最後にスピーカー関係の記事をアップしてから早くも2年が経過していました。
スピーカーの新規自作への関心が薄くなってしまったので当たり前と言えば当たり前なんですが、時々ブログのアクセス解析を見ると未だに古いスピーカー関係の記事にアクセスがあるようで、たまには更新しておいた方がいいのかもと感じたり・・・。
とは言ってもオーディオスピーカーに対する自分自身の関心は既に満たされてしまったという部分もあり、大した記事は作れませんが・・・。
4年前になりますが、小さ目のスピーカーを作ろうという事でこんなスピーカーを作っていました。
小さめのスピーカーを作ろうかと - Junky Monologue
小さ目のを作った、失敗作かも? - Junky Monologue
過ぎたるは及ばざるに勝るのかどうか・・・? - Junky Monologue
2013年頃の某オーディオ雑誌の付録に付いていた口径5cmのおもちゃのような小さなスピーカーユニットを使ってますが、見かけによらず恐ろしいパワーを持ったドライバーユニットでもありました。
私と同年代の方々にとってオーディオスピーカーというと高音域、中音域、低音域のそれぞれに専用のユニットを持ち(マルチウェイ)とりわけ低音域は30cmくらいの大きなウーハーユニットがないとダメと考える方も大勢いらっしゃると思います。
もちろんそういう事もあります。ただリスニング環境によっては口径の小さなスピーカー、しかも単発のフルレンジスピーカーの方が有利になる場合もあったりします。
私の経験から感じる事ではありますが、リスニングルームが20~30畳以上の大きな部屋でスピーカーとの距離を充分に確保出来る場合はマルチウェイの大型スピーカーが威力を発揮することが多いと思います。でも6~12畳くらいの部屋でスピーカーとの距離がせいぜい2~3mくらいしか確保できないような場合は小口径のフルレンジスピーカーの方がライブ感のある音楽を楽しめるような気がしたりします。
何故そう感じるのかはそれだけで記事を1本作れるのですが、長くなるのでまたの機会にしたいと思います。
とにかく心配な低音域の再生も50hzくらいまでなら小口径フルレンジで充分可能です。もちろんそれには適正に設計された箱(エンクロージャー)の存在が必須になりますが、個人的に低域は70~80hzくらいまで再生できれば音楽鑑賞には充分だと思ってます。
ただ残念ながら音楽鑑賞に必要十分な性能を持った小口径フルレンジスピーカーは市販品の中ではあまり見つかりません、市販のフルレンジスピーカーは残念ながらチープなものが大半です。
なので作る事になるという次第でなのであります。
4年前に作った上記の小さ目スピーカーは今もお気に入りでよく鳴らしていますが、長く使っていると、ここをこうしたらもっと良くなるんじゃないの?的な妄想がいっぱい芽生えてきます。
で、一旦そんな妄想が芽生えると、作るかどうかは別にしてとりあえず図にしてみないと気が済まない性分だったり・・・。
多くの市販スピーカーのような単純なバスレフ方式だけだと充分な低音域を確保し辛いのであの手この手を考えるようになります。
単純なバスレフ方式であれば一定の方程式が確立されているので、共振周波数とか性能を決めるパラメーターを決定し易いのですが、バスレフ方式だけだと物足りません。なのでこの図のようにバックロードホーンと呼ばれるような構造を含めたあの手この手を考える事になります。でもこういう事には未だにこれと言った方程式がありません。まったくない訳ではないのでしょうが、難しくて理解不能なものが多いかもしれません。
昔、純文系の私でもなんとか理解可能な解説はないものかとやっと見つけたのがこのサイトでした。
私の自作スピーカーに関する基礎知識はこのサイトからいただいたものが多いです。
とくにこのサイト中のバックロードホーンの設計に関する解説はたいへん役に立ちました。
ちょっと話が脇に逸れたようです。
バックロードホーン的なスピーカーを2~3台自作して長年使ってみると、なんとなく音の伝搬というか流れのようなものがどうなって行くのか目に見えて来るような気がしたりします。たぶん人はそれを妄想と呼ぶのでしょうけど・・・。
上の図を更にリファイン・・・。
死ぬ前に一度でいいからフィンランドバーチとか高級合板を使って作りたいと思いつつ、今や嘗て安物の代名詞だったラワン合板さえ高価になりつつある今日この頃、生きる目的を何処に見出せば良いのやら・・・。
こりゃ設計しかでけへんわな(苦笑)。
私は学生時代に一度だけ自作したことがあります。
何かの本に出ていた設計図を見て10cmか12cmくらいのフルレンジスピーカー用のバックロードホーンのBOXを作りました。
その当時はまぁまぁいい音だと思って、数年間使った憶えがあります。
Choro-pooさんの設計図や過去記事を拝見していると、また作りたくなってきました・・・😅(そんなことより、作りかけのプラモ、サッサと作らんかい・・・(天の声)
こんな記事にまでお付き合いくださいまして、ありがとうございます♪。
>スピーカーBOX造り、楽しそうでいいですね。<
実際に作れるとほんとに楽しいんですけどね。
近頃は板材やカット代も高くてなかなか手を出せません。
>10cmか12cmくらいのフルレンジスピーカー用のバックロードホーンのBOXを作りました。<
それは凄い。バックロードホーンとは自作の王道です。
故長岡鉄男氏設計のものでしょうか?。
出来上がりの直後は恐ろしく変な音がしませんでしたか?。
>Choro-pooさんの設計図や過去記事を拝見していると、また作りたくなってきました<
