アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

タカキビクッキーの味

2011-04-08 20:32:17 | アンティマキの焼き菓子とパン
  アンティマキの穀物クッキーは4種類あります。その中で最も人気の高いのはタカキビクッキー。稲武産の美しいピンクのタカキビ粉を使った、ほんの少しタカキビの苦みの残る味わい深いクッキーです(タカキビについては、コチラをご覧ください)。

  実はこのクッキー、最近こんなことがありました。東京にすむ知人に頼まれて何種類かのクッキーやパンを送ったところ、タカキビクッキーの味が変だという連絡が入ったのです。

  「袋を開けたとたん、チーズのにおいがする。でも、その臭いがするのは賞味期限の早いほうだけ。8日後の期限になっているほうはそんな臭いはしない」

  あわててどんぐり横丁の在庫を回収し、食べてみました。たしかに賞味期限の早いほうはチーズの臭いがし、バターの風味や穀類の味わいが一方に比べたらかなり落ちているようです。カビとか腐敗ではなく、発酵しているようなのです。食べられないものではないけれど、いまいち。アンティマキのスコーン、ケーキやパンにはベイキングパウダーや天然酵母を入れていますが、クッキーにはそういう類のものはいっさい加えていません。でも、何度嗅いでもチーズやミルクのにおいなのです。

  どちらも賞味期限はまだかなり先なのに、違いは歴然。よくよく考えて思い当たりました。チーズ臭のするほうは生地を仕込んだのがしばらく前。しないほうはつい最近の仕込みです。焼いた日にちは近いけれど、仕込みの日にはかなりの差があります。

  穀物クッキーはいっぺんに生地を仕込んで棒状にまとめ、余った分は冷蔵庫や冷凍庫に保管しているのですが、たいていは2週間程度で焼ききってしまいます。それが、この冬、どんぐり横丁の客足がかなり減り、クッキーの売れ行きが落ちていて、生地がいつもより長い間冷蔵庫に置いたままになっていたのでした。そのことに私が気づかなかったのです。そういえば、ずっと前にもスキムミルクの味がする、と知人に指摘されたことがありました。このときも冬場で、冷蔵庫から生地を出して数日そのままにしてから焼いたせいで、発酵臭がしたのでした。

こんなわけなので、2011年4月20日の賞味期限のタカキビクッキーを買われた方で、チーズやスキムミルクの味がすると思いながら食べられた方がいらっしゃったら、こころからお詫び申し上げます。ぜひ、メイルにてご連絡ください。新しく焼いたクッキーを送らせていただきます。連絡先はコチラまで。

   それにしても、同じ日に仕込んだタカキビ以外の生地には何の支障もおきていません。ということは、いったいどういうことなのでしょうか?

  食品の知識が私より豊富な知人が訪れたので、二つのタカキビクッキーを食べ比べてもらいました。彼女もやはり、私たちと同じ感想を持ち、「もしかしたら、タカキビには他の穀物よりずっと発酵しやすい成分が含まれているのかもしれない」といいました。

  そこまで彼女が言ったとき、私と彼女は同時に口をそろえて、「だとしたら、タカキビで天然酵母が簡単に起こせるかも!」。

  空気中にはいろんな菌がいっぱい浮遊していて、酵母菌も豊富です。だから、小麦粉をこねておいておくだけで、イーストや天然酵母を混ぜなくても、それらの菌がくっついて生地は少しだけど膨らみます。タカキビクッキーも、冷蔵庫の中だといっても菌が死ぬほどの環境ではないので、クッキーの中に酵母菌がいち早く住み着いたのかもしれません。

  さっそくタカキビ粉を彼女にわたし、ぜひ酵母菌培養の実験をしてみてほしいと頼みました。わたしも、やってみることにします。稲武産のタカキビで酵母を起こし、タカキビ粒や粉の入ったパンが出来たら、すてきです!

