アンティマキの穀物クッキーは4種類あります。その中で最も人気の高いのはタカキビクッキー。稲武産の美しいピンクのタカキビ粉を使った、ほんの少しタカキビの苦みの残る味わい深いクッキーです(タカキビについては、コチラをご覧ください)。
実はこのクッキー、最近こんなことがありました。東京にすむ知人に頼まれて何種類かのクッキーやパンを送ったところ、タカキビクッキーの味が変だという連絡が入ったのです。
「袋を開けたとたん、チーズのにおいがする。でも、その臭いがするのは賞味期限の早いほうだけ。8日後の期限になっているほうはそんな臭いはしない」
あわててどんぐり横丁の在庫を回収し、食べてみました。たしかに賞味期限の早いほうはチーズの臭いがし、バターの風味や穀類の味わいが一方に比べたらかなり落ちているようです。カビとか腐敗ではなく、発酵しているようなのです。食べられないものではないけれど、いまいち。アンティマキのスコーン、ケーキやパンにはベイキングパウダーや天然酵母を入れていますが、クッキーにはそういう類のものはいっさい加えていません。でも、何度嗅いでもチーズやミルクのにおいなのです。
どちらも賞味期限はまだかなり先なのに、違いは歴然。よくよく考えて思い当たりました。チーズ臭のするほうは生地を仕込んだのがしばらく前。しないほうはつい最近の仕込みです。焼いた日にちは近いけれど、仕込みの日にはかなりの差があります。
穀物クッキーはいっぺんに生地を仕込んで棒状にまとめ、余った分は冷蔵庫や冷凍庫に保管しているのですが、たいていは2週間程度で焼ききってしまいます。それが、この冬、どんぐり横丁の客足がかなり減り、クッキーの売れ行きが落ちていて、生地がいつもより長い間冷蔵庫に置いたままになっていたのでした。そのことに私が気づかなかったのです。そういえば、ずっと前にもスキムミルクの味がする、と知人に指摘されたことがありました。このときも冬場で、冷蔵庫から生地を出して数日そのままにしてから焼いたせいで、発酵臭がしたのでした。
こんなわけなので、2011年4月20日の賞味期限のタカキビクッキーを買われた方で、チーズやスキムミルクの味がすると思いながら食べられた方がいらっしゃったら、こころからお詫び申し上げます。ぜひ、メイルにてご連絡ください。新しく焼いたクッキーを送らせていただきます。連絡先はコチラまで。
それにしても、同じ日に仕込んだタカキビ以外の生地には何の支障もおきていません。ということは、いったいどういうことなのでしょうか?
食品の知識が私より豊富な知人が訪れたので、二つのタカキビクッキーを食べ比べてもらいました。彼女もやはり、私たちと同じ感想を持ち、「もしかしたら、タカキビには他の穀物よりずっと発酵しやすい成分が含まれているのかもしれない」といいました。
そこまで彼女が言ったとき、私と彼女は同時に口をそろえて、「だとしたら、タカキビで天然酵母が簡単に起こせるかも!」。
空気中にはいろんな菌がいっぱい浮遊していて、酵母菌も豊富です。だから、小麦粉をこねておいておくだけで、イーストや天然酵母を混ぜなくても、それらの菌がくっついて生地は少しだけど膨らみます。タカキビクッキーも、冷蔵庫の中だといっても菌が死ぬほどの環境ではないので、クッキーの中に酵母菌がいち早く住み着いたのかもしれません。
さっそくタカキビ粉を彼女にわたし、ぜひ酵母菌培養の実験をしてみてほしいと頼みました。わたしも、やってみることにします。稲武産のタカキビで酵母を起こし、タカキビ粒や粉の入ったパンが出来たら、すてきです!
