晴耕雨読とか

本読んだり、いきものを見たり。でも、ほんとうは、ずっと仕事してます。

プロファイルしてみる②

2009年03月26日 | 
次に、具体的に線を引かれたところを見ます。

第1章の上野駅で東京都が北海道移民のために仕立てた汽車を待つところでの記載。この本でいうと、260-261ページの見開きのところから線が引かれはじめます。

「今晩は見送りのために知事があいさつにくるそうです。」
「(…現地では)受け入れ態勢が進んでいるのです。」
「私たちの住宅は陸軍工兵隊が建ててくれます。」
「都庁の拓殖課がくれた『入植募集要項』の書類にはっきり明記し」
「係官は楠公炊きを食べていました。」

全5文に線が引かれています。違和感ありますよね? ふつう…かどうか分かりませんが、線を引くとしたら「いい言葉だから覚えておこう」「大切なこと言っているから覚えておこう」という感じだと思うのですが、この線が引かれたところはそうじゃないですよね?

事実③ 少なくとも線を引いた人は、「いい言葉だから覚えておこう」と線を引いたわけではない。

なんだろう。ある事実を確認するために線を引いているような。線を引いたところが、事実だったのかどうか? そのことをチェックするために線を引いたような気がします。

推論② 線を引いた人は、歴史的事実と小説を検証するために線を引いたのではないか?

ふーむ。どうだろう?

(つづく)