  東京の知人にはいやなにおいを嗅がせてしまって迷惑をかけたけれど、新しい発見ができました。そこで、私のクッキーやパンを買って下さる方、試食して下さる方にお願いです。

  どんな小さなことでも気がついたことがあったら、お知らせください。今回は大きな難点がわかりましたが、「こんなこと、気のせいかもしれないからわざわざ言うほどではないな」と思わないでください。また、味だけではなく、形だとか、ラッピングだとか、「なんだかはっきり分からないけれど、買う気になれなかった」というのでも、教えてください。売り方がなんとなく気に入らなかったとか、そんなことも。もちろん、「おいしい」というご感想は大歓迎です。ご意見、ご感想、ご希望そのほかなんでも教えてください。送信はコチラまで。

これからは、タカキビクッキーに関しては、余った仕込み生地はかならず冷凍保存することにします。いろいろ勉強になりました。
  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おからと米粉のガトー・ショコラ試作中

2011-04-08 14:51:08 | アンティマキの焼き菓子とパン
  リンゴの米粉ケーキに続いて、リンゴのない季節に向けて、別の米粉のお菓子を考案したいと思っていました。それと、中当町の宮下工房の、しっとりとしたおいしいおからを使ったお菓子もなにか考えたいと思っていました。

  そんなとき、マクロビオティック・スイーツの本に載っていた豆腐のガトーショコラを少しアレンジして作ったら、かなりおいしくて、家族も友人にも大好評。ただ難点は豆腐の味がどうしても残ることでした。

  それで、あのおからを使ってみようと思い立ちました。でもおからは豆腐以上に豆の味がするかも。で、ともかく長い時間、低い温度のオーブンでおからを焼き、ミキサーにかけてぱらぱらにしました。

  時間をかけすぎてあまりにぱさぱさになりすぎたので、豆乳を多めに入れ、小麦粉に米粉をプラス。おからの臭みを消すため、生姜粉、それに、まるごと夏みかんジャムもたくさん入れていっしょにミキサーにかけました。甘さはいつもどおり抑え目に。

  で、焼いてみたら、カカオマスとココアパウダーの香り高いチョコレートケーキになりました! いい味。でも、甘さをかなり抑えているので、苦みもけっこう残っています。豆腐のケーキ同様、バターが入っていないせいか、軽い。いくらでもいけそうな感じです。

  家族や友人の評判は上々。たまたま訪れた若い男性にこの試作ケーキを食べてもらったら、「おいしい!」。初めてお会いした方なのでお世辞かも、とおもいましたが、粉々になったかけらまで食べてくださったので、信じることにしました。

  甘さも苦みもちょうどいいし、おから臭さはまったくなし。豆臭さもありません。焼いて2日目には、味がなじんできたのか、苦みが薄れてまろやかな味わいに。ただ、もう少し甘くないと一般受けはしないかもしれません。今度は気持ち粗糖を多めにし、ジャムはミキサーにかけずに粒を残して入れてみようと思います。

  それはさておき、このおからケーキ、男性には受けましたが、子供には不評でした。

  いつも私のクッキーもケーキも喜んで食べてくれる小学生に食べさせたら、「星三つのうちこれはひとつ半!」と答えて、半分残しました。そのあと、彼女同様私の焼き菓子が好きな中学生に、小学生の反応を話してから食べてもらったら、笑いながら、「星三つのうち、ひとつ半!」と答えました。小学生と違う反応を示したのは、彼女はお皿のケーキを一応全部食べたこと。中学生のほうが行儀がいいともいえますが、たぶん、小学生は私に遠慮して「ひとつ半」といったけれど、ほんとは「ひとつ」といいたかったのではなかろうかとおもいます。こういうわけで、販売を始めたら、ポップには「大人の味です」と書くことにします。

  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春のおすし

2011-04-05 10:45:55 | 手作りのたべもの
  先日ふと、「もう土筆が出てもいいころだ」と思い立ち、うちの敷地内で一番標高の低い場所で、毎年土筆がよく出るあたりに行ってみました。そしたら、先に目に付いたのは、ノカンゾウ。こんなに大きくなっていました。今年は冬が長くて、しかもやっとあたたかくなるはずの季節に東日本大震災が起き、天候も気分も沈みがちでした。そのせいか、季節の変化に心を留める余裕がなくなっていたようです。

