アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

もうじき節分

2015-02-01 17:46:43 | アンティマキの場所に生きる動植物
    寒い寒いとぼやいているうちに、一月が終わってしまいました。冬の間に片づけたり勉強したり試したりしたいことが山ほどあったのに、まだまだはかがいっていません。いささか焦り気味のこの頃です。

    さて、このところ、晴れた日の午後は、なるべく外の仕事をするようにしています。仕事は主に、夏の間に木々に絡まった蔓とりや枝の剪定、あちこちに落ちている小枝の収集などなど。陽気のいいときはもちろん、寒い時でも、それなりに外での仕事は楽しい。発見もいろいろあります。

    きょうの発見は、蝋梅の開花。豊田の市街地近辺だったら、蝋梅はたぶんお正月すぎくらいに花開くと思うのですが、こちらはだいぶ遅い。それでも、今年は去年より早い気がします。

    下の写真はローズマリー。3年程前友人にもらったもので、1年目の冬は鉢上げして家の中におき、昨年は、路地でビニールをかけてやりました。今年は、だいぶ成長したこともあって、もしかしたらほうっておいても大丈夫かもしれないと、試したい気持ちも手伝って、そのままにしてきょうまできました。色は少し薄い気がしますが、枯れたような箇所はありません。もし、あとひと月もったら、うちでははじめての路地でのローズマリーの越冬となります。できたらうれしい。今年の経験で、強い木になってくれるかもしれません。

    昨年の晩秋にたくさんいただいたサフラン。植えたのがだいぶ寒くなってからだったので心配でしたが、ほとんどすべて芽を出しました。思いのほか、強い植物のようです。花が咲くのは、一年先のことでしょうか。

     アップルミントです。以前は、こんなに寒いときはもう、すっかり枯れていた気がします。

     かなり短いものだけですが、今もまだ、ちゃんと緑を保っています。

     梅のつぼみはかなり膨らんできたし、柳も芽吹いてきました。山は次第に赤っぽい色に変わってきました。雪はまだ何度か降るのでしょうが、春は確実に今年も訪れそうです。
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映画「ダムネーション」

2015-02-01 14:58:26 | 映画とドラマと本と絵画
    前から気になっていた映画、「ダムネーション」を見に、名古屋に行ってきました。副題は、「役立たずのダムを取り壊せ」。「発電・灌漑・洪水防止」のいずれの役にも立っていないアメリカのいくつかのダムの撤去と、撤去に至るまでの環境活動家たちの行動を記録したドキュメンタリーです。

     灌漑や治水にダムは必要なものだろうと、長いこと疑問を持たずにいたのですが、数年前、「美味しんぼ」(103巻)で佐久間ダムの維持管理が全くうまくいっていないことを知り、遅ればせながら、ダム建設が、自然を破壊するだけでなく、かならずしも役に立っているとは言えない、ということを知りました。

     そして2年ほど前から、長い間保留になっていた、隣村の設楽町の設楽ダム建設が急に現実のものとなり、ダム予定地の住民たちが次々に移住を余儀なくされていることを身近に聞き、さらに気になるようになりました。

     映画のパンフには、次のように書かれています。

     「アメリカ全土に作られた7万5千基のダム。それらは、川を変貌させ、魚を絶滅させ、それにもかかわらず期待される発電・灌漑・洪水防止のいずれにおても低い価値しか提供していない。むしろダムの維持には高い経済的コストがかかっている。そんな「負」の面ばかりのダムを「撤去」する選択が、アメリカでは現実になってきた。

     だが、「ダム撤去」が当たり前に語られるようになるまでには、「クレイジー」といわれながらも川の自由を求め続けた人びとの挑戦があった。彼らのエネルギーにより「破壊」が起こるドキュメンタリー。」

     映画の冒頭は、1930年代、ニューディール政策によって、巨大ダム建設を始めたルーズベルト大統領のメッセージが流れます。大規模な土木事業が、自然を操作可能のものにし、人々の豊かな生活を約束するといった内容でした。

しかし、巨大なダム建設によって紅鮭の遡上をはばだある川では、その鮭によってもたらされる自然の恵みを糧として生きてきた、アメリカンネイティブの文化をも破壊しました。

     ダム工事が終わり、水を湛えた途端、決壊したダム、大洪水には耐えられなかったダムなどの映像は衝撃的。あっというまにものすごい勢いで水と土砂が流れていきます。ダム湖に貯めていた量が多いので、土石流よりずっとすごい。

     マイナス要因がかりにあっても、それを超える役割を果たしているダムはともかく、そうではないダム、つまり「ムダなダム」が全米には現在かなりあるのだそうですが、それでも、おどろいたことになかなか撤去に踏み切らない。ある陸軍工兵隊のひとりは、「調査を任され、撤去が妥当と報告したのにもみ消された」と告白しました。

      ダムが撤去された後の川には、鮭が戻り、他の生物もふえはじめます。川が元の姿に戻るということは、その周辺の生物も徐々に戻ってくるということです。そしてその川の恵みによって生活していた人々も、元の暮らしを少しずつ取り戻し始めます。ダムの貯水池の汚くよどんだ風景が、美しい川の流れに変わります。映像がどれも美しい。とりあえずお勉強にとおもって見に行った映画ですが、予想以上によくできていて、構成も映像もすばらしかった。

      さらに、この映画で最も感心したのは、ユーモア。環境活動家たちは、ダムにひび割れの絵を描いたり、切り取り線を描いたりします。命綱を使ってのかなり危険な仕事なのに、彼らは明るく行動しています。そして、彼らのダム撤去のメッセージを込めたジョークに対してのダム管理者も、ジョークで受けていました。最後の画面に登場したネイティブの、インタビュアーの質問に対する回答も、予想通りではありましたが、つい笑ってしまいました。その質問とは、こういうものです。

      「このあたりに、外来生物はいますか?」
      

           
     
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