知人の呼びかけがあったので、有明産の海苔の共同購入に参加しました。
農薬などを使っていない海苔だそうで、知人の話では、一般に売られている海苔だと食べられない、化学物質過敏症のひとが、こちらの海苔だと反応を起こさず食べられるとのこと。薬剤漬けの海苔についてはいささか気になっていたので、二つ返事で購入をお願いしました。
届いたのがこちらです。封をあけると、磯のいい香りが漂います。色も黒くて上等。それにバリバリに焼けています。晩御飯を待たずにすぐに口の中に。香りも味もいい。おいしい!
知人から連絡があったとき、友人達に「無農薬の海苔を一緒に買わない?」と誘ったら、みんな一様に「海苔に農薬を使っているなんて知らなかった!」という反応でした。
私も、「美味しんぼ」101巻で、鹿児島県出水市の海苔養殖業者の話を読むまでは、海苔がどんな風に育っているのか、まったく気にしていませんでした。
昔から、海苔の養殖は、海中に立てた柱の間に、海苔の胞子を植えつけた網を張って行ないます。潮が満ちると網は海中に沈み、潮が引くと海面に出て、海苔の胞子は日光を浴びます。
これを、「干出」というそうですが、この「干出」によって海苔の病気が予防できて質のいい品になるのだそうです。
ところが、海苔は海水につかっている間に成長するので、「干出」の工程を経ると、その分だけ成長が遅れます。つまり生産量があがらない。
「そこで、浮き流し養殖法が開発されたんです。海苔の養殖網に浮きをつけて、引き潮になっても海苔が海に漬かりっぱなしになるようにする。(中略)しかし海苔が直射日光に当たることがないので、病気にかかりやすい。そこで始まったのが酸処理です」
酸処理とは、酸の溶液の入った箱舟に海苔の網を浸して再び海に戻す方法です。
「リンゴ酸などの有機弱酸の使用が業界で決められているが、特に罰則がないので、効き目の強い塩酸、硫酸、リン酸などの無機強酸を使用する者が後を絶たず(中略)、さらに、その酸をそのまま海に捨てる生産者がいるので、海が汚染され、周囲の生態系が破壊される」
ぞっとする話です。農薬まみれの野菜と同じです。
考えてみれば、板海苔は、たくさんの段階を経てできあがる素晴らしい保存食品です。海苔を育てるだけでなく、そのあと、どろどろの海苔を紙梳きのように木箱に掬い上げ、そして乾燥させてはじめてできあがり。安い値段でできるはずがない、と思います。
安い品を手に入れようと思うほうが、身勝手なのかもしれません。身勝手の代償は、高くつくようです。
農薬などを使っていない海苔だそうで、知人の話では、一般に売られている海苔だと食べられない、化学物質過敏症のひとが、こちらの海苔だと反応を起こさず食べられるとのこと。薬剤漬けの海苔についてはいささか気になっていたので、二つ返事で購入をお願いしました。
届いたのがこちらです。封をあけると、磯のいい香りが漂います。色も黒くて上等。それにバリバリに焼けています。晩御飯を待たずにすぐに口の中に。香りも味もいい。おいしい!
知人から連絡があったとき、友人達に「無農薬の海苔を一緒に買わない?」と誘ったら、みんな一様に「海苔に農薬を使っているなんて知らなかった!」という反応でした。
私も、「美味しんぼ」101巻で、鹿児島県出水市の海苔養殖業者の話を読むまでは、海苔がどんな風に育っているのか、まったく気にしていませんでした。
昔から、海苔の養殖は、海中に立てた柱の間に、海苔の胞子を植えつけた網を張って行ないます。潮が満ちると網は海中に沈み、潮が引くと海面に出て、海苔の胞子は日光を浴びます。
これを、「干出」というそうですが、この「干出」によって海苔の病気が予防できて質のいい品になるのだそうです。
ところが、海苔は海水につかっている間に成長するので、「干出」の工程を経ると、その分だけ成長が遅れます。つまり生産量があがらない。
「そこで、浮き流し養殖法が開発されたんです。海苔の養殖網に浮きをつけて、引き潮になっても海苔が海に漬かりっぱなしになるようにする。(中略)しかし海苔が直射日光に当たることがないので、病気にかかりやすい。そこで始まったのが酸処理です」
酸処理とは、酸の溶液の入った箱舟に海苔の網を浸して再び海に戻す方法です。
「リンゴ酸などの有機弱酸の使用が業界で決められているが、特に罰則がないので、効き目の強い塩酸、硫酸、リン酸などの無機強酸を使用する者が後を絶たず(中略)、さらに、その酸をそのまま海に捨てる生産者がいるので、海が汚染され、周囲の生態系が破壊される」
ぞっとする話です。農薬まみれの野菜と同じです。
考えてみれば、板海苔は、たくさんの段階を経てできあがる素晴らしい保存食品です。海苔を育てるだけでなく、そのあと、どろどろの海苔を紙梳きのように木箱に掬い上げ、そして乾燥させてはじめてできあがり。安い値段でできるはずがない、と思います。
安い品を手に入れようと思うほうが、身勝手なのかもしれません。身勝手の代償は、高くつくようです。
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