  すぐ近くに土筆も。もう先端がほほけているのもあります。ただ、地表に顔を出してから寒さにやられたらしく、元気のない色をしています。

  見つけた日の夕食には、どちらもゆでてユズみそで和えました。今年初めての春の香りです。といっても気持ちだけ。どちらも香りはありません。

  次の日、こうなごちりめんのゆでただけのものを手に入れたので、ちらし寿司を作りました。愛知県産のこの凍結していないソフトちりめんは、旬のもの。いましか手に入らないようです。

  私が作るおすしは、たいてい5分つき米を使います。あわせ酢は、純米米酢に塩を入れるだけ。砂糖もみりんもいれません。その代わり、具にはみりんを少し利かせて甘みを出します。この日の具は、高野豆腐と干ししいたけにニンジン。ちりめんは酢につけて酢と一緒にすし飯に混ぜます。おすしの上に、ゆでた土筆とノカンゾウを飾りました。春のおすしのできあがりです。

  土筆はもっとたくさんほしいのだけれど、取れたのはこれだけ。他の場所はまだ寒いので顔を出していないのか、昨年から今年にかけて出没しているイノシシに踏み荒らされて、スギナが寸断されているから見つからないのかわかりません。毎年野ブキが群生している場所に行って、ふきのとうを探したのですが、辺り一帯イノシシが崩した後があって、草のほとんどは掘り起こされていました。

  ところで、この辺りの人は土筆を食べないと聞きます。以前仕事でよく訪れていた滋賀県の農村でも、「あんなもの、食べないよ」といわれたことがあります。ワラビやゼンマイ、野ブキは競って摘みに行くようですが、土筆は毛嫌いしているみたい。「スギナは百姓の敵だ。取っても取っても生えてくる。そんなスギナから出ている土筆なんか、食う気になれない」という話も聞いたことがあります。「スギナの根は地獄まで伸びている」とも。だとしたら、うちのスギナ、イノシシが踏み歩いたくらいでなくなることはなさそうです。もう少しあたたかくなったら、また探してみることにします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニンジン+リンゴジャム

2011-04-03 15:03:54 | 手作りのたべもの
  在来種の野菜、折り菜栽培(コチラ→)の見学に同行したSさんが、碧南産のニンジンをたくさん持ってきてくれました。彼女は碧南在住。三河という旧国名の由来は、三つの大きな川が流れているところから来ているそうですが、その三つの川のひとつ、矢作川の河口付近に、碧南市は位置しているのだそうです。河口近くだから砂地が多いため、ニンジン栽培に適しているのだそう。「碧南美人」と名づけられた、立派なニンジンです。

  いつもと同じ料理法で食べてしまうのはもったいないので、一度も作ったことのないニンジンジャムを作ってみることにしました。でも、私は野菜のジャムにはなんとなく抵抗を持っています。せっかくの野菜のうまさを、甘い砂糖で台無しにしてしまうような気がするのです。でも、作ってみたい。

  それで、野菜のペーストとジャムの間を取り持つために、りんごを加えることにしました。そしてそこにレーズンも。ニンジン&リンゴ&レーズン入りのジャムです。

  ニンジンは小さめに切って、まずゆでました。柔らかくなったら湯で汁とニンジンを別にします。鍋にミキサーにかけたニンジン、ゆで汁の半量、ニンジンの重さの半分のリンゴを入れます。リンゴの量を抑えたのは、ニンジンの香りや味は十分残したかったから。そこに熱湯につけて戻したレーズンも適量加えます。粗糖はいつもどおり、材料の30%入れました。さらに、シナモンと黒胡椒も。

  ニンジンとレーズンの取り合わせはネットで見つけました。リンゴとレーズンも合うので、いいはず。シナモンはリンゴとの相性は抜群だし、黒胡椒もよく合うと聞きます。黒胡椒とニンジンはOK、シナモンも悪くはないはず。そんなこんなをかんがえて、煮詰め始めました。

  リンゴから出た水気を計算に入れなかったため、少々水分が多すぎたようですが、時間をかけて中火や弱火に調節しながら煮続け、なんとかどろっとさせました。にんじんの皮をむかなかったせいか、ミキサーの掛け方が浅かったせいか、じゃりじゃりした食感がなかなか消えません。でも味はいいい。甘くてちょっとすっぱい。香辛料が利いています。
 
