NAVERまとめに面白い記事があった。「人の悪口を言うと自分が傷つく」というものだ。
私たちは言葉によって世界を認識している。だから、言葉は脳の枠組みをつくる。
ただ、言葉はもともと自分の感情を相手に伝えるために生まれた。だから、世界を認識する機能だけではなく、他者と共感する機能もある。
言葉は人の感情に訴えることができる。そして、その湧き上がった感情を記憶する。
ここで問題となっているのは、悪口である。悪口は言葉による暴力である。それによって人は傷付けられ、それを記憶する。
私たちは、自分と他人を区別している。当たり前だが、自分に対する悪口か他人に対する悪口かくらいはわかる。しかし、潜在的な脳の働きは、人に言った悪口も自分に言った悪口も同じらしい。つまり、人に言った悪口が自分に跳ね返ってきて自分が傷つくことになる。それが、いわゆる「脳には主語がない」ということである。
このことが科学的に正しいのかよくわからない。科学的根拠が示されていないからだ。しかし、それにもかかわらず、この考え方が好きだ。経験的に、人に対する悪口で自分自身が幸せになることは、あまり考えられないからだ。
このまとめの記事によれば、タイガーウッズは、対戦相手がここ一番の大勝負のときに、相手がうまくいくように祈るそうだ。脳は潜在的にその祈りを記憶し、結果的に自分のプレーに対する祈りになる。そして、自分のプレーのときは、うまくやれるようになる。
この考え方の真偽はともかくとして、こういう考えは、本人を幸せするだろう。相手に対する呪いは自分を縛り、相手に対する祈りは自分を高める。
私も憎い相手にもこのようにできたらいいと思っているが、なかかな難しい。