晴耕雨読とか

本読んだり、いきものを見たり。でも、ほんとうは、ずっと仕事してます。

『本当の戦争の話をしよう』読了。

2010年08月13日 | 
村上春樹訳の『本当の戦争の話をしよう』読了。



ベトナム戦争の話でした。
じつはベトナム戦争もの好き(この言い方は語弊がありますが…)なので、
適当に買ったわりには、その意味ではアタリでした。

22の短編小説。
ベトナム戦争に従軍した若者の話。
戦友が死んだ話。人を殺した話。戦後の話。娘と戦地を訪ねた話。
「すべて創作」と筆者も明記してますが、
まぁ、それが事実だとか創作だとか、エッセイだとか小説だとか、
そういうものはどうでもいいことになっています。

執筆当時、主人公は43歳。同い年か。
従軍したのは20歳ぐらい。

本当の戦争の話というのは全然教訓的ではない。(中略)
もし教訓的に思える戦争の話があったら、それは信じないほうがいい。
もしその話が終わったときに君の気分が高揚していたり、
廃物の山の中からちょっとしたまっとうな部品を拾ったような気がしたりしたら、
君は昔からあいも変わらず繰り返されているひどい大嘘の犠牲者になっているのである。
そこにはまともなものなんてこれっぽっちも存在しないのだ。

いい本でした。

それにしても翻訳というのは難しいものですね。
さすが村上春樹だと思うのです、すんなり読み進めることができましたが、
一部、妙に引っかかるとことがありました。

ぶっちゃけ、どーでもいいことですが、
「・・・味噌と糞の見分けもつけられねえんだ」
み、味噌? アメリカ人のセリフで味噌かあ。。。。
イメージはまさに味噌と糞なんだろうけど、もともとはどういう英語なんだろう?

「これからがあっと驚くタメゴローってなもんでさ、うん。・・・・」
タ、タメゴロー、、、、もともとどんな英語なんだよ!!