  長く煮詰めたので、ニンジンの橙色が少しくすみました。1キロのニンジンと500グラムのリンゴで、これだけ出来ました。このままニンジンケーキも作れそう。リンゴの甘みと調和したからか、野菜ジャム独特の癖が少ないように思います。自画自賛しながら、パンに載せてパクパク食べました。ニンジンきらいの人に食べさせてみたいジャムになりました。

  ところで、碧南市が矢作川の河口なら、稲武はそのずっと上流にあたります。源流に近いかもしれません。Sさんは、ここまでほとんど矢作川に沿ってやってきたそうなので、ほぼ2時間、ひたすら川をさかのぼってきたことになります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

在来種の野菜・折り菜

2011-04-03 14:27:51 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ
  こめこなクラブのメンバーの一人、Sさんは、在来種の野菜の種に興味を持ち、種を集めたり話を聞きに行ったりしています。彼女から、「稲武で昔からの地の野菜の種を採っては育てている方はいないだろうか」と聞かれ、思い出したのが筒井重之さん。彼の米を食べて田んぼ作業もちょっとだけ応援する、というのがクラブの趣旨。当の筒井さんが、まさに在来種の野菜を育てていることを思い出したのです!

  育てている野菜は、折り菜。一般にはカキ菜と呼ばれるもので、菜の花系の野菜だそう。つぼみ菜とか菜花とかいうのも同じ仲間のようです。

  さっそく、Sさんと一緒に筒井さんのハウスに伺いました。彼が住んでいる集落は、長野県との県境の高地にあり、他の集落とはかなりはなれています。たぶんここも限界集落のひとつでしょう。

  広いハウスの中で彼が今の時期に育てているのは、春菊と折り菜。彼の右側が折り菜、左側が春菊です。話を聞きに行ったときは、春菊の出荷で忙しい最中でした。

筒井さんが折り菜を育て始めたのは20年以上前のこと。隣の方がずっと自家採取してきた種をもらったのがきっかけです。おいしくて寒さに強いので、自家採取を繰り返して作り続けてきました。

  昨年、筒井さんは、長野県飯田市で折り菜そっくりの野菜の種を見つけたので、いままでの折り菜のそばに蒔いてみました。すると、その菜っ葉(名前は何とかいてあったか忘れたそうです)は、今までの折り菜より数ヶ月も早い初冬のうちに伸び、食べられるようになりました。茎もやけにひょろひょろ伸びます。在来の折り菜が食べられるようになるのは2月の半ばころから。茎が太く、ずんぐりむっくりしています。葉の色は在来種のほうが濃いようです。写真上が折り菜そっくりの菜っ葉。下はずっと育てている折り菜。食べ比べると、在来種のほうがあくが少なく味が濃い気がします。どちらももとが一緒の折り菜だとしたら、伸びの違いやアクの強弱、色の違いはすべて、在来種が長い時間をかけてこの土地で生き延びられるよう変化してきた賜物なのでしょう。

  筒井さんは、一般の農薬はかけませんが、EM菌の入った液など、植物にダメージを与えない液の葉面散布はしています。昨年、どちらの菜っ葉にもカビ菌が発生し病気になりかけていたので、こころみにノニジュースの希釈液をかけてみました。ノニジュースは、ちかごろ脚光を浴び始めている天然果実の健康飲料。人に勧められてのみはじめたそうですが、野菜にもいいと聞き、半信半疑かけてみたところ、みごとにカビは消えました。今も、根元にわずかにカビの痕跡が見えています。

  筒井さんが米や野菜に農薬をかけるのをやめたのは、ある人に、「あんた、うちの野菜には農薬をかけているのか?」と聞かれたのがきっかけだそうです。筒井さんは彼の問いに、「いや、自分たちで食べるものにはできるだけかけないで育てている」と答えると、その人は即座に、「そんな考え方はだめだ! 同じように口に入れるものなのに、お客さんと自分たちとを分けて考えてはだめだ!」といいました。反省した筒井さんは、それから農薬をやめ、肥料も変えたということです。

  筒井さんの家の、冬場のメインの作物は春菊。折り菜は出荷時期が春菊と重なり、しかも短いので、なかなか手が回らないのだとか。それでも折り菜を育て続ける理由は、自家用の青菜が春菊だけでは物足りないから。