クラキンさんは木工加工の技に長けていらっしゃるので、仕上げも綺麗なカッコイイのが作れそうです。もしかしたらネットオークションで売れるかもしれませんよ(笑)。
設計者のお名前は全然憶えていません。
合板ではなく、無垢の木で作ったことははっきりと憶えています。
最初はあまり良い音ではなかったと思いますが、徐々に良い音になってきて気に入ったような記憶があります。
高さが60~70cmで奥行きが30cmくらいあったと思います。
口径の小さなスピーカーとは思えないような低音が出ました。
グラスウールの代わりにぼろ布か何かを詰めたことも憶えてます。😅
大間違い・・・😅
再びどうもです。詳しいお話をありがとうございます。
>何かの雑誌に詳しい設計図が出ていて、それを見てその通りに作りました。<
伝説的なオーディオ評論家長岡鉄男氏はちょうど40年くらい前音楽之友社が発行していたいくつかの雑誌に自作スピーカーの記事を図面付きで連載したりしていましたので、ほぼ間違いなく長岡鉄男氏設計のスピーカーだと思います。
バックローホーンという形式はとにかく癖が強いので積極的に評価していたのは長岡氏くらいしかいなかったと思います。
>合板ではなく、無垢の木で作ったことははっきりと憶えています。<
無垢材ですか・・・凄い。やはりクラキンさんは只者じゃないですね(笑)。
もしかするとカットもご自分で?。
どんな音がしたのか興味津々です。
>最初はあまり良い音ではなかったと思いますが、徐々に良い音になってきて気に入ったような記憶があります。<
組み上げた時の接着による板材の撓みや歪みが音に乗ってくるので、そんな板材のテンションが抜けきるまでは変な音がするのです。歪みが抜けるまでひと月以上かかることもありました。
>高さが60~70cmで奥行きが30cmくらいあったと思います。<
D-10バッキーという長岡鉄男氏設計の有名なスピーカーがあります。大きさ的に一番近いような・・・
https://blog.goo.ne.jp/ncc1701_junkychoro/e/254617c56f6328ed7eb152147db3a719
>口径の小さなスピーカーとは思えないような低音が出ました。<
なるほど、大成功だった訳ですね。
バックローホーンというのはとにかく作って鳴らしてみないと結果がわからないという事前予測がたいへん難しい方式でもあります。だからこそ面白いのかもしれませんけどね。
>グラスウールの代わりにぼろ布か何かを詰めたことも憶えてます。<
吸音材ですね。作りたての変な音がする間は適当に吸音材を掘り込んでおくと多少マシになる事も多かったです。
私は50年前の学生時代に、自作の6GB8シングル真空管アンプでダイヤトーンP-610Aスピーカーユニットを鳴らしていました。
懐かしいですね。
コメントありがとうございます。
>設計も工作も難しそうですね<
確かに一番最初はハードルを高く感じるかもしれませんが、少し慣れると大したことないのがわかります。
何故ならこれと言った方程式が未だに存在しないと言われる通り、作ってみないと結果がわからないからで、そこが面白い部分でもあります。
基本は最初の空気室の大きさをどうするかという部分と徐々に広がるホーンの広がり率を大きくするか小さくするか?ホーンの長さは?とか悩む部分は多いですが、慣れると色んなパラメーターが適当でいいと言うかアバウトで大丈夫な事に気が着きます。
ただ工作はきっちりやっておく必要がありますが・・・。
>自作の6GB8シングル真空管アンプで<
やっぱり、さすがです。管球アンプの自作は憧れですよ。設計もご自分でなさったのでしょうね。
>ダイヤトーンP-610Aスピーカーユニットを鳴らしていました。<
出ました名器ロクハン!。フルレンジユニットの代名詞になってましたね。
あの頃は今は亡きコーラルとかも流行ってました。
故長岡鉄男氏がまだバックロードホーンを布教?する前だったでしょうか・・・懐かしい。
専門用語も含め、お書きになっておられる内容はほぼ理解出来ていませんが(恥)
スピーカシステムというものの複雑さはよく分かりました。
>とりあえず図にしてみないと気が済まない<
と描かれた2面図に目が釘付けになりました。
この手の作図が全く苦手なワタシにとっては、未知の科学技術に思えます(^^;
そこで質問、図面は何かのソフトで描かれたのですか?。
日頃「励ましのポチ」をありがとうございます。
バックロードホーンスピーカの記事興味深く拝見しました。独身の頃
ビクターのFB-5というスピーカーを使っていました。 ガーシュインの
キューバ序曲?だったか、大太鼓1発の箇所では風圧を感じましたし、
例の1812年ではそれはもう・・・結婚、育児、仕事、子育てで、色々と
手放した趣味のうちの一つの思い出です。
こちらへの記事にもコメント、ありがとうございます。
気付くのが遅れまして、申し訳ございません。
これもまたオタクな世界でのお話ですので、理解不能を恥じる必要は一切ございません。
プラモ趣味のない人にラッカー系とアクリル系の違いを説明するようなもんですから。
でもスピーカーを難しく考える必要はなくて箱を作ってアンプに繋げば音は出ますから(笑)。
>図面は何かのソフトで描かれたのですか?。<
図面はイラストレーターと言うグラフックソフトを使ってます。
本来図面はCADソフトが普通ですが、私は仕事で長年使って来ましたので・・・スピーカーマニアの中にはエクセルのセルを目盛り替わりに設定して作図してしまうという強者もいらっしゃいました。
人は必要に迫られると何でも利用してしまうようです、とりわけ趣味の世界ではこの傾向は顕著になるようです(笑)。