桜ウィークの先週、他のスタッフが日帰り桜ツアーの添乗に追われるなか、
私は御柱祭(おんばしら)に始まり、御柱祭に終わる1週間でした。
どどどどっと急斜面を土埃のなか落ちる「木落とし」は特に有名。
この1週間、夕刻のニュースでご覧になったという方も多いことでしょう。
数日おいて、上社と下社に分かれて行なわれる祭りなのですが、
それを両方とも見せていただけたのです。
うれしい。
――御柱祭の余韻に浸っているここ数日、
ずっとまぶたに浮かぶイメージがあります。
それは、ぽかんと口を開けて見つめた「木落とし」ではなく、まだ見ぬ風景。
その大木が1ヶ月後、「里引き」ののち、諏訪大社のそれぞれのお宮の所定の位置に、
文字通り、「柱」として四方に立てられる場面なのです。
7年毎にとり行なわれる御柱祭とは、
上社の本宮と前宮、下社の春宮と秋宮、
それぞれの四方にそびえる計16本の柱を、
寅と申の年に新しいご神木に入れ替える祭礼。
「御小屋(おこや)の森のモミの木は、里へ下りて神となる」
巨木とはいえ、モミの木は、それだけではただの木です。
けれども大祭を前に、ある木が選ばれ、山から切り出され、
急な斜面があれば転がり落とし(木落とし)、立ち塞ぐ川をも越えて(川越し)、
それぞれのお社へと、人力のみで運んでいく。
そして、そこまでずっと横倒しで運ばれてきた巨木は
ここで、ようやく天高く打ち立てられ――神になるのです。
山に入れば、この木も、あの木もある。
そんななか、どの木を選び、枝打ちし、磨き、
押して引いて、川まで超えて、柱に打ち立てるのか。
人も同じなのかもしれません。
下社の木の「見立て」は、祭りの3年前には始められているそうです。
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