東京の知人にはいやなにおいを嗅がせてしまって迷惑をかけたけれど、新しい発見ができました。そこで、私のクッキーやパンを買って下さる方、試食して下さる方にお願いです。
どんな小さなことでも気がついたことがあったら、お知らせください。今回は大きな難点がわかりましたが、「こんなこと、気のせいかもしれないからわざわざ言うほどではないな」と思わないでください。また、味だけではなく、形だとか、ラッピングだとか、「なんだかはっきり分からないけれど、買う気になれなかった」というのでも、教えてください。売り方がなんとなく気に入らなかったとか、そんなことも。もちろん、「おいしい」というご感想は大歓迎です。ご意見、ご感想、ご希望そのほかなんでも教えてください。送信はコチラまで。
これからは、タカキビクッキーに関しては、余った仕込み生地はかならず冷凍保存することにします。いろいろ勉強になりました。
実はこのクッキー、最近こんなことがありました。東京にすむ知人に頼まれて何種類かのクッキーやパンを送ったところ、タカキビクッキーの味が変だという連絡が入ったのです。
「袋を開けたとたん、チーズのにおいがする。でも、その臭いがするのは賞味期限の早いほうだけ。8日後の期限になっているほうはそんな臭いはしない」
あわててどんぐり横丁の在庫を回収し、食べてみました。たしかに賞味期限の早いほうはチーズの臭いがし、バターの風味や穀類の味わいが一方に比べたらかなり落ちているようです。カビとか腐敗ではなく、発酵しているようなのです。食べられないものではないけれど、いまいち。アンティマキのスコーン、ケーキやパンにはベイキングパウダーや天然酵母を入れていますが、クッキーにはそういう類のものはいっさい加えていません。でも、何度嗅いでもチーズやミルクのにおいなのです。
どちらも賞味期限はまだかなり先なのに、違いは歴然。よくよく考えて思い当たりました。チーズ臭のするほうは生地を仕込んだのがしばらく前。しないほうはつい最近の仕込みです。焼いた日にちは近いけれど、仕込みの日にはかなりの差があります。
穀物クッキーはいっぺんに生地を仕込んで棒状にまとめ、余った分は冷蔵庫や冷凍庫に保管しているのですが、たいていは2週間程度で焼ききってしまいます。それが、この冬、どんぐり横丁の客足がかなり減り、クッキーの売れ行きが落ちていて、生地がいつもより長い間冷蔵庫に置いたままになっていたのでした。そのことに私が気づかなかったのです。そういえば、ずっと前にもスキムミルクの味がする、と知人に指摘されたことがありました。このときも冬場で、冷蔵庫から生地を出して数日そのままにしてから焼いたせいで、発酵臭がしたのでした。
こんなわけなので、2011年4月20日の賞味期限のタカキビクッキーを買われた方で、チーズやスキムミルクの味がすると思いながら食べられた方がいらっしゃったら、こころからお詫び申し上げます。ぜひ、メイルにてご連絡ください。新しく焼いたクッキーを送らせていただきます。連絡先はコチラまで。
それにしても、同じ日に仕込んだタカキビ以外の生地には何の支障もおきていません。ということは、いったいどういうことなのでしょうか?
食品の知識が私より豊富な知人が訪れたので、二つのタカキビクッキーを食べ比べてもらいました。彼女もやはり、私たちと同じ感想を持ち、「もしかしたら、タカキビには他の穀物よりずっと発酵しやすい成分が含まれているのかもしれない」といいました。
そこまで彼女が言ったとき、私と彼女は同時に口をそろえて、「だとしたら、タカキビで天然酵母が簡単に起こせるかも!」。
空気中にはいろんな菌がいっぱい浮遊していて、酵母菌も豊富です。だから、小麦粉をこねておいておくだけで、イーストや天然酵母を混ぜなくても、それらの菌がくっついて生地は少しだけど膨らみます。タカキビクッキーも、冷蔵庫の中だといっても菌が死ぬほどの環境ではないので、クッキーの中に酵母菌がいち早く住み着いたのかもしれません。
さっそくタカキビ粉を彼女にわたし、ぜひ酵母菌培養の実験をしてみてほしいと頼みました。わたしも、やってみることにします。稲武産のタカキビで酵母を起こし、タカキビ粒や粉の入ったパンが出来たら、すてきです!
東京の知人にはいやなにおいを嗅がせてしまって迷惑をかけたけれど、新しい発見ができました。そこで、私のクッキーやパンを買って下さる方、試食して下さる方にお願いです。
どんな小さなことでも気がついたことがあったら、お知らせください。今回は大きな難点がわかりましたが、「こんなこと、気のせいかもしれないからわざわざ言うほどではないな」と思わないでください。また、味だけではなく、形だとか、ラッピングだとか、「なんだかはっきり分からないけれど、買う気になれなかった」というのでも、教えてください。売り方がなんとなく気に入らなかったとか、そんなことも。もちろん、「おいしい」というご感想は大歓迎です。ご意見、ご感想、ご希望そのほかなんでも教えてください。送信はコチラまで。
これからは、タカキビクッキーに関しては、余った仕込み生地はかならず冷凍保存することにします。いろいろ勉強になりました。