  筒井さんご夫婦と話していて気がついたのですが、彼らの生活に対する考え方の基本は「できるだけ自分たちで作る」こと。彼らは米はもちろん、野菜も漬物も自家製のものを食べています。。年中、なにがしかの野菜が育つようにいろんな工夫をしているのです。「白菜は全部は取らないでいくつか畑に残しておくの。そうすると、端境期のときにちょうど花が咲いて、菜の花のような花が咲く。伸びた白菜の葉っぱと茎と花は、それは甘くておいしい」と奥さん。

  筒井さんのお宅には大きな保冷室があって、自家製漬物もたくさんしまってあります。その中から時期に応じて、どんぐり横丁やイベントに「おせきちゃんの漬物」の名前で出品しています。せきさんは、奥さんの名前です。米も野菜も漬物も、自分たちが食べているものを多めに作って出しているという感覚なのです。日々の生活とお金を得る仕事が直接つながっている暮らし方なのだなあと、改めて感心しました。昔の農家の人たちにとっては、あたりまえのことだったのでしょうが。

  ところで、Sさんのような活動は、いま世界中で広がっています。在来の植物の種類が年々減ってきているのに危機感を覚えた人たちが、「シードセーバー」となって在来の種の保存に尽力しているのです(関連記事はコチラ→)。私もこの春、筒井さんが採取した折り菜の種をわけてもらって、ぜひ蒔いてみたいと思っています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

農山村交流まつりに出店しました。

2011-04-03 11:49:26 | イベント記録
  とよた都市農山村ネットワークなどの中継センターのおひろめのおまつりが、3月27日(日)に開かれました(コチラ→)。  午前11時から午後2時までのたった3時間だけのささやかなおまつりでしたが、アンティマキは、いつものクッキーや草木染めに加え、こねずにつくる玄米ご飯パンの初お目見えを果たしました。おまつりとどんぐり横丁で同日新発売。おまつりでは、数が少なかったこともあって、思いのほか早く売り切れ、試食分だけ残りました。

  商品がないことを断って食べて頂くと、けっこう好評。帰りに横丁によると、こちらも完売。幸先のいいスタートです。週末には、できるだけどんぐり横丁に納品することにしました!

  おまつりには、下山地区・山遊里製のいのししの燻製の試食もありました。
  
  意外にやわらかく、臭みがないのにこくがあって、おいしいものでした。小原地区の西村自然農園は、母屋の改装の折、床下から出てきたという石臼を使ってのきな粉挽きの体験をさせてくれました。

  臼はけっこう重くて力がいります。でも、きな粉の味は抜群! 香ばしくておいしかった。

  豊森なりわい塾のメンバーの一人は、椿油絞りの実演を披露しました。椿の固い殻を除いて砕いた実を、この自作の搾り機にかけて油を搾り出します。こちらもかなりの力が要りました。お客さんの一人が、「昔は、椿の殻をちょっととって実をむき出しにしたものを手にして、障子の桟を拭かされたものだ」と言っていました。なるほど、椿の油が適度ににじみ出てくるのですね。「皮を除いて砕いた実に米ぬかを混ぜて、床を拭くのもいいい」と、お店の人が付け加えました。いつか、やってみよう!

  この日買ったのはこれだけ。右上が椿油2種。ひとつは軽く漉しただけ。もうひとつは活性炭を通して漉した油です。300円と500円という格安の値段でした。その左隣は西村自然農園の卵油(コチラ→)。使ってほしい人がたくさんいるので、3本買いました。そのまた左は鍋つかみ。丁寧に縫ってあって300円でした。手前左が、旭地区の伊藤美寿代さん手製のへちま水。100円です。真ん中はお手玉。これも300円。右は黄金柑という小さなみかん。ゆずと温州みかんの自然交配で生まれた柑橘類だそうです。みかんより小ぶりです。1個40円。食べると、気のせいかゆずとみかんの両方の味がするように思いました。卵油の前にあるのは、和綿の種。ただでもらいました。日本産の綿はいまどんどん減っています。貴重な種を手に入れました。寒い稲武でもたぶん育つはず。大事に育ててみようとおもいます。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする