なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

府道を行く・府道8号線~福知山城にいってきました!(前編)

2021-10-26 05:40:54 | 府道を行く

3回続けて大江でみたお花をご覧いただきましたが、今日は綾部と福知山を結ぶ府道8号線です。
府道9号線へは府道8号線から分岐するのですが、少しだけ8号線の先にある福知山城まで足を延ばすことにしました。
というのも、前に電車で宮津まで行ったときに、途中車窓から見えるお城が気になっていたからです。
久しぶりのザ・観光(笑)

さて、駐車場に車をとめていざ福知山城へ!


お城は小高い丘の上にあります。


まずは太鼓橋を渡って・・・


観光といっても植物があれば撮ってしまいます・・・
ハナミズキの実がツヤツヤ。


城壁に沿って進むと


お城の全貌が見えました!


福知山城は去年の大河ドラマの主人公で、丹波国を平定した明智光秀が築城したお城です。
(と言ってますが、ドラマもみていないし、歴史にも弱いです・・・すべて受け売り失礼!)
城跡を公園として整備し、1986年には天守閣が復元されました。
なので、お城の中は快適で、博物館のようになっています。

気になるのが石垣。「野面積み」、「乱石積み」と呼ばれる積み方で、自然石がそのまま利用されているようです。


よく見ると、四角い石が混じっています。これはひょっとして・・・


ちゃんと説明がありました。なんと、灯篭や石仏まで石垣にしちゃったみたいです。


ほかにもこんなに沢山発掘されました。


石垣の下に咲いていたブタナ。


お城の回りでもう一つ見逃せないのがこの井戸です。
これは「豊磐井」(とよいわのい)と呼ばれている井戸で、なんと深さが50mもあり、海面下7mにも達するそうです。
現在も水深が37mもあり、水を満々とたたえているようです。
こんなところに落ちたら大変ですね。

向こうに見えていた朝輝神社(あさひじんじゃ)です。
福知山城は明智光秀が作ったことで有名ですが、江戸時代に入城したのは朽木氏です。
初代藩主は朽木稙昌で、この神社はそのお父さんをお祀りした神社だそうです。



お城に入ってみることにしました。

(つづく)

【撮影:2021/10/9  福知山市】

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府道を行く・府道9号線 (3) ~秋の大文字

2021-10-25 05:28:22 | 府道を行く

大文字といえば、言わずと知れた京の夏の風物詩、では秋の大文字とは何なんでしょうか。
その答えは・・・あ、そこのあなた、どうせなつみかんのことだから、アレに決まってる。って・・・
多分当たってるけど、まだ言わないでくださいね~

リンドウ科3種(実際は2種ですが)を見て大満足のなつみかん。
折角なので、気になる花を探しに、天岩戸神社に立ち寄ることにしました。
昨年12月、今年5月、そして10月と今回が3度目の訪問です。
行くたびにパワーをもらえ、しかも花が色々見られるのでここは外せません。

駐車場の記憶がなかったので、途中の空き地に車を停めて、そのあとは徒歩で向かいます。
この辺りは山と水が豊富で、美しい景色がみられます。


おや?何かいますね。望遠で見てみると・・・


あちゃー、シカでした。
可愛いんですけど、最近数が増えて、周りの草木を食べつくしているようです。
天敵のクマなどが減っているせいもあるとか。

岩の隙間から生える木々。
大江の地質は特殊と聞いたことがあります。
こんな光景もきっと特有のものなのかもしれませんね。


付近は渓谷。岩が蛇紋岩なのかどうかはよく分かりません。
多分また行くと思うので、その時に色とか見てきますね~


山肌にはこの季節ならではのヒヨドリジョウゴの実。


にゅっと触角を伸ばすような姿のオオハンゲです。


あとはやはりキク科ですね~
こちらは多分シロヨメナでしょうか。
葉を見たら分かったと思いますが、花の多さに圧倒されて、確認し忘れました。


野菊の花束ですね。


ほどなく、天岩戸神社への降り口です。
石碑に絡みついているのは・・・


テイカカズラですね。このくらいなら可愛いもんです。


そしてついに・・・見つけました!


岩肌にへばりつくようにして咲いていたダイモンジソウです。
大文字といえば旧盆の送り火で有名ですが、こちらのダイモンジソウは秋真っただ中に咲きます。
前に行ったとき、山肌にダイモンジソウのような葉が沢山見えたので、咲く時期に行ってみたいと思っていました。

ほどなくお堂が見えてきました。
なにはともあれ、お参りです。
大きな一枚岩に鎖が垂れ下がっており、それを伝って登ります。
これまでは足が悪いので遠慮していましたが、今回は行けそうな気がしたので登ってみました。
(下の写真の右下に鎖が見えますでしょうか)


無事到着!しっかり手を合わせてパワー充電。


見下ろす景色も格別ですね。
目の前にカエデの木がありますので、紅葉もいいかもしれません。


鎖を伝って下に下りました。
どちらかというと、登りより下りの方が怖い印象です。
そして、目の前のゴロゴロ岩を眺めていると・・・


突き当りの岩肌になにやら咲いているのが見えました。
持っていたデジカメを望遠にして見てみると・・・
そこにも、ダイモンジソウが沢山!


