銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

痛い目にあう その2

2014年08月17日 | のほほん同志Aの日常
2年前はプラハ。去年はアラスカ。

ここ2年ほど夏休みには遠出させてもらったのですが、
今年は一転、山にこもって読書に専念してきました。

勝手に今夏のテーマに据えたのは、開高健さん。

昨年のベトナム添乗で、開高氏が滞在していたという
マジェスティックホテルに泊まったこともあり、
気になりつつも、しっかり読んだことはなかった方です。

著者の代表作であろうと思われる文庫本を買い込み、
ほかに荷物は、缶ビールと食糧3日分。
そして、お供に犬1匹。

ロングチェアに寝そべったまま、
読んで、飲んで、食べて、くたびれたら眠って、
起きたらまた読んで、飲んで、食べて、寝て…
ひたすらその繰り返し。

雨に降られ、私も犬も室内に閉じ込められたままの3日間でしたが
その分、濃密な読書時間となりました。

ブラジルのアマゾンでの大釣行を記した『オーパ!』。
そのなかで紹介されている中国の古いことわざ

 1時間、幸せになりたかったら酒を飲みなさい
 3日間、幸せになりたかったら結婚しなさい
 永遠に、幸せでいたかったら釣りを覚えなさい

に、ひどく共感したり、

ベトナム戦争での従軍体験をもとにした小説、『夏の闇』にふるえたり。

体はそこにあるのに、
意識はアマゾンやベトナムへと「トリップ」していくようで
あぁ、本を読むことは、ほんとうに旅(トリップ)と同義なんだと感じる時間でした。

それにしても、3日間もふたりきりで過ごすと、
互いのことがよくわかるものです。

今回、うちの駄犬は、寝て、食べて、ごろごろして、
また寝て、食べて、ごろごろして…の繰り返し。
(あちらも私を見て同じように思っていたのかもしれませんが)

ごろごろしてる者どうし、ごはんも、散歩のタイミングも、
お互い何も言わずとも分かりあえて息ぴったり。

でも、分かりあえたと思った瞬間、
ちょっとした感情のすれ違いがあり――

がぷっ!!

思いっきり、飼い犬に足を噛まれました。

開高健さんの本ではないけれど、
こちらも予定調和にはおさまらず。

本を読んで、犬に噛まれて、
ことばにすれば、ただそれだけなのですが、
遠出した夏に勝るとも劣らないほど濃密だった今年の夏休み。

週明けから仕事にもどり、
だいぶん腫れの引いてきた傷あとを見ては、
終わってしまったんだなぁ…と心淋しい思いです。



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痛い目に遭う

2014年08月17日 | Hの生きる喜び、それは
皆さま、大雨に翻弄されたお盆でしたが、いかがお過ごしでしたか
私はその雨をすり抜けるように、夏休みを満喫してきました

少なくとも前半は‥

毎年、良い温泉と山と、アクセスの悪い場所
(せっかくたっぷり時間があるので、あえて行きにくい場所をチョイス)
それだけの条件で行き先を決めています

そこで今年は、新潟・長野の県境にあり、
頸城(くびき)山塊の西端に位置する「雨飾山」(あまかざり・1963m)
に決めました

雨に飾られる山、その麗しい山名に一目惚れ、ならぬ一聴惚れ

しかも、登山口(長野県小谷村)、下山口(新潟県糸魚川)にはいずれにも
秘湯と呼ばれる素晴らしい温泉があると言うではありませんか!

山のレベル云々はそっちのけで、行ってきました

雨飾、というだけあって、雨に遭うだろうと覚悟して登り始めましたが、
運良く降られることなく、
山頂からは大抵見られない白馬三山が望め、

高山植物にもたくさん出会え、
私としては、とても満足


充実感に包まれてその日は眠りました


翌朝

みしっ・・・
かくん かくん

あれ、足が動かない

立ち上がろうとすると、バタンとずっこけ

まさか筋肉痛か?

それも、そんじょそこらの筋肉痛じゃありません

立てない、歩けない、曲げられないの豪華3点セット!
やばい‥ いよいよ年か?

今日は、この山小屋から2時間歩かないと山を出られないのです

普段からの運動不足が祟り、
身の丈以上の山を勢いだけで登り、
そのツケがやっぱり来ました

自ら必死でマッサージを施し、何とか立てるようになったものの、
数歩ずつしか歩けず、
わずかの段差も降りられず
まるで壊れかけのブリキのおもちゃのような歩き方

それでも山は降りるしかなく、
杖にもたれかかるようにして、えっちらおっちら下山し始めたのですが‥

山小屋を出る時の私の哀れな姿を心配してくれたのか、
後ろから山小屋のご主人が追いかけて来てくれて
「送ってあげるよ」と、特別に車で林道を走ってくれたおかげで
何とか集落に降りることができました

帰路もひどいものでした

路線バスに乗ろうにも、ステップを上がれず、
駅でも場所によっては階段しかなく途方に暮れ、
少しの斜面も上り下りできず
(普段なら気付かない程度の斜度なのに!)
和式のトイレはとても使えず‥

格好が格好なだけに、なかなか信じてもらえず
(大きいザックに山の服装だから当然です)

普段当たり前に出来ていることがまったくできないこの恐怖
想像したこともありませんでした
いえ、正確には想像が及びませんでした

まだまだ充分な設備やサービスが整ってないんだなぁと
思うと同時に、自分の意識こそまだまだなのが
こんな形で気付かされるとは
こんな私ですから、しばらく痛い目に遭った方が良さそうです

それともう一つ教訓
無理な登山はやめましょう

…自分に言い聞かせておきます

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