フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

北朝鮮と近親憎悪

2013年04月11日 09時02分06秒 | 社会・政治・思想哲学

 北朝鮮が韓国に向けてミサイルを発射すると威嚇をした。このような緊迫した状態が続くようであれば、朝鮮半島の統一は、ドイツのように平和的に成し遂げられないだろう。どちらかが力によって制圧するか、このまま別の国として分裂したままかの選択肢しかなさそうである。ただ、日本としては分裂したままでも特に問題はない。
 日本が円高デフレで苦しんでいる間に、韓国は経済的に成長した。その経済的優位を武器に北朝鮮を取り込んで朝鮮半島を統一しそうな勢いであった。しかし、北朝鮮は核を開発し他国を牽制しながら、ギリギリながらも国を維持している。統一は簡単にいかない様子だ。
 北朝鮮が韓国へ攻撃する理由はいろいろあるのだろう。ただ、国家といえども、理性ではなく感情で動く場合がある。それは歴史が証明している。
 北朝鮮の無意識的な国家的感情を読み取ると、ある種の近親憎悪がそこにある。同じ民族の一方だけが裕福に暮らしているのは許せないという複雑な感情である。
 国家を離れて、個人について考えてみよう。
 例えば、給料について違う会社の従業員同士が話をしている場合と同じ会社の従業員同士が話をしている場合に、給料の金額に差があった時、怒りを感じるのはどちらだろうか。明らかに同じ会社の従業員同士で話しをしている時である。二人に能力に差があってその金額の違いに合理的理由があったとしてもである。
 このような近親憎悪は共同体内部を分裂させる。そして、それをを対処療法的に解消する装置が平等である。しかし、出る杭を打つタイプの平等は、自由な行動が阻害される。なかなかその兼ね合いが難しい。
 
 
 

コメント
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