銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

繁昌亭、怖くて楽しい夜でした

2015年08月01日 | のほほん同志Aの日常

なんだかなんだか、スゴイものを見たぞ!

…と一晩たっても二晩明けても興奮さめやりません。

一昨日、添乗で久々に天満天神繁昌亭へ。
夜席、「お笑い怪談噺の夕べ」を拝見してきました。

トリを務められたのは、笑福亭福笑さん。
なんというか迫力があって、ぐいっと惹きこまれて、爆笑もので、
分からんなりに、「私、この人の落語が一番すき」と思っている落語家さんです。

だから、もちろん期待もしていましたし、
お客さんにもいっぱい宣伝して、銀ステにしてはかなりの大人数で出かけました。

(この日は夜席ということもあり、団体客は私たちだけで、
 繁昌亭で「団体さん、団体さーん」と呼びかけられるのが、
 ふだん超少人数で肩身の狭い身としては心地よかったです)

それはさておき、福笑さん。
団体客ということで、福笑師匠よりじきじきにチケットを賜りました。

その際。

「今日はなぁ、ほんまの怪談やよって、あんまりおもしろないんですわ。
 ほかの四回やったら、ジス・イズ・ラクゴ いうのんをしますんやけどな」

え、そうなんですか? いつもの爆笑落語やおもうてたんですけど…。

「まぁ今夜は、福笑、こんなんもできまっせ~いうのんを見てもらういうことで」

はあ、そでしたか。

この夏、福笑さんが5回シリーズで開かれる「お笑い怪談噺の夕べ」。
第二夜にあたるその日、福笑さんの演目は「真田山慕情」で、どうやら落語というより本当の怪談らしいのです。

そうとは知らんかったなぁ…。
お客さまのもとに戻り、チケットをお渡ししながら、言いました。

「福笑さん、今日はおもしろないそうです」

皆さんも、え~!?と拍子抜け。

ところが、ところが、もう、びっくりしました!

怖い、人間ってこわい、おぞましい、そしてかなしい。

落語にこんな世界もあるんだ、
語りひとつでこんなこともできるんだ、
福笑さんすご過ぎ!

真っ暗な闇のなかにひとりいても平気な私の背筋が、ぞわぞわっとしていました。
今は産休中のビビリの添乗員Tであれば、卒倒しているところです。

さて、でもそこは落語です。
じゅうぶんゾクゾクっとさせてくれたあとは楽しい演出があり、
ほんものの幽霊が登場しました。

その幽霊もサービス精神旺盛で、
「今日はせっかく団体さんが来てくれていますから…」と、何やら持って銀ステのお客さまの列へ。

キャーッ! と列の端のほうで声にならない悲鳴。

よりによって、いちばん怖がりで、
その日、目をつぶり、補聴器も外していた(!)というお客さまが餌食になっている様子。


そんなこんなで終演し、幽霊との記念撮影後、乗り込んだバスのなかで、そのお客さま。

「これ、幽霊がくれたんだけど、あなたに進呈するわ。私もう怖くって」

ということで、いただいた3点セットがこちら、





首筋にあてられたという糸こんにゃくは、特選醤油とほんだしセット付き。
あとは牛蒡を入れれば、きんぴらのできあがり…ってこと?
なんとも親切な幽霊です。


それにしても、この日はスゴイものを見せていただきました。

全5回の「お笑い怪談噺の夕べ」、
残る3回は、8/12(水)、8/13(木)、8/14(金)だそうです。

ぜひ皆さん、繁昌亭へ足をお運びください。
私も、もいちど行こうかな。

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