誰も近づかないので、伸び伸びしていますね。
ここらでダイモンジソウについて。
ダイモンジソウはユキノシタ科ユキノシタ属の多年草で、わりとどこにでも生えるようです。
ユキノシタによく似た花を咲かせますが、葉にはユキノシタのような毛がなくつるんとしているのが特徴的。
白い花弁が「大」の字に似ていることからダイモンジソウと名付けられたそうです。
ちょっとは「大」に見えますでしょうか。


こちらは大がひっくり返っていますね。
ユキノシタは初夏に咲くのに対して、秋に咲くことからも間違い様がありません。


他にも秋に咲くジンジソウがあります。
こちらも葉はツルツルですが、花が「大」の上部分が小さく、「人」に見えることからジンジソウと名付けられたそうです。
こちらは京都府立植物園でしか見たことがありません。
(そういえば、京都府立植物園では、「人」すらなくて、蕊ばかりのホシザキユキノシタというのもありましたね)


切りがないのでこの辺で。
ということで、府道9号線は大江の植物を中心にご紹介しました~


明日は、9号線に行くまでに通った8号線などで立ち寄ったところをご紹介しますね~
ということで、府道を行くシリーズ、まだ続きます。

【撮影:2021/10中旬 大江町】

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府道を行く・府道9号線 (2) ~リンドウの仲間たち

2021-10-24 06:01:03 | 府道を行く

大江山に咲く秋の花を求めて、少し場所を移動することにしました。
行先は、春にフデリンドウを見かけた場所です。
くねくね道を車で登った先で見かけたのは・・・

センブリ!!


リンドウ科センブリ属の二年草。
とても可愛い花ですが、そのお味は超苦く、「千回振り出しても苦い」からセンブリと名付けられたとか。
リンドウの仲間はどれも生薬として使われますが、センブリはその中でも特に有名。
花が咲いている時期の全草を乾燥させたものを「当薬」といい、健胃消化剤として利用されるそうです。
まさに、「良薬は口に苦し」ですね。

花のアップです。
真っ白ではなく、紫のストライプが入っているのが洒落てますね。
中央の黄緑色の斑点は蜜腺、そこから細い毛が生えています。


以前は奈良の里山などでもよく見かけましたが、今はどうなんでしょうか。


さすがに新・花の百名山に選ばれている大江山だけのことはありますね~
「山歩き」しなくても、あちこちで見かけました。


近くにはまだ咲き始めでしたが、リンドウ(リンドウ科リンドウ属)も!


センブリほどではないと思いますが、リンドウも苦く、「竜胆」という生薬名で健胃消化剤になります。
苦いのは苦手なので、あまり飲みたくないですが・・・
花を愛でるので十分です。


沢山咲くと花束のようになりますが、少し早かったようです。


キキョウのように雄性期と雌性期があるようです。
上の写真は雌蕊しか見えないので雌性期でしょうか。
こちらは沢山の蕊が見えるので雄性期? それにしては蕊の形が不思議ですね~


ということで、センブリ、リンドウを見られたので、目的の2/3は達成しました。
あと一つ、リンドウ科を見たかったのですが、あいにく付近では影も形もありません。
仕方がないので、先日行ったやんたんの渓流の向こう側にちょこっと咲いていたお花に登場してもらいましょう。
ピンボケ写真でお茶を濁してすみません。


その花とは、ご覧の通り、アケボノソウです。
特徴的な蜜腺も見えないほど遠くの暗い森の中に咲いていました。
(それを見つけた私はすごいでしょ・・・笑)

アケボノソウはリンドウ科センブリ属。
センブリと同じ属ですが、薬効は明らかではないそうです。
これで一応、秋に見たかったリンドウ科三種を制覇~

(ちなみに、後ろのレースのような葉は、虫に食われたミカエリソウです)

大江山に戻ります。ヤクシソウが咲き始めていました。
ニガナに似た花と思ったら、それもそのはず。キク科ニガナ属でした。


すこしだけ咲いていたアザミにイチモンジセセリが・・・


あれよあれよと三匹も!
後ろの花にも一匹止まっているのが見えるでしょうか。


ツマグロヒョウモンです。


オスの方。


その時、ふわりふわりと大きなチョウが・・・
なんとアサギマダラがそのあたりを漂っています。
ひょっとしてアザミの蜜を吸いたい?
でも先客万来だったので、諦めてどこかに行ってしまいました。
惜しい!

ということで、見たかったリンドウ科特集はこのへんで。
景色も結構綺麗でしたよ~


さてさて、次は前に来た時から気になっていたあの場所へいきますよ~

【撮影:2021/10/9 大江山】

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府道を行く・府道9号線 (1) ~鬼に大歓迎されました

2021-10-23 06:51:06 | 府道を行く

今日からまた府道を行くシリーズ、今回は京都北部綾部と大江と宮津を結ぶ府道9号線(綾部大江宮津線)です。
大江山と言えば・・・そう、鬼ですね!



