江戸中期から特に末期に日本を訪れた欧米人の、日記や手紙が残っているそうだ。
そこには日本の素晴らしさが書かれている。
中には日本に永住したいと書いているものすらあるそうだ。
具体的に、欧米人が感じたことを挙げると
・平和である
・道を歩いていて、ゴミが見当たらないし、糞尿の臭いがしない。当時ヨーロッパでは、糞尿を家の窓から道路に捨てていたところが多かった。
・道や家が小綺麗で、玄関や庭、そして山野にも、美しい花が多く咲いている。
・人々は礼儀正しく親切で笑顔にあふれている。特に父と子が楽しく遊んでいる。仕事帰りの夕刻ともなれば、父は子のため、玩具などのお土産を買って家路につく。
・食事は質素だがバリエーションがあり、山海の食材に富んでいる。肉食はしない。料亭といわれるところに行けば、数十種類もの食材で作られた料理がでる。
・教育のレベルが高い。田舎の農民の娘までも、読み書きができるものがいる。子供が凧揚げに興じる時、凧に描かれた人物絵の説明文を得意気に読む。
・職人のレベルが高い。特に和服や玩具、刀や絵画彫刻、和紙など生活用品。和紙製の雨合羽など、西洋のゴム製より通気性も良く、感嘆されたようだ。
1609年ごろに15万人と伝えられた江戸の人口は、18世紀初頭には100万人を超え、世界一ないしはそれに匹敵する規模であったと推定されている。
成人男性の識字率も幕末には70%を超え、同時期のロンドン(20%)、パリ(10%未満)を遥かに凌いでいた。
ある欧米人は、「地上で最も『天国』に近い国」、とまで絶賛した。
日本に開国を恫喝したペリー提督の、部下の一人は、「この素晴らしい国を、世界の現実に巻き込もうとする我々自身に、疑問すら感じる」 とまで書いている。