銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

はだしのゲン、私論

2013年08月18日 | 見かけだおしNのつぶやき
この夏話題の、宮崎駿の「風立ちぬ」で喫煙シーンが多いと
どこやらからクレームがあったとの報道

毎度つらつら勝手節を身内にのたまわっていたら

「はだしのゲン」です

この夏、とある学校で、閲覧制限が行われたそうです
理由は子供には過激だから・・・・

言わずと知れた中沢啓治氏による、自身の原爆の被爆体験を元にした漫画です

『漫画』――今では大人のツールとしても不自然でなく、
世界においては、もはやアニメは“ザッツ日本文化”とまで評されますが
当時、漫画は、やはり子供のため(だけ)の娯楽でした

だから多分、作者も、
「子供のため」に、
「子供に向かって」描いた、と思います

初めて私が見た「はだしのゲン」は、漫画ではなく
文部省推薦?の教育映画で、でした

多分、私世代の人は皆、学校で見たはずです
見せられたはずです

まあ、一応の例えで言いますが・・・
とても強靭な(健康優良児の)私
映画の途中、気分が悪くなり、退室しました
保健室に行ったのは、あの時が最初で最後です


話変わって、私が小学2年生の時でした
担任の先生は、とても不思議な人でした
うっすら記憶の中にも、良しも悪しも・・・
強い信念のある人、とわかりました

子供がうろたえるほど、教室内で
よく笑い、よく怒り、そして、よく泣いた(号泣)のです
今だから思うのですが、
感情が子供の前でもコントロールできない人でした

でも、だからこそ、
「この人は正直な先生」と子供心に認識していました

その先生が、夏休みあけに変わりました
変わったのではなく、多分自身の夏の過ごし方で感じたことを
教室に素直に持ち込みました

それは・・・

先生は、休みに広島の原爆資料館に行ったのです

何事にも熱い先生は、自身の思い、潔癖な正義を、
そのまま、小学2年生の教室に持ち帰ったのです

給食の一覧がウサギやリスのイラストと共に張り出される、
教室の後ろの壁一面に・・・

原爆で被ばくした
おびただしい、人々の苦悶の姿が
拡大写真で張り出されていました
何枚も何枚も
何枚も何枚も

今もそして、あの当時も、先生の伝えたいことは
分かるつもりです

でも、私は、日常に持ち込まれた、その非日常に
うろたえました

ー気持ち悪いーー

ただその一言でした

明日の給食は何かな?
そんな楽しみを私から奪いました

夜な夜な、赤くタダレタ、ヒロシマの人々の姿にうなされました

こわい、こわい

ただそれだけでした

不思議な先生、子供に正直な先生、
夏が終わると同時に嫌いになった先生、
でも、記憶に残る先生

話もどり

「はだしのゲン」が過激か?
子供に影響するか?

過激です、影響します、
だからこそ、だからこそなんじゃないですか

作者は、私小説ではなく、フィクションでなく
「漫画」を描いたのです

一番伝えたい人のために

私は、そこを、その意思を、勝手に曲げては、
目隠ししては、いけないと思うのです

あとは取る側、受け取る側の考えです

考える力もなくなったら、そりゃ、
また繰り返すしかないんでしょう

こわい

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