え?なんかイメージ違うって?(笑)
大江山の鬼伝説と言えば、源頼光の酒呑童子退治の伝説を思い浮かべる人も多いと思いますが、
調べてみたら、鬼伝説は大きく3つあり、酒呑童子はその中で一番新しいもののようです。
(といっても、南北朝後期から室町前期ですから、ずいぶん昔ですが・・・)
今回は(今回も)博物館系はパスしてしまったので、とりあえず鬼のモニュメントだけでも・・・



このハートのお目目の鬼は「道鬼」という名前が付けられていました。
 

お隣の赤鬼さんは、林鬼。2体はとても仲良しで、ヘアオイル、石鹸を時々かりて使用しているそうです。
(福知山市のホームページより)
 

他にもあちこちで鬼の像があり、楽しませてくれました。
全部で13体あるそうで、そのうちの5体が体のどこかに♡を付けているそうです。
時間があったら探してみるのも面白いかも・・・
 

でも私の目的はここではありません。
鬼さん方には悪いですが、パチパチと少しだけ写真を撮り、車を置かせてもらって徒歩で林道を上がって行きました。
この辺りは山野草が多く、「花は撮っても、花取るな」という看板が立っていました。

私はもちろん撮るだけです。
さて、何か見られたでしょうか。
いきなり溝の脇に沢山のアキチョウジ発見!これは幸先がいいです。


うつむいたアザミの仲間。アザミは本当に分かりません。


アケビの実、中は空っぽです。一度食べてみたいのですが・・・


おや、予想外にあまり花がありません。
赤い実はシロダモですね。


葉柄から葉の先に向けて放射状にのびる葉脈が特徴的。


今年は宇治川畔で見られなかったヤブムラサキですね。もう綺麗な実になっていました。
ムラサキシキブなどと違い、萼のところが毛深いです。




岩肌が独特ですね~
地学に詳しい方がいらっしゃったら説明を聞きたいものです。
 

そこに生えていたシロヨメナ・・・かな?
この辺りで生えていた数少ない花のひとつです。


ギボウシはもう実になっていました。


そしてついに見たかったあの花が。リンドウ・・の蕾です!


すこしタイミングが早すぎたのでしょうか。
目を皿のようにして探すと、たった一輪でしたが、少し開いている花がありました。


前回5月に行ったときはフデリンドウ(ハルリンドウ?)を見かけて感激していました。
今回は本家のリンドウです。
テンションが上がりますね~


とはいうものの、これ以上先に行ってもなさそうだったので、少し場所を変えることにしました。

【撮影:2021/10/9  大江町】

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わたしのお庭~ホトトギスが咲きました

2021-10-22 05:40:48 | 植物

さてさてなけなしのお庭の花、パート2は放置しても、ルリタテハに葉を食べられても健気に花を咲かせるホトトギスです。
蕾はかなり早くから付いていましたが、今月10日頃、ようやくほころび始めました。



そして数日後にはこんな風に・・・
うちのホトトギスは花弁に小豆色の斑点が多数でます。
タイワンホトトギスとホトトギスの交配種の「松風」という品種なのでしょうか。
ちなみに、ホトトギスの名の由来は、ホトトギスの斑点模様が、鳥のホトトギスのお腹の模様に似ているから付けられたとのこと。
ホトトギスを見たことがないので、何とも言えませんが・・・


ホトトギスの花は立体的で、花弁も蕊もちょっとゴテゴテしており、写真を撮っても上手くピントが合いません。
(単なる言い訳ですが・・・)
折角なので、花の作りを見てみました。
見ての通り、花弁は6枚。花の根元の黄色い部分は蜜標でしょうか。
中央の黄色っぽい粒々が付いているのが雌蕊で、柱頭が3つに分かれています。
そしてその下の小豆色の靴を履いた足みたいなのが雄蕊です。


柱頭に付いている透明の魚卵みたいな粒々は、花粉を取り込むためのものなんだそうです。


全体はこんな感じで咲いています。
ごちゃごちゃでお恥ずかしいですが、この場所から動かすと、長く伸びた茎がびろんと垂れ下がりますます収拾がつきません。


他の花は・・・というと、最近またちょこっとだけ咲いているデュランタ・タカラヅカ。


定番のノゲイトウは、今年はちょっと少なめです。


調子に乗って、こちらもトリミングしてみました。
ピンク色の部分は、花びらに相当する花被片なんだそうです。


あとは結構長く咲き続けているペンタス。
でも戸外では一年草だそうなので、寒くなると枯れてしまうかもです・・・


最後は「私も咲いてるんですけど」と主張してきた八重のハクチョウゲで今回はおしまいです~
こちらもほぼ年中咲いていますね。


【撮影:2021/10中旬  宇治市】

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