目は、早くもメインイベント!

伊吹山に9種類あると言われる固有種のうち、現在みられる2種を見ることができたので、その写真を紹介します。
またその他にも「イブキ」の名が付く3種類も・・・
山頂の光景もおまけにつけての豪華版です^o^/


まずは、今回全山で見られた花つきの良い豪華なアザミ、コイブキアザミ(キク科アザミ属)です。


沢山生えているので珍しい花であることを忘れそうになりますが、環境省レッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に指定されているそうです。
背が高くて棘だらけなので、食害や、踏みつけ害から免れたのでしょうか。
いつまでもこの姿を見せてほしいものです。

コイブキアザミ色々。







お次も伊吹山固有種のルリトラノオ(オオバコ科ルリトラノオ属)です。


最盛期が7~8月ということで、この時期種になっている姿も多かったですが、まだまだ元気な瑠璃色の花を見せてくれました。
クガイソウに似た花を付けますが、葉が対生であることから区別できます(クガイソウは輪生)。

園芸種でもルリトラノオという花が販売されていますが、近縁種なのでしょうか?

青空とともに・・・


ここから後は、「イブキ」の名は付きますが、固有種ではありません。

まず、イブキゼリモドキ(セリ科シラネニンジン属)。別名ニセイブキゼリ。
イブキに生えるのにモドキやニセという名前は気の毒ですが、別に「イブキゼリ」という花があったので、仕方ないそうです。

細かい花が密集して、白とピンクの混ざり具合が絶妙です。
温度が下がるにつれて、赤みが増すとのこと。


コアカソとともに・・・


全身像。いかにもセリ科ですが、背はそれほど高くありません。



次は、泣く子も黙る(?)、トリカブト。伊吹に自生するイブキトリカブト(キンポウゲ科トリカブト属)です。
シーズン最盛期はこれからです。



最後は、夏に咲くイブキトラノオ(タデ科イブキトラノオ属)がたった2輪だけ咲いていました。





いろいろな花を見ながら登っていると気分がだんだんハイになってきます。

西登山道から見た光景。


山頂には伊吹山ゆかりの日本武尊の像が・・・
古事記や日本書紀に、日本武尊がここ伊吹山の神(伊吹大明神)と戦って敗れたという伝説があるそうです。


以前は山頂の遊歩道沿いには一面のお花畑だったそうですが、今は寂しい状態になっています。


昔の状態に復活するように保護活動なども行われているそうですが、なかなか減少に歯止めがかからないとか・・・
協力できることがあるならしたいです。

なんだかとりとめのない記事になりました。
明日も続くので、よろしくお願いします!






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2017年9月の伊吹山(その1)

2017-09-11 06:37:59 | みんなの花図鑑
週末に伊吹山に行ってきました。
昨日予告したとおり、これから約1週間、伊吹山で咲いていた花をご紹介したいと思います。

花好きの人ならだれでも「イブキなんとか」という名前の花を聞いたことがあると思います。
伊吹山は滋賀県と岐阜県にまたがる標高1377mの山で、主に石灰岩層からなっており、現在でも石灰岩の採掘が行われています。

標高はそれほど高くないのですが、植物相が豊かで、古くから薬草の山として知られています。
現在でも山頂付近にはお花畑が広がり、私たちの目を楽しませてくれます。
伊吹山ドライブウェイが9合目まで開通しており、山頂駐車場から1km程度の登りで山頂まで行けるとあって、沢山の人が訪れていました。

山頂の山小屋におられた方のお話では、近年急激に花の数が減少しているそうで、伊吹山にしか自生しない固有種9種のうち、今見られるのはたったの2種ということでした。
原因は温暖化だの、シカ害だの言われていますが、定かではありません。
私の目から見たら、沢山の花が咲いて素晴らしい自然が残っているように見えましたが、これもあと数年したら変わるかもしれません。
記録の意味も込めて、これから伊吹山に行くたびに、このような記録を残していきたいと思います。

まだまだ綺麗な花が沢山咲いています。
よかったら、お付き合いくださいませ。

さて、前置きが長くなりましたが、一日目は、まず登山道入った辺りで沢山みられた花をご紹介します。

山頂駐車場は標高1260m。


ここからこんな感じで登っていきます。標高はそれほど高くありませんが、樹木がないのが特徴です。
(なので、夏は暑い!!)


入り口を入るとすぐに迎えてくれたのがミツバフウロ(フウロソウ科)の可憐な花。
花はゲンノショウコより少し大きい程度で、葉が3つに切れ込んでいるのが特徴です。




そして、以前10月に登ったときは花後の姿しかなかったテンニンソウが満開!!


シソ科テンニンソウ属で、この時期の伊吹山を代表する花になっていました。
花のアップ。


群生。


もう一つ、どこでもまるで背景のように沢山見られた花がこれです。
ご存知、コアカソ(イラクサ科ヤブマオ属)です。



行けども行けども咲いてます。茎が赤くて綺麗です。


群生。


少数ですが、こんなぼんぼり状の花(?)もありました。雌雄異花とのことですので、これが雄花?
お分かりの方、教えてください。


そのほかにも色々。


初日は説明が多かったのでこの辺にしたいと思います。
明日からはどんどん出していきますね!
よかったら見てください。













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