以前に買ってあった『パタゴニア探検記』(岩波新書/高木正孝)を読む。1968年初版。
パタゴニアものはけっこう読んでいて、椎名誠からブルース・チャトウィンまで、何冊ぐらいだろう。どうでもいいけどブルース・チャトウィンの『パタゴニア』(めるくまーる社)がamazonで、中古で1万6000円とかしてびっくり。売ったろか!?
さて、この本。探検記となっているけれど、最終的にというか、目的はパタゴニアの未踏峰の登山の話。
日本とチリの合同登山隊の話で、登山シーンよりはそれまでの過程に多くが割かれている。
とてもいい話。登山を通して国を超えた友情とか献身とか、そんなものが描かれている。
それにしても著者の高木正孝という人は、どういう人だったのだろう。心理学者で、戦前からドイツに学び、戦中はヨーロッパ・アルプスでガイドをしていたという。戦後日本に戻り、大学で社会心理学を研究していた。かのマナスル遠征にも参加していた。
最後、学術調査の途中、タヒチの近海で、船から姿を消し、そのままだという。事故か自殺かは、いまだに謎だと言う。
それにしても、現代の登山家、探検家にこれだけの本が書けるとは思えない。今西錦司でも梅棹忠夫でも、ほんとうにこの時代の人は博識で教養があり、ほんとうにすごい。
いい本でした。
パタゴニアものはけっこう読んでいて、椎名誠からブルース・チャトウィンまで、何冊ぐらいだろう。どうでもいいけどブルース・チャトウィンの『パタゴニア』(めるくまーる社)がamazonで、中古で1万6000円とかしてびっくり。売ったろか!?
さて、この本。探検記となっているけれど、最終的にというか、目的はパタゴニアの未踏峰の登山の話。
日本とチリの合同登山隊の話で、登山シーンよりはそれまでの過程に多くが割かれている。
とてもいい話。登山を通して国を超えた友情とか献身とか、そんなものが描かれている。
それにしても著者の高木正孝という人は、どういう人だったのだろう。心理学者で、戦前からドイツに学び、戦中はヨーロッパ・アルプスでガイドをしていたという。戦後日本に戻り、大学で社会心理学を研究していた。かのマナスル遠征にも参加していた。
最後、学術調査の途中、タヒチの近海で、船から姿を消し、そのままだという。事故か自殺かは、いまだに謎だと言う。
それにしても、現代の登山家、探検家にこれだけの本が書けるとは思えない。今西錦司でも梅棹忠夫でも、ほんとうにこの時代の人は博識で教養があり、ほんとうにすごい。